フランク, セザール(1822-1890)
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「交響的変奏曲」は、ピアノ独奏パートに高度な技巧を課しながらも、いかにもフランクらしい慎み深さと渋みに溢れ、その名の示す通り、オーケストラとピアノが一体となった雄大な曲想が魅力的で、まさに円熟の極みです。交響詩としては珍しく、ピアノ独奏パートをもつ「魔神」も同様の傾向をもつ作品で、そのやや恵まれない演奏機会以上の価値を持つ、隠れた傑作といえましょう。一方ピアノ協奏曲第2番は、なんと13歳頃!の作品で、さすがに習作的な感は逃れられませんが、これまたその大げさな名の示す通り、子供っぽい野心が随所にうかがわれるのがユニークで、全曲を支配する未熟なヴィルトゥオーゾ志向が、何とも微笑ましい限りです。(2002/04/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.553472 |
【生誕200年記念、フランクの作風の変遷を辿る好企画!】ベルギーを代表する作曲家セザール・フランクの生誕200年を記念し、その室内楽作品を全て収めた4枚組のアルバムが作曲家の母国のレーベルFuga Liberaから登場。エリザベート王妃音楽院(Queen Elisabeth Music Chapel)、ロマン派フランス音楽センター(Palazetto Bru Zane)との企画によるもので、音楽院で教鞭を執るアーティストを中心とした、オーギュスタン・デュメイ、岡田修一、フランク・ブラレイ、ジョナタン・フルネルなどの豪華な演奏陣が顔を揃えています。フランクが12歳になる直前に書き上げた単楽章のピアノ三重奏曲に始まり、有名なヴァイオリン・ソナタ、ピアノ五重奏曲を経て最晩年の弦楽四重奏曲までを作曲年代順(チェロ・ソナタは編曲年)に収録。子供の頃から既にフランクらしさを垣間見せる早熟ぶりに驚かされつつ、オルガニストとして多忙だった時期の約30年の空白を経て、円熟期へ向かってより深みを増していく過程を堪能することができます。(2022/04/22 発売)
レーベル名 | :Fuga Libera |
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カタログ番号 | :FUG795 |
フランクによる2曲の前奏曲を伴う晩年のピアノ曲。1884年に作曲された「前奏曲、コラールとフーガ」は全ての主題に関連性があり、全曲は通して演奏されます。本来はバッハに倣い「前奏曲とフーガ」のみで構想されましたが、のちにコラールが挿入され、全体の統一感が図られています。「前奏曲、アリアと終曲」は1886年から87年の作品。オルガン的な響きと複雑な対位法が駆使されており、アリアの祈るような旋律も魅力的です。コルスティックはこの2曲に、コルトーが編曲した「ヴァイオリン・ソナタ」のピアノ独奏版を加えて演奏。彼の巧みな演奏技術を存分に披露しています。(2019/02/15 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :555242-2 |
フランクの「前奏曲、コラールとフーガ」と「前奏曲、アリアと終曲」の2曲は、彼の有名なヴァイオリン・ソナタなどと並び、19世紀フランス器楽音楽の中でも不滅の金字塔の地位を得ています。オルガンのような壮麗な響きを生み出す高度なピアニズム(フランクは優れたオルガン奏者でした)、ワーグナーに影響を受けた半音階的和声が、彼独特の渋みに溶け込んで生まれた音楽は、極めて個性的かつ魅力的なもので、今なお多くのピアニストを魅了し続けています。また「牧歌」と「大奇想曲」は滅多に演奏されない習作的色合いも強い曲ですが、一部にアルカンやリストの初期作品を思わせる分厚いピアノ書法が登場するのには注目されます。(2000/02/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.554484 |
2022年に生誕200年を迎えた作曲家セザール・フランク。1-4や7-9はピアニストのレパートリーとして有名ですが、オリジナルのピアノの曲はこのアルバムの中で7-9だけ。他は、フランク自身と後続の音楽家がピアノ用に編曲したものです。サン=サーンスに捧げられた「前奏曲、フーガと 変奏曲」はオルガン曲で、リストは「バッハの傑作と並ぶ」と称賛しました。ここではハロルド・バウアーがピアノ用に編曲した版が演奏されています。「祈り」も同じ時期のオルガン曲で、ピアニストのブランシュ・セルヴァが編曲。 ワーグナーの影響が感じられる半音階的な手法が用いられた「アイオロスの人々」では、フランクはまずピアノ連弾のための版を作り、その後管弦楽版を書き上げました。ここでは作曲家ギュスターヴ・サマズイユの編曲によるピアノ独奏版が演奏されています。「前奏曲、コラールとフーガ」は、フランクが書いた数少ないピアノ曲の一つ。バッハに倣って書いたバロック様式に基づく厳格な形式を持つ作品で、3つの部分の主題は互いに関連をもっています。「ルツ、聖書による牧歌」は1843年頃に構想され、1845年に初演されたオラトリオ。この序奏のピアノ譜はフランクの死後1922年に出版されています。フランス近代作品を得意とするジャン=ピエール・アルマンゴーの演奏で。 (2022/12/16 発売)
レーベル名 | :Grand Piano |
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カタログ番号 | :GP906 |
1991年生まれの若きチェリスト、ハリエット・クリーフのデビューアルバムです。オランダに生まれた彼女、5歳からチェロのレッスンを始め、9歳でユトレヒトの芸術学校に入学。その才能を着々と伸ばしていきました。2004年にはオーストリアへ移り、ウィーン大学で更なる研鑽を積んでいます。もちろんコンクールの入賞歴も多く、最近ではクロアチアで開催されたアントニオ・ヤニグロ国際コンクールで1位、及び観客賞、ヤニグロ賞を受賞しています。このアルバムは、フランクのソナタを始めとしたフランス系のプログラムで構成されていて、卓越した技巧とナイーブな感性が存分に感じられるセンスの良いものです。とりわけ、オッフェンバックの小品「ジャクリーヌの涙」は絶品です。1690年にヘンドリック・ジェイコブズが制作した歴史的名器をオランダの財団から貸与されており、その表現力をフルに生かした美音は聴き手の耳を引き付けて離しません。(2012/05/16 発売)
レーベル名 | :Capriccio |
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カタログ番号 | :C5131 |
セザール・フランク(1822-1890)と言うと、あの重厚な交響曲や美しいヴァイオリン・ソナタが良く知られています。あとは何曲かのオルガン作品と、「天使の糧」と…。逆に言えば、まだまだ知られていない作品が多いということでしょうか?このアルバムに収録されたピアノ曲は1843年から1844年頃の若いフランクが、コンサートツアーを行った際に演奏されたもので、意外性のある曲が多く含まれています。劇的な筋立てを持つ「バラード」や「エクス・ラ・シャペルの思い出」は後の精神性豊かな作品を連想させますが、シューベルト作品のトランスクリプションは、まるでリスト作品を思わせる技巧的で華麗なもの。才能あるピアニストであったフランクの技巧が伺い知れることでしょう。「ポーランドの2つの歌による幻想曲」は、ショパンの「ポーランド民謡による幻想曲」で使われたメロディ「もう月は沈み」と「カロル・クルピニスキの主題」がそのまま使われていますが、曲のイメージはかなり異なるもの。フランクの独創性をまざまざと見せつける作品です。(2014/03/26 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572901 |