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ド・ラ・バール, ミシェル(1675-1745)

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  • 国王御就寝~ルイ14世の寝室に響いた入眠の宮廷音楽(ルーセル/リニョール/ルコント/デサン/コッテ)

    【かの国王が眠るまで奏でさせた名品を、ヴェルサイユに集う精鋭たちの絶品解釈で】ルイ14世は洗練された文化人たちを王室に集め、建築や美術、練兵や服飾のみならず音楽においても最高級の粋に囲まれました。しかもその宮廷生活を公に披露し、衆人見守るなか絢爛な音楽を奏でさせ食事をしたり、寝室に向かったりしています。そして最後はマレやド・ヴィゼーらごく数人の秀でた楽人たちだけを寝室に連れ、眠りに落ちるまで音楽を奏でさせたそうです。本盤はそこで王が聴いたであろう、昔日の栄光と安らぎを演出する楽曲を入念に選曲。フランス語圏の古楽界で多忙な活躍を続けてきた実力派たち(トラヴェルソのヴァレリー・バルサやヴァイオリンの川久保洋子など多くの一流アンサンブルで見かける奏者ばかりです)が本気で「昔日の安らぎ」を追求した演奏を、Alpha初期の名盤群で知られる自然派録音技師ユーグ・デショーによるエンジニアリングで生々しく収録しました。結果それが王者の豊かさで快眠をもたらすか、むしろ脳を刺激されて聴き入ってしまうかはあなた次第……ヴェルサイユ・バロック音楽センターの碩学トマ・ラコントによる充実解説(英独訳付)のほか、絢爛の極致ともいうべき史跡ヴェルサイユ宮殿でのライヴを収録したDVDが添えられているのも嬉しいところです。(2021/01/15 発売)

    レーベル名:Château de Versailles Spectacles
    カタログ番号:CVS029

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    ド・ラ・バール:組曲とソナタ集(アンサンブル・ティク=トク=ショック)

    【「横笛」の祖ド・ラ・バルの真相に迫る、リコーダーとトラヴェルソでの画期的新録音】バロック期にはイタリア音楽と並ぶ影響力を誇ったフランス音楽。その象徴ともいうべき横笛型のフルートは17世紀末からフランス宮廷音楽に登場しますが、その最初の名手のひとりがミシェル・ド・ラ・バルでした。オトテールやフィリドールよりも早くこの楽器のための楽譜を出版したのも彼ですが、当時は「フルート」と書いてあるだけでは横笛か縦笛(リコーダー)か判断ができなかったこともあり、その作品集は「横の笛」と明記されている場合まで含め、より古くからあったリコーダーで演奏されていたケースも珍しくはなかったはず……との観点から、当時のフルート(フラウト・トラヴェルソ)とリコーダーをどちらも使いド・ラ・バル作品を重点的に演奏したのがこのアルバム。この作曲家が単体のアルバムで扱われた例はきわめて少なく、実に数十年ぶりの快挙であるとともに、楽器選択から調律にいたるまで最新の音楽学の知見が反映されていることもあり、画期的な2枚組ということができます。しかも演奏陣はレ・ザール・フロリサンやレ・ミュジシャン・デュ・ルーヴルなどの名録音にも多数参加してきたトラヴェルソ奏者ヴァレリー・バルサと、同様にフランス古楽復興の流れのなか数々のアンサンブルで多忙な活躍をみせてきたエマニュエル・バルサを中心とする、フランスの積年の実力者たち。舞曲の数々には標題が添えられているものも多く、クープランの鍵盤作品と同じくフランス語文化を知っていればこその機微をとらえた演奏で聴けるのは貴重。Zig-Zag Territoiresレーベルで多くの古楽器アルバムを収録してきた録音技師、フランク・ジャフレスの仕事ぶりもみごとな充実のフランス古楽新譜です。(2020/10/23 発売)

    レーベル名:Incises Records
    カタログ番号:INC004

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    フランス王室楽団のオーボエ・バンドによる室内楽の世界(シンタグマ・アミーチ)

    【屋外向け吹奏楽団の演奏家たちが、太陽王の宮廷の「室内」で奏でた音楽とは?】バロック期のフランスで音楽文化を躍進させた立役者である太陽王ルイ14世の宮廷には、礼拝堂楽団や室内楽団の他にダブルリード楽器を携えた吹奏楽団(大厩舎楽団)が雇われ、主に軍楽や屋外での式典を彩る役割を与えられていました。とはいえ当時の音楽家は複数の楽器をプロとして演奏できるのが常で、大厩舎楽団の楽員たちもしばしばリコーダーやフラジオレットなどの笛を扱いながら、屋外ではなく城内での室内楽やオペラ上演にも動員され、当初こそ「騒々しい」と驚かれながらも、ついにはオーボエやバスーンも諸々の通奏低音楽器や弦楽器と共に繊細な音楽を奏で得ることを立証していったのでした。『大厩舎楽団の祝宴』と銘打った2022年のアルバム(RIC439)で彼らの屋外吹奏楽のレパートリーを披露した古楽器楽団シンタグマ・アミーチは今回、この大厩舎楽団が室内空間に動員された時どのような音楽を披露したか、入念に再現製作された当時の楽器と共に探ってゆきます。王の起床時から就寝時まで、ヴェルサイユ宮殿の随所に響いたオーボエ、リコーダー、クロモルヌ(クルムホルンとは異なるダブルリード管楽器)、バスーンといった管楽器が奏でるのは、王室音楽総監督リュリのオペラからの抜粋やクープランの室内楽、シャルパンティエの宗教合奏曲、大厩舎楽団の演奏家を多く輩出したフィリドール一族の作品など多岐にわたる演目。この種の古楽器探求に優れた実績を示してきたエルザ・フランクとジェレミー・パパセルジオーをはじめとする名手勢が、芸術諸分野に通じたルイ14世を喜ばせた至芸を21世紀にありありと甦らせてくれる1枚です。(2024/02/23 発売)

    レーベル名:Ricercar
    カタログ番号:RIC458

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    ラ・マニフィーク - ルイ14世の宮廷におけるフルート音楽(B. クイケン/デイヴィス)

    「フルート」という名称は最初は縦型のリコーダーを指し、横笛は「フラウト・トラヴェルソ(トラヴェルソとも)」と呼び区別していました。17世紀初頭の横笛フルートはピッチの調節ができず、半音を出すことも至難の業でしたが、17世紀後半になるとさまざまな改良が加えられ、管を分割したり、楽器の形状に改良を加えた他、トーンホール(音孔)を増やすなどの試みが次々となされていきます。世界初録音の7曲を含むこのアルバムには、17世紀後半のフランスにおける芸術の庇護者として知られるルイ14世が愛したフルート作品と、その後に生まれた18世紀前半の洗練された作品が並べられています。F.クープランの「コンセール第13番」でのクイケンとデイヴィス、2本のフルートのみの鄙びた音色による旋律の歌い交わしが聴きどころです。(2021/02/12 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.579083