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ロニョーニ=タエッジョ, フランチェスコ(1585-1624)

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    恋人よ、あなたは美しい~17世紀イタリアの器楽作品にみる愛の形(イル・リチェルカール・コンティヌオ)

    【縦笛、ダブルリード、低音弦……イタリア17世紀の器楽文化を独特の編成で網羅】ルネサンス以来の多声合唱を離れた独唱芸術が大いに発展するとともに、その独唱技法をまねるようにして独奏楽器のための音楽が飛躍的に発達した17世紀のイタリア。さまざまな曲集や手稿譜の断片が見つかっている中、ここではイタリア最前線で活躍する気鋭古楽器奏者3人が入念な選曲と楽器選択を通じ、世紀初頭から後期バロックにさしかかる頃にいたるまでの多彩な作品を紹介します。大小3種のリコーダーのみならず、ドゥルツィアン(ルネサンス期から用いられていたダブルリード楽器、ファゴットの前身)も高音部用から低音部用まで3種を使い分ける、ジュリア・ジェニーニのメロディアスな歌い口。そして、音楽史上最初期のチェロの名手のひとりG.B.ヴィターリ(「ヴィターリのシャコンヌ」で有名なT.A.ヴィターリの父で、生前はこちらの方が圧倒的に有名)の作品をはじめ、貴重な17世紀チェロ作品をとりあげるアレッサンドロ・パルメーリの弓奏も見事。あえて鍵盤を使わず、ミケーレ・パゾッティの撥弦が唯一の和音通奏低音楽器として用いられているところも特徴的で、親密なアンサンブルのなか躍動感あふれる音楽を体感できる1枚に仕上げられています。(2020/11/13 発売)

    レーベル名:Arcana
    カタログ番号:A118

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    コレア・デ・アラウホ:ティエント集/トマ・クレキヨンの歌/聖なる秘蹟にまつわる説法(インアルト/フォクルール)

    【スペイン黄金時代の末にひときわ強く輝いたオルガンの大家、その真髄を多角的に解き明かす】現代における金字塔的存在ともいうべきバッハ・オルガン作品全集で知られるとともに、ドイツ・バロックのオルガンの大家たちの傑作集を数多くRicercarレーベルに録音してきたベルギーの世界的オルガニスト、ベルナール・フォクルール。今回のアルバムは、1989年にも一部作品を録音していたスペインの大家コレア・デ・アラウホと正面から向き合った充実の4枚組。しかもフォクルールの独奏のみならず、近年よく共演を重ねているインアルトを交えて多様な編成による同時代作品も多く組み込まれています。イタリアのフレスコバルディや英国のギボンズ、ドイツのシャイトなどとほぼ同じ時代を生きたコレア・デ・アラウホは、周辺諸国に圧され落陽を迎えつつあった黄金時代末期のスペインで活躍。1626年に出版された大著『ティエント曲集、およびオルガンのための実践的・理論的講釈』で音楽史に名を残したものの、何度か裁判沙汰を起こしながらも大都市セビーリャでオルガニストとして長く活躍した後、ハエンとセゴビアの大聖堂でもポストを得たという他はあまり詳しいことが判っていません。しかし彼のオルガン作品は精巧な対位法とダイナミックな音楽展開で注目され、古楽復興の流れでも多くの名盤が制作されてきました。フォクルールの今回の録音はそれら並居る名盤群に勝るとも劣らぬ仕上がりで、1989年に収録した作品も改めて再録音。スペイン各地と彼の母国ベルギーに残る銘器を縦横無尽に駆使し、古雅な響きの魅力を最大限に引き出しています。欧州最前線を行く俊才たちが手にした、バロック以前のスペインで重用された管楽器バホン(ドゥルツィアン)のコンソートや金管合奏を交えたトラックも、充実した響きで在りし日のスペインへと誘ってくれます。(2022/04/22 発売)

    レーベル名:Ricercar
    カタログ番号:RIC435

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    装飾楽句の嵐~木管コルネットのための作品集(イ・カヴァリエーリ・ディ・コルネット)

    【木管コルネットの新世代名手、故郷イタリアの昔日を縦横無尽に旅する傑作集】木管コルネット(ドイツ名ツィンク)とは、リコーダーをやや大きくした木管ないし骨材管に金管式のマウスピースがついた、ルネサンス~バロック期に流行した管楽器。400年前の欧州では非常に愛されていた楽器にもかかわらず、吹きこなすのは並大抵ではなく、古楽復興の流れでもプロ演奏家の登場が比較的遅かった楽器のひとつでもあります。しかし1980年代に登場した伝説的名手ブルース・ディッキーが数多くの名手を育てたおかげで、この楽器を巡るシーンは21世紀に飛躍的な広がりを見せました。イタリア出身の超実力派インギシアーノもまさにディッキー門下の俊才のひとり。彼の卓越した息遣いと指回りで、昔日の精鋭奏者たちが吹きこなした大作曲家たちの独奏名品を心ゆくまで味わえるこの新録音は、イタリア人古楽器奏者によるイタリア古楽がこれほどまでに作品の存在感にぴたりと寄り添うものかと驚かされる、絶妙の歌心がたまりません。共演が鍵盤楽器ひとつというシンプルな編成なのも魅力のひとつ。木管コルネットの旨みをきわだたせるシャープなイタリア式チェンバロやポシティフ・オルガンの響きも味わい深く、昔日のイタリアの音楽世界を満喫できる上質アルバムに仕上がっています。(2021/01/15 発売)

    レーベル名:Arcana
    カタログ番号:A120