ズリアン, ボル
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【詩聖ロンサール生誕500周年。徹底して古楽器で巡る、同時代と近代の瑞々しい作曲例】フランス文化の転機ともいうべき16世紀、ラテン語ではなくフランス語で高雅な韻文を吟じ得ることを数々の名作で実証し歴史に名を残した七星詩派(プレイアード派)の一人ピエール・ド・ロンサール(1524-1585)。その作品は多声音楽の技芸を追求していた同時代の音楽家たちから注目されるにとどまらず、過去の文化遺産の魅力にヨーロッパ人が改めて開眼した19世紀以降も多くの作曲家が関心を示し、歌曲化してきました。フランスの老舗古楽集団ドゥース・メモワールは詩人生誕500年に寄せ、多様なレパートリーを広い音域にわたり緻密な表現で歌いこなす名歌手マルク・モイヨンと共に、ロンサール作品を歌詞にした声楽作品を集めた2枚組アルバムを制作。ドゥース・メモワールは詩人存命中から活躍をみせた作曲家たちの多声シャンソン、モイヨンは19世紀以降の歌曲を演奏しています。Disc 1ではリラの弓奏に合わせて朗読された詩に続けて複数作曲家による同一詩に基づく作例が続き、Disc 2ではグノーやグヴィなど19世紀半ばの作例からラヴェルやフランス六人組の頃まで、ピアノ伴奏歌曲の多様さを聴き比べられます。モイヨンの頼れる共演者アンヌ・ル・ボゼクが奏でるピアノは、透明感とニュアンスに富んだ美音を響かせる1905年製プレイエル。中世音楽とピアノ音楽の両方に抜群の実績を持つ録音技師ジャン=マルク・レネも、さまざまな古楽器の味わいを歌唱の魅力と共に克明に伝えてくれます。16世紀と19世紀の名画をカラー掲載したブックレットも充実、文学側からの関心も満たす内容になっています(仏英独語)。(2024/09/06 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA1069 |
【ルネサンス教会音楽の巨匠による世俗歌曲を、独自のリュート伴奏で】ジョスカン・デプレといえば、ルネサンス多声音楽の世界に全盛をもたらしたフランス=フランドル楽派(ネーデルラント楽派)のなかでも最大級の巨匠。ア・カペラによる教会音楽でポリフォニー音楽の可能性を極限まで追求した大家ですが、その一方で、俗世向けの歌も数多く書いていたことは意外に知られていません。教会音楽と同じく多声で書かれた、フランス語の歌詞をとる世俗シャンソンが多いのですが、それらは歌い手をひとりに絞り、他のパートをリュートなどの和音楽器で編曲して演奏することもできます。本盤では欧州の新世代を担う二人の異才がまさに当時流のデュオ編成でジョスカン作品を厳選録音。南仏の古楽拠点のひとつリヨンから世に出たロマン・ボグレールの細やかな歌い口もさることながら、ジャズやロックなど広範な分野でも活躍するスロヴェニアのリュート奏者ボル・ズリアンはここで独自の楽器研究を反映。500年前の演奏実践を検証、フレットを三重巻にし適宜ピックのような小片を指につけて弾く「ブレイ(唸り音)・リュート」の再現を試みています。折々に独特の雑味ある倍音がアクセントを添えるその音色は、味わい豊かな造形美で現代人を魅了してやまないゴシック期のフランドル絵画にも通じる趣きが。詩句の響きが艶やかに映える独唱で、ジョスカン芸術の思わぬ側面に触れられる1枚です。国内仕様は訳詞・解説訳付。(2019/06/28 発売)
レーベル名 | :Ricercar |
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カタログ番号 | :RIC403 |