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リレンクロン, デトレフ・フォン(1844-1909)

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    R. シュトラウス:歌曲全集(ブリート/リボー/フォンドゥング/クラスネク/シューマン/マルティノー)

    2014年、リヒャルト・シュトラウスの生誕150周年を祝して、入念に準備された「ピアノ伴奏による歌曲全集」の登場です。
    全てを監修したのは、往年の名メゾ・ソプラノ、ブリギッテ・ファスベンダー。彼女は舞台を退いてからも、後進の指導を積極的に行っていることで知られており、この全集でも現在最高のシュトラウス歌手13人を結集し、歌唱についてのアドヴァイスを与えることで、ここに最高の「全集」が完成したのです。
    これまで全集としてリリースされていたアルバムは(後に新発見の2つの歌曲…子ども時代より:CD1-20、秋の夕暮れ TrV 226:CD1-19が追加され、現在は全集とは銘打っていません)、2人の歌手が歌い分けていただけであり、今回のような細かいニュアンスの違いには対応していないこともあり、この全集における「歌唱法からドイツ語の発音、そして作曲年代によるスタイルの違い」までが丁寧に考慮され、もちろん各歌曲にふさわしい声質も選択されるというコンセプトは聞き手にとっても魅力的なものであることは間違いありません。
    各々の曲は、概ね作曲年代順に並べられ、母親の助けを借りて仕上げたであろう6歳の時の「クリスマスの歌」から、84歳の時に名歌手マリア・イェリッツァのために書かれた「あおい」(実質上、彼の最後の作品)まで、「歌曲」というものに彩られたリヒャルト・シュトラウスの生涯をじっくり辿ってみませんか。(2014/06/25 発売)

    レーベル名:TwoPianists
    カタログ番号:TP1039312

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    R. シュトラウス:歌曲集(ベーレ/シュナイダー)

    ドイツの若手テノール、ダニエル・ベーレ。「魔笛」のタミーノで一躍有名になり、今や飛ぶ鳥をも落とす勢いで活躍する期待の人です。2年間に相次いで4枚のCDをリリース、シューマン、シューベルト、ベートーヴェンと言ったドイツ・リートの王道や、イギリス歌曲など、レパートリーも広げていますが、今作ではR.シュトラウスの華麗で濃厚な音楽を紐解いてくれます。ベーレはこれらの歌曲を長年に渡って研究し、極めて満足の行くものとして歌い上げます。伸びやかで抒情的な声と、はじけるような感情の発露をお聞きください。冒頭の「セレナード」の軽やかなピアノの響きで始まる「セレナード」、有名な「献呈」で始まるOp.10の歌曲集などは、ドイツ・リートの新しい可能性を感じさせることでしょう。「明日の朝」や「万霊節」での祈りを思わせる美しい歌唱も心に残ります。(2012/04/18 発売)

    レーベル名:Capriccio
    カタログ番号:C5110

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    ハウゼッガー:歌曲集(トレーケル/ガルベン)

    「自然交響曲」など、後期ロマン派の様式を色濃く受け継いだいくつかの作品で、近年再評価されつつあるオーストリアの作曲家ハウゼッガー。このアルバムでは同時代の詩人たちの詩を用いた歌曲が収録されています。デーメルやビーアバウムなどの退廃的な詩を正統派ドイツ・リートの流れに組み入れたユニークな歌曲は、リヒャルト・シュトラウスやツェムリンスキー、時にはマーラーの妻アルマが残した作品にも似た感触を持ち、この時代の作品を好きな人にはたまらない魅力を放っています。ドイツ・リートの巧みな歌い手、トレーケルによる丁寧な歌唱です。(2018/09/05 発売)

    レーベル名:CPO
    カタログ番号:777730-2

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    フォーレ/ブラームス/シューマン:バリトンのための作品集(ドゥグー/レッパー)

    リヨン国立音楽院を卒業し、リヨン国立歌劇場のメンバーとして活躍するベテラン歌手ステファヌ・ドゥグーのリサイタル・アルバム。ロマン派を代表する3人の作曲家、フォーレ、ブラームス、シューマンの歌曲を並べ、人生の機微を彩り豊かに聴かせます。タイトルの「Poeme d'un jour」はフォーレの3曲からなる歌曲集で、束の間の出会いと愛、別れの瞬間を切り取った印象的な曲。中期の作品でありながら、晩年のフォーレに通じる和声感を持つことで知られています。どちらかというと厭世的な作品が選ばれたブラームス、素朴な味わいを持つケルナーの詩を生かしたシューマンと、どの曲からも深い陰影を引き出した美しい歌唱が聴きものです。(2019/04/26 発売)

    レーベル名:B Records
    カタログ番号:LBM017

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    プフィッツナー:歌曲全集 4 (シェンカー=プリムス/ジモン)

    ドイツ後期ロマン派時代に活躍した作曲家プフィッツナー。ロシアで生まれ、3歳の時にフランクフルト・アム・マインに移住。父がオーケストラのヴァイオリン奏者であったため、幼い頃から音楽に親しみ、11歳で最初の作品を書いたことが知られています。この第4集に収録されている歌曲の中で、1884年のセレナードは彼の最も初期の作品であり、他の曲もほとんどは彼が学生時代に書いたものですが、後の作品に見られるイディオムの基礎は、これらの初期の作品からはっきり見られます。若き日の彼が心酔していた詩人アイヒェンドルフの詩を用いた「5つの歌」でのしっとりとした旋律をはじめ、どの歌にも豊かな創造性が漲っており、親密な雰囲気が感じられます。落ち着いた歌唱を聴かせるバリトンのウヴェ・シェンカー=プリムスはヴュルツブルクで学び、2006年ヴュルツブルク国際モーツァルト・コンクールに入賞した実力派。2009年からはワイマール歌劇場など数多くの歌劇場で活躍しています。(2021/11/26 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573082

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    ブラームス:歌曲集(バンゼ/フェルミリオン/シュミット/ドイチュ)

    およそ4年前に第8集がリリースされたきり、以降全く音沙汰のなかったcpoのブラームス歌曲集の第9集がようやくリリースとなりました。今作は最晩年に書かれた4つの歌曲集を収録。これでこのシリーズも完結となります。ブラームス自身、大切にしてきたハンガリー民謡を用いた「ジプシーの歌」をはじめ、彼の後期作品が持つ独特の重苦しくも美しい雰囲気を備えた作品群です。とりわけ、63歳の誕生日に完成された「4つの厳粛な歌」の深く内省的な死生観を受けとめるためには、聴く側も何かしらの心構えが必要であると言えるでしょう。これらの歌を歌うのは、現在最もドイツ・リートに精通している3人の名歌手。ヘルムート・ドイチュの説得力あるピアノも含め、これ以上望むものはありません。一生の宝物として大切にしたい全曲盤と言えるでしょう。(2009/11/25 発売)

    レーベル名:CPO
    カタログ番号:999840-2

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    ブラームス:歌曲集(バンブリー/グラス)

    1937年生まれのメゾ・ソプラノ歌手グレース・バンブリーは、素晴らしい声を持ちながらも現代でも根強く残る「人種差別」による様々な障害を乗り越え、その才能を開花させた人です。彼女はカルメン、アイーダなどドラマティックな役を得意とし、1961年のバイロイト音楽祭ではワーグナーの《タンホイザー》でヴェーヌスを歌っていますが、この1965年のザルツブルク音楽祭ではワーグナーとは対極を成すブラームスの歌曲集をじっくり歌い上げ、強い印象を残しました。声の威力に頼ることなく繊細な表現を用い、時には民謡調の素朴な歌曲を軽やかに歌うバンブリーの新たな魅力を感じさせる素晴らしいリサイタルです。(2017/10/20 発売)

    レーベル名:Orfeo
    カタログ番号:C941171B

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    ブラームス:歌曲全集 1 (プレガルディエン/アイゼンロール)

    NAXOSからブラームスの歌曲全集がスタート。第1集となるこのアルバムでは、名テノール、クリストフ・プレガルディエンを起用し、作曲年代が25年に及ぶさまざまな歌曲に新たな光を当てています。「永遠の愛について」や「5月の夜」を含むOp.43の4曲はブラームスの歌曲の中で特に良く知られる曲集。「野の寂しさ」を含むOp.86は円熟期のブラームスらしい渋い美しさを持った曲集。「調べのように私を通り抜ける」で始まるOp.105は彼と同時代の詩人の詩を用いた歌曲集。独白とも思えるブラームスの晩年の心情が反映された名作揃いです。Op.32は比較的若々しい曲調に満ちた曲集。ほとんどの曲に恋する人への想いが綴られており、想像以上にロマンティストだったらしいブラームスの一面が窺えます。プレガルディエンは落ち着いた声の響きを存分に生かし、ブラームスの繊細な感情表現が施された歌曲を丁寧に歌い上げています。(2021/12/10 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.574268

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    マルティヌー:歌曲集 5 (フロチョヴァー/コウクル)

    生涯に数多くの作品を残したマルティヌー。彼はインタビューの中で「作曲していない時には、歌曲を書いていた」と語っていました。ここでの「作曲」というのは大規模で複雑なオーケストラ作品を書くことであり、歌曲を書くことは彼にとっての休息であったようです。そのせいか、七割以上はチェコ語で書かれた「個人的独白」である膨大な数の歌曲は「重要でない」という理由で、マルティヌーの死後何年間も無視されていました。しかし、フロチョーヴァ(ワリンゲローヴァから改名)とコウクルは、全曲演奏すると6時間を超えるマルティヌーの全ての歌曲に挑み、7年間で全曲録音を完成(このアルバムが完結編となります)。2人の素晴らしい演奏も功を奏し、これらの歌曲がようやく見直され始めています。(2018/03/23 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573823

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    マルティヌー:声楽作品集 1 (ワリンゲローヴァ/コウクル)

    こんなに魅力的な歌曲が溢れているのに、あまり聴かれる機会がないのは、ひとえにマルティヌー(1890-1959)が生涯に残した作品数があまりにも多すぎるからに他なりません。何しろ、交響曲、協奏曲、室内楽曲と400以上もの作品がひしめいているのですから。この第1集に収録されているのは、1910年から1912年にかけて作曲された若き頃の作品です。これらのほとんどは未発表のままであり、ここで聴けるのは本当に嬉しいことでしょう。10歳から作曲を始めた早熟な天才であった彼によるこれらの歌曲。スペイン語やドイツ語、フランス語、英語のテキストとチェコの民族詩などを用い、素晴らしい音楽が付けられていますが、残念ながらブラームスやシューベルト、そしてドヴォルザークの影響を拭い去ることはできませんが、そんなちょっとした欠点は補って余りあるほどの「メロディの宝庫」です。(2011/07/13 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572588