フィリドール, ピエール・ダニカン(1681-1731)
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【管楽器の王国フランスの源流!周到な検証を経てルイ14世以前の管楽合奏に迫る名手たち】フランスの宮廷文化を、ヨーロッパ中の君主たちが注目する境地へ押し上げ、音楽の世界でも大きな貢献を果たした「太陽王」ルイ14世。その王室楽団において、室内楽団(シャンブル)と礼拝堂楽団(シャペル)と共に重要な3部門のうちの一つを担ったのが、主に屋外演奏を受け持つ吹奏楽団「大厩舎楽団(グランテキュリー)」でした。オーボエ属のダブルリード楽器が欧州中の宮廷楽団に採用されていった源流はここにありますが、そのさらなるルーツを17世紀初頭まで遡り、オーボエと呼びうる楽器の発祥期から最初の栄華まで、周到な検証のもと再現製作された様々な古楽器で辿る充実企画盤がRicercarから登場。総勢18名の演奏家たちは、エルヴェ・ニケ指揮によるヘンデル『王宮の花火の音楽』で楽器再現に携わり注目を浴びたドゥルツィアン(ルネサンス・バスーン)の名手ジェレミー・パパセルジオーを中心に、金管陣にはマドゥーフ兄弟も加わった俊才揃い。誕生まもない頃の貴重なモデルのオーボエやバスーン、17世紀フランス特有のクロモルヌ(ダブルリード楽器の一種、クルムホルンとは別物)無弁のナチュラル・トランペットなどに加え、レザール・フロリサンやシャンゼリゼ管弦楽団の数々の名演を彩った打楽器奏者マリー=アンジュ・プティが壮麗かつ絶妙なアクセントを添えてゆく音響世界はたいへんユニークで、過去の同種の企画盤の更なる先を行く最前線のピリオド管楽器アルバムとして出色の仕上がりを見せています。王室の歴史に関わる使用楽譜の出典詳細や使用楽器に関するライナーノート(英・仏語)の充実度も素晴しく、フランス管楽芸術のさらなる源流を知る上で見逃せない1枚です。(2022/04/08 発売)
レーベル名 | :Ricercar |
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カタログ番号 | :RIC439 |
【屋外向け吹奏楽団の演奏家たちが、太陽王の宮廷の「室内」で奏でた音楽とは?】バロック期のフランスで音楽文化を躍進させた立役者である太陽王ルイ14世の宮廷には、礼拝堂楽団や室内楽団の他にダブルリード楽器を携えた吹奏楽団(大厩舎楽団)が雇われ、主に軍楽や屋外での式典を彩る役割を与えられていました。とはいえ当時の音楽家は複数の楽器をプロとして演奏できるのが常で、大厩舎楽団の楽員たちもしばしばリコーダーやフラジオレットなどの笛を扱いながら、屋外ではなく城内での室内楽やオペラ上演にも動員され、当初こそ「騒々しい」と驚かれながらも、ついにはオーボエやバスーンも諸々の通奏低音楽器や弦楽器と共に繊細な音楽を奏で得ることを立証していったのでした。『大厩舎楽団の祝宴』と銘打った2022年のアルバム(RIC439)で彼らの屋外吹奏楽のレパートリーを披露した古楽器楽団シンタグマ・アミーチは今回、この大厩舎楽団が室内空間に動員された時どのような音楽を披露したか、入念に再現製作された当時の楽器と共に探ってゆきます。王の起床時から就寝時まで、ヴェルサイユ宮殿の随所に響いたオーボエ、リコーダー、クロモルヌ(クルムホルンとは異なるダブルリード管楽器)、バスーンといった管楽器が奏でるのは、王室音楽総監督リュリのオペラからの抜粋やクープランの室内楽、シャルパンティエの宗教合奏曲、大厩舎楽団の演奏家を多く輩出したフィリドール一族の作品など多岐にわたる演目。この種の古楽器探求に優れた実績を示してきたエルザ・フランクとジェレミー・パパセルジオーをはじめとする名手勢が、芸術諸分野に通じたルイ14世を喜ばせた至芸を21世紀にありありと甦らせてくれる1枚です。(2024/02/23 発売)
レーベル名 | :Ricercar |
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カタログ番号 | :RIC458 |