バツェヴィチ, グラジナ(1909-1969)
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最近人気急上昇中のポーランドの女性作曲家、グラツィナ・バツェヴィチ(1909-1969)。このアルバムは彼女の弦楽四重奏曲集の第2集となります(第1集…8.572806)。NAXOSレーベルからは他にも「弦楽のための交響曲」をメインとしたアルバムもリリースされていたりと、数年前に比べると格段に彼女の作品を耳にする機会が増えています。この第2集には第4番、第2番、第5番の3曲の弦楽四重奏曲が収録されていますが、どの曲も前衛的でありながらも、一瞬、驚くほどに美しいメロディが現れるところが印象的でしょう。とりわけ第4番の開始部分はどこか民謡風な懐かしさを持つもので(すぐにかき消されてしまいますが)、その柔和な表情はそのまま第2楽章へと続いていきます。この、あまりにもデリケートすぎて、ちょっとでも力を込めるとすぐに崩壊してしまいそうな繊細な響きこそが彼女の持ち味なのかもしれません。驚くほどに快活な第3楽章はポーランドの民俗舞曲に由来するものです。この作品はベルギーの国際弦楽四重奏コンクールなどで一等を獲得しています。第二次世界大戦中に書かれた第2番の四重奏曲は、悲惨な生活を送る中で書かれた希望に満ちた作品です。第2楽章のアンダンテも第3楽章のアレグロも破綻なく書かれています。しかし1955年の第5番の四重奏曲は、すっかり以前の作風とは決別したかのような、謎めいた深遠な風景に溶け込んでいます。(2015/10/28 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572807 |
ポーランドの女性作曲家において、最初に国際的に認知されたのがこのグラジナ・バツェヴィチ(1909-1969)です。父からヴァイオリンとピアノを学び、1928年にワルシャワ音楽院に入学、1932年に卒業してすぐにヴァイオリニスト、作曲家として活動を始め、奨学金を得ながらパリに留学、エコール・ノルマル音楽院でナディア・ブーランジェの薫陶を受けます。ヴァイオリニストとしてはカール・フレッシュに師事、演奏家としても作曲家としてもその才能に磨きをかけました。そんな彼女の作品にはヴァイオリンをメインにしたものが多いのですが、この戦後に書かれた「弦楽のための協奏曲」はバロック時代の様式を模したスタイルで書かれた闊達な音と大胆な動きを持つ作品で、なぜか聴き手の闘争本能を掻き立てるような不思議な魅力を放っています。その2年前に書かれた「弦楽のための交響曲」も活力と欲求が漲るギラギラとした光に溢れたもの。一度聴いたら底なし沼に沈むかのように抜け出せない音楽です。スモリー自身が室内管弦楽用に編曲した「ピアノ五重奏曲 第1番」は彼女の作品の中でも、最も人気の高いものの一つですが、原曲の持つ力強さと荒々しさが一層強調されたこの編曲ヴァージョンは、一層の歯ごたえを感じさせるものです。ポーランドの名手クピークのピアノも聴き所です。(2014/12/24 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573229 |
cpoレーベルの新シリーズ、グラジナ・バチェヴィチの交響的作品全集。第1集では1950年代に書かれた2つの交響曲を収録。どちらも彼女が交通事故でけがを負う前の作品であり、パリ留学で培ったフランスの微妙な音色の使い分けがなされた見事に活きています。第3番は大編成のオーケストラのために書かれているものの、新古典派の伝統に基づく軽快な表現も見いだせるユニークな作品です。第4番も同様で、編成にはイングリッシュホルン、E♭およびバスクラリネット、コントラファゴット、ハープなどが加わっており、多彩な響きが随所に用いられています。また、作品には彼女の特質でもあるポーランドの民俗音楽の素材を採り入れており、伝統とインスピレーションの見事な融合が味わえます。演奏はポーランド人指揮者ウカシュ・ボロヴィチが指揮するケルンWDR交響楽団。この新しいプロジェクトを担うにふさわしい顔ぶれです。(2022/12/23 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :555556-2 |
cpoレーベルの好評シリーズ、グラジナ・バツェヴィチの交響的作品全集。第2集は新古典派の様式で書かれたダイナミックな「序曲」で始まり、ヴィトルド・ロヴィツキによって1951年のポーランド音楽祭で初演された、伝統的な4楽章形式の「交響曲第2番」が続きます。そして色彩豊かな音色を駆使した「管弦楽のための変奏曲」が続き、最後に置かれた「3楽章の交響的音楽」は、短く攻撃的な第1楽章、曲の中心をなす大規模な密度の濃い第2楽章、初期のバチェヴィチ作品を思わせるリズミカルな舞曲である第3楽章と、彼女の作風を総括したかのような充実した音楽で構成されています。第1集と同じく、ウカシュ・ボロヴィチが指揮するケルンWDR交響楽団によるメリハリの利いた完成度の高い演奏で。(2024/02/16 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :555660-2 |
cpoの人気シリーズ、グラジナ・バツェヴィチの交響的作品全集を締めくくる第3集。1942年から45年に書かれた交響曲第1番は、このアルバムが世界初録音。第1番と附番されているものの、実際には2番目の交響曲で、1938年に書かれた実質上の第1番はバツェヴィチ自身によってカタログから削除されてしまいました。この曲も出版が許可されておらず、今回は自筆譜に基づいて演奏が行われています。「ポーランド序曲」は1954年の作品。こちらも出版されることのなかった作品ですが、複雑な変拍子を用いた活力あるリズムが優れた効果を生み出しています。他には1955年作曲の新古典派的な「パルティータ」と亡くなる2年前の1967年に書かれた「In una parte」を収録。ウカシュ・ボロヴィチ指揮のケルンWDR交響楽団は、初期の実験的な作品から、多彩な音色を用いた後期の作品まで、見事な演奏を披露します。(2024/11/15 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :555661-2 |
【ペーテル・ヤブロンスキー、ONDINEへの3枚目の録音はポーランドの女性作曲家グラジナ・バツェヴィチのピアノ作品集】音楽家の父の下、幼い頃からピアノとヴァイオリンの指導を受けたグラジナ・バツェヴィチ。1928年にワルシャワ音楽院に入学、1932年に卒業した後、パリに留学。エコール・ノルマル音楽院でナディア・ブーランジェに作曲を師事しました。ポーランド放送管弦楽団のコンサートマスターを務めるなど、ヴァイオリン演奏にも優れていた彼女は多くのヴァイオリンのための作品や4つの交響曲、ピアノ曲などを遺しましたが、ごく最近まで、彼女の作品はポーランド以外ではほとんど知られていませんでした。しかしクリスティアン・ツィメルマンを始めとしたポーランドの演奏家たちが相次いで取り上げたことでその独創的な作風に注目が集まり、近年は演奏される機会も増えています。このアルバムでヤブロンスキーが披露するのは、ピアノ・ソナタ第1番と第2番、まばゆいばかりの技巧が堪能できる「10の演奏会用練習曲」と「2つの練習曲」そしてポーランド民謡の素材を効果的に用いた「演奏会用クラコヴィアク」の5作品です。なかでも1949年の「ピアノ・ソナタ第1番」はヤブロンスキーがPWM(ポーランド音楽出版社)で出版するために編集した版を使用するなど、力の入った曲集となっています。(2022/02/11 発売)
レーベル名 | :Ondine |
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カタログ番号 | :ODE1399-2 |
再評価著しいバツェヴィチの協奏的作品を集めた貴重なアルバム。ニコラス・コロン指揮フィンランド放送響、ピアノにペーテル・ヤブロンスキーと、演奏家にも注目!演奏家として、作曲家として、20世紀ポーランド楽壇を席巻したグラジナ・バツェヴィチ。彼女自身が極めて優れたヴァイオリニストであったことからヴァイオリン奏者は早くから彼女の作品に注目して来ましたが、近年はクリスティアン・ツィメルマンらが演奏するようになってピアノ作品も広く注目されています。当CDはポーランドの独立回復100周年(2018年)を記念する国際文化プログラムの一環として、アダム・ミツキエヴィチ協会と共同で制作されたもので、バツェヴィチの協奏的作品を3曲収録。いずれも録音が極めて少ないものばかりで貴重です。バツェヴィチは次のような言葉を残しています。「私は[ポーランドの同世代の作曲家からは]孤立しています。なぜなら私は作品における形式を重視しているからです。もし物を乱雑に置いたり、物が積み重なっているところに石を投げたりすれば、崩れるに決まっています。同様に、音楽においても構造的な法則が必要で、自立できるようにしなければならないのです。もちろんその法則は古いものである必要は決してありません」その言葉通り、2曲の協奏曲と「弦楽、トランペットと打楽器のための音楽」はいずれも伝統的な急-緩-急の3楽章形式をとっていますが、その語法は桁外れの情熱家だったと伝えられるバツェヴィチらしく、両端楽章はエネルギッシュでヴィルトゥオーゾ的、中間楽章は沈思や深い祈りや畏怖の念を感じさせて、コントラストが鮮やかです。技術的要求は高度ですが、当盤ではソリストもオーケストラも万全の対応を見せています。冒頭に序曲を置いて一晩のコンサートのように仕上げています。(2023/05/12 発売)
レーベル名 | :Ondine |
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カタログ番号 | :ODE1427-2 |
申し分ないテクニックと情熱的な感情表現を備えたチェコのヴィオラ奏者クリスティーナ・フィアロヴァー。前作「Introduction」(UP0174)では近現代の無伴奏ヴィオラ作品で楽器の魅力を存分に伝えた彼女、今作では古典派から現代までの6人の女性作曲家の作品を採り上げました。レベッカ・クラークやグラジナ・バツェヴィチなど近年注目を集めている作曲家や、アメリカのヴィオラ奏者でジョセフ・フックスを兄に持つリリアン・フックス、ARCODIVAレーベルが力を入れているシルヴィー・ボドロヴァー、オーストリアで活躍したマリア・テレジア・フォン・パラディス、ほとんど耳にすることのないスラーヴァ・ボルロヴァーまで、ヴァラエティ豊かなヴィオラのための作品が選ばれています。(2021/12/24 発売)
レーベル名 | :ArcoDiva |
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カタログ番号 | :UP0236 |
ドイツの人気ヴァイオリニスト、レア・ブリュックナーのデビュー・アルバム。1997年生まれのレア・ブリュックナーは当初フルートを学び、10歳からはヴァイオリンを演奏。2023年にバーミンガム国際音楽コンクールで第1位となりました。旅を愛するレアは地球環境とその破壊が引き起こす問題に強い関心があり、気候問題のアンバサダーを務めるほか、国連の世界食糧計画のフォーラムで演奏するなど、啓発的活動にも取り組んでいます。デビュー・アルバムのタイトル「パンゲア」は3億年ほど前に存在していた超大陸のことで、大陸移動説で現在地球上にある諸大陸の母体とされるもの。9か国にまたがる個性豊かな作曲家の作品を通じてレアは人類文化の素晴らしさと大切さを訴えています。(2024/08/23 発売)
レーベル名 | :Oehms Classics |
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カタログ番号 | :OC1734 |