ヌールハイム, アルネ(1931-2010)
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グリーグの完成された唯一の弦楽四重奏曲であるト短調(第1番は紛失、第3番は未完で、この作品は実質第2番にあたるもの)は、1877年から1878年にかけて作曲されました。当時、妻との関係悪化やその他の人間関係に疲れていたグリーグは、ハルダンゲル地方に自分自身のために建てた作業小屋に籠ることで、瞑想と精神集中にふけることができました。彼は、夏の夜に心から愛する湖のほとりを歩くことで、自らの心と向かい合い、新たな楽想を得たのでしょう。出来上がったこの弦楽四重奏曲は、漲る気迫と、美しい民謡調の旋律が交錯するもので、それまで大切に積み上げてきた民謡への愛着と、西洋音楽への回帰の両方が感じられる見事な作品となったのです。このアルバムでは、1892年に書かれた未完の第3番とともに、弦楽合奏に編曲された版をお聞きいただくことができます。一層高らかに歌い上げられる感情の発露は、聴き手の心を強く揺さぶります。同時収録のヌールハイムの作品は、20世紀を象徴するかのような、聴き手に痛みを突き付ける音楽。強烈な慟哭を味わってください。(2012/03/14 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572441 |