アイスラー, ハンス(1898-1962)
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聖書に描かれた失楽園を初めとして、人間の歴史には「罪」がつきまとってきました。誰かを愛するあまり恋敵の破滅を願ったり、自分の思い通りにならない恋の相手を呪ったり...このような強烈で背徳的な感情は、古今の文学や芸術作品のテーマにもなり、今も映画や小説やテレビ・ドラマに顔を出します。このアルバムには、そうしたテーマで選曲されたモーツァルトからベリオに至る歌曲が並び、聴き手はカタリーナ・ルックガーバーの歌を通じて目まぐるしく変化する強烈な感情を経験することとなります。映画『007 死ぬのは奴らだ』の原題”Live And Let Die”をもじったタイトルが意味深です。(2022/10/14 発売)
レーベル名 | :Solo Musica |
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カタログ番号 | :SM405 |
若い頃は新ウィーン楽派に属し、シェーンベルクの高弟として作曲活動に勤しんだハンス・アイスラー。しかし、さまざまな理由で決別し、以降劇作家のベルトルト・ブレヒトとともに演劇や映画関係の音楽を発表、政治的思想を絡めた作品で注目を浴びるようになります。その後、ナチスの台頭に伴い、アメリカに亡命。ハリウッドの映画音楽作曲家として人気を博しましたが、またもや政治的理由で国外追放となり、晩年には東ドイツで自作の映画音楽の編集に力を注ぎました。この「ライプツィヒ交響曲」は未完で終わった作品。アイスラーを信奉していた作曲家メデクが、既存のアイスラーの映画音楽の中から様々な素材を選び作品を完成させています。また「葬送曲」は、2015年にJ.ブルーンスとT.ファースハウアーが補筆編集を行い完成させた音楽。アルバム最後の「夜と霧」はアイスラー自身がフランスの映画監督、アレン・レネのために作曲した作品です。(2019/09/20 発売)
レーベル名 | :Capriccio |
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カタログ番号 | :C5368 |
活動の初期は新古典派風の作品を書いていたワイルですが、1928年に戯曲家ベルトルト・ブレヒトとの共同作業から生まれた「三文オペラ」をきっかけに、劇場音楽や声楽作品に力を注ぎ、この分野での新たな道を開いたことで知られています。どれもが親しみやすく、適度な毒を持ち、大衆から絶大な支持を得た彼らのスタイルは劇音楽だけでなく歌曲にも浸透し、実験的でありながら洗練された趣味のよさを備え、時にはブロードウェイ風に、時にはジャズ風に強い印象を残すものとなっています。ここで達者な歌を聴かせるサロメ・カンマーは1959年ドイツ生まれの女優、歌手、チェリストで、フォルクスヴァンク音楽大学では、マリア・クリーゲルとともにヤーノシュ・シュタルケルからチェロを学んだこともありました。キャシー・バーベリアンと並ぶ「ドイツの現代歌曲」歌手としても高い評価を受けており、もちろん古典から現代まで何でも歌いこなす多才な歌手として知られます。(2013/04/24 発売)
レーベル名 | :Capriccio |
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カタログ番号 | :C5154 |
【2023年はドイツの公共放送100周年。これを記念した企画がBR-KLASSIKから登場】ベルリンのポツダム広場の一角からドイツの公共放送サービスが始まったのは1923年10月29日。ラジオは音楽文化の普及と発展に非常に大きな役割を果たしました。当時のドイツでは第1次世界大戦の戦後処理でハイパーインフレが経済を直撃し、社会を深刻な不安が覆うと同時に、ワイマール共和制の下で文化が爛熟していました。このアルバムには1929年に書かれた2作品を収録。キュンネッケの「ジャズ・バンドと大管弦楽のための舞踏組曲」はラジオ番組"ベルリン・ラジオ・アワー"の委嘱作品。5つの楽章は当時流行していたモダン・ダンスの形式で書かれており、初演はキュンネッケの指揮のもと、オーケストラとジャズ・バンドが共演。すぐに熱狂的な人気を獲得し、何度も再演されました。アイスラーの『時代のテンポ』はドナウ・エッシンゲン音楽祭の委嘱作。テクノロジーを妄信する人々に対する批判的な内容を、当世風のジングシュピールに仕立てた作品。(2023/11/10 発売)
レーベル名 | :BR-Klassik |
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カタログ番号 | :900350 |
【ベンヤミン・アップルが問いかける、禁断の果実とは?】フィッシャー=ディースカウ最後の弟子と言われるドイツのバリトン、ベンヤミン・アップルのALPHAレーベル第2弾。エデンの園でアダムとエバ(イヴ)が食べた禁断の果実をモチーフとした、民謡からロマン派、近代、現代、そしてミュージカルのナンバーまでを収め、その解釈の多様性を巡りながら、現代の禁断の果実とはなにか、蛇は今もどこかに潜んでいないかと、問いかける内容となっています。長くパートナーを務めるジェームズ・ベイリューとの息もぴったり。曲間にはアップルが語る『創世記』からの語句が短く添えられ、彼の美声と幅広い表現力を様々な角度から堪能することの出来るアルバムです。(2023/06/23 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA912 |
特に近・現代音楽の解釈と歌唱で高い評価を得ながら、持ち前の高い感性で古楽の世界にまで鋭く切り込むアンナ・プロハスカが描く『失楽園』。楽園でのアダムとイヴ、その堕落と追放の物語、あるいはそれに触発された歌曲を収録しています。ロマン派から近代、そして20世紀に至る各時代から独自の選曲を行っており、歌詞も仏・独・英・露と4ヵ国語に及ぶもの。圧倒的な充実度で、プロハスカの企画力、歌唱力、言語力と、現在の彼女が持てる実力が余すところなく発揮された、聴き応え十分のアルバムです。(2020/04/10 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA581 |
【プロハスカとコパチンスカヤ、挑戦を恐れない2つの個性が描く、2人のマリアの物語】2022年に発売されたイザベル・ファウストとの共演盤『カフカ断章』(HMF)が高い評価を受けたアンナ・プロハスカ。ALPHAレーベルからも個性的なアルバムをリリースしてきている彼女が、今回は長年の盟友、奇才パトリツィア・コパチンスカヤと手を組み、新約聖書に登場する聖母マリアとマグダラのマリアという2人の物語に挑みます。コパチンスカヤにとっては2019年リリースの『つかの間と、永遠と』の流れを汲む企画と言え、そこでマルタンの『キリスト受難の6つの印象(複連祭壇画)』を中心に据えたのと同様、今回も同じマルタンの『マリア三部作(三連祭壇画)』を核とした選曲により、聖なるマリア、母としてのマリア、そして卑しい身分の象徴としてのマリアとその救済という側面に切り込み、西洋世界に於ける女性のイメージの二面性を描き出すとともに、その意味を問うという内容となっています。2人が絶大な信頼を置く作曲家、ヴァイオリニストであるミチ(美智)・ウィアンコが多くの曲で編曲を務めており、カメラータ・ベルンの高いアンサンブル能力と、その音色が持つ煌びやかさを内に秘めたほの暗さを魅力的に引き出しました。さらにはプロハスカとコパチンスカヤによる、作品の振幅の激しさをものともしない表現力と強烈な個性が、時に寄り添い時に激しくぶつかり合いながら、このアルバムの得も言われぬ魅力を作り出しています。(2023/04/21 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA739 |