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ある時は、あの壮大かつ実験的な音楽「涅槃交響曲」の作者として、またある時は「題名のない音楽会」の司会者として、他、様々な才能を発揮した黛敏郎。おのおのの聴き手の年齢によっても、頭に浮かぶ姿が微妙に違うのではないでしょうか。そんな黛の作品、映画音楽から吹奏楽、電子音楽まで本当に幅広いジャンルに渡っていますが、ここに選ばれた4つの作品で、それらを万遍なく体現できることでしょう。極めて考え抜かれた十二音音列による厳格な音を放つのは、予想もつかないような楽器群であり、電気的な音と、アコースティックな音が交錯する不可解な世界は、まさに小宇宙そのものです。「オーケストラのための呪」は、まさに映画音楽そのもの。「プリペアド・ピアノと弦楽のための小品」は詩的な感情こそあれど、音としてはとてもシリアスなもの。そして「カンパノロジー」は、後の「涅槃交響楽」を予感させる、梵鐘の音を使った気も遠くなるような音響、録音技術(ミュージック・コンクレート)への挑戦です。今作では、日本の電子音楽批評の第一人者である川崎弘二氏に解説を執筆を依頼。曲に対する詳細なアナリーゼを含めた資料価値のみならず、大変興味深い一つの読み物としても成立する素晴らしい解説です。(2011/12/14 発売)
レーベル名 | :Naxos Japan |
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カタログ番号 | :NYNG-007 |
ティントナー・ファン待望のモーツァルト!ハ長調の交響曲を中心としたアルバムの登場です。指揮者自身による解説に導かれて始まる「イドメネオ」序曲に続いて、比較的人気薄の「交響曲第34番」が、正に充実の極みと言える名演。特に終楽章に漲るライヴならではの音楽の力には目を見張るものがあり、何度でも聴きたくなるほど。モーツァルト最後の3つの交響曲を比較して、指揮者が"トライアムファント(勝ち誇った)"とその性格を形容する不滅の名曲、交響曲「ジュピター」は、音楽だけに語らせることで彼の言葉を表現し、ティントナーの存在感を見せつけます。ティントナー自身の筆による曲目解説付き。(2004/02/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557239 |
「May Morning メイ・モーニング」とはオックスフォードで毎年5月1日に開催される恒例のイヴェントのこと。500年以上の歴史を持つこのイヴェントは、午前6時に始まり、モードリン・カレッジ合唱団がモードリン・タワー(鐘楼)の屋上でマドリガーレや5月に関する曲を歌い上げます。そして大勢の人々が合唱を聴くために集まり、祈りを捧げるとともに踊ったりし、イヴェントを心から楽しむことで知られます。2020年は新型コロナ感染症のパンデミックにより、イヴェントはヴァーチャルで開催されましたが、2021年は5月1日の前の週に秘密裏に開催。実際の聴衆こそ不在だったものの、このモードリン・タワーでの演奏はオンラインで披露され喝采を浴びました。このアルバムは、メイ・モーニングで歌われる曲を収録した1枚。カレッジの時計台の鐘の音を冒頭と最後に置き、伝統的な曲から現代の曲まで、さまざまな音楽が集められており、聴き手も長い伝統を体感することができます。(2022/04/29 発売)
レーベル名 | :Opus Arte |
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カタログ番号 | :OACD9049D |
2016年、ミネソタ・オペラのために書いた歌劇《シャイニング》(スティーヴン・キング原作)が大成功を収めたのち、モラヴェックは再び大規模な声楽曲の作曲に取り掛かりました。台本は同じくマーク・キャンベルが担当。作品のテーマである「アメリカの歴史的なオラトリオ」の題材には「地下鉄道(19世紀アメリカの黒人奴隷たちが、制度から逃げ出す手助けをした組織、逃亡路)の父」と呼ばれたウィリアム・スティルが長年に渡って残した記録から採られており、一時は月に60人もの奴隷たちの逃亡を助けたというスリリングな物語に音楽を載せることで、更に壮大なストーリーとなり聴き手に迫ります。アルバムの最後には、作品についての考察(ナレーション)が添えられており、内容の理解を深める手助けをしています。(2020/01/31 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559884 |
軽妙な音楽エッセイでも知られ、一方、日本の現代音楽史にいち早く十二音技法などを取り入れた、当時の最先端を行く音楽家、諸井誠の第1室内カンタータ。新進気鋭の作曲家として活躍を始めた1959年の作品は、まさに火花散るような緊張感に満ちた曲。暴力的な響きではなく、あくまでも透明な音。大気中に様々な音が放たれては色を変えていくような感覚が心地よい。オンド・マルトノ好きにもオススメしたい音による一遍の絵画。まるでプロコフィエフのように始まるピアノ協奏曲もオススメ。打楽器とピアノの掛け合いも見事この上なし。そして第2楽章では、また音たちが弾け飛ぶ。すすり泣くヴァイオリンに絡むピアノの周りを飛びまわるフルート・・・やはり、この人の音楽は何かを見せてくれる。(2011/08/24 発売)
レーベル名 | :Naxos Japan |
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カタログ番号 | :NYNG-004 |
本来は外科医志望であった湯浅譲二、作曲は趣味で行っていたといいますが、1950年代の、当時としては最新鋭の「現代音楽」に触れるうち、自分でもこのくらいは書けるのではないかと思ったのだそうです。そんな湯浅が本格的に創作活動を始めたのは1952年、「実験工房」に参加してからのことでした。彼がどんな道を歩んだか、そしてどんな音楽を書いたのか。それは実際に解説を読み、音楽を聴くことで理解できることでしょう。過去に何人かの作曲家が試みてきた「邦楽器と西洋のオーケストラの融合」をより深く発展させた、“筝とオーケストラのためのプロジェクション「花鳥風月」”、数字で書かれた楽譜から生まれる不確定的な音楽を追求した“インター・ポジ・プレイ・ション”など楽器と奏法の追求、果ては“ホワイト・ノイズによる「プロジェクション・エセムプラスティク”まで、時間を越えた音を求めた作曲家による、新たな地平線がここにあります。(2011/12/14 発売)
レーベル名 | :Naxos Japan |
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カタログ番号 | :NYNG-008 |
ヘルムート・ラッヘンマンの「マイ・メロディーズ」は2016年から18年にかけて作曲された後、早くも翌年に改訂、更に2023年に再び改訂された作品です。このアルバムは2023年の改訂版初演時の演奏を収録したもの。ヴェネツィアでルイジ・ノーノに師事して以来、長い間「メロディ」にこだわっていたというラッヘンマン、この作品は2008年にマドリードで《マッチ売りの少女》のリハーサルをした際、8本のホルンが奏でる音色からアイデアを得て書き上げたものです。アルバムの ボーナス・トラックでは作品の特徴的な部分の抜粋を聴くことができ、ラッヘンマン特有の音形やホルンの特殊奏法、息遣いが生み出すノイズまでを含む多彩なサウンドを知ることができます。(2024/04/19 発売)
レーベル名 | :BR-Klassik |
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カタログ番号 | :900643 |