カサブランカス, ベネト(1956-)
Search results:9 件 見つかりました。
神に仕える巫女レアは「不死」を垣間見てしまったことで、永久に世界を彷徨う罰を与えられます。二人の見張りがレアに告げます「お前は人間を愛せない、何故ならお前は神の娼婦だからだ。」地の果てにたどり着いたレアは、そこで感覚を失った夢遊病者ラムに出会い、お互いに欠けているものに気づき惹かれ合います…スペインを代表する現代作曲家のひとりベネト・カサブランカス。この歌劇《レアの謎》はリセウ大劇場の委嘱により、作曲家初のオペラとしてスペインの高名な作家ラファエル・アルグジョルとのコラボレーションから生まれた作品です。超越的な存在によって罰を与えられた巫女レアが、時空をさまよう遍歴の末、神話と現実が融合する世界に到達する―物語はカサブランカスの緻密で表出力豊かな音楽と、神秘的で奇怪なイメージを伴ったカルメ・ポルタセリの演出によってスリリングに描かれてゆきます。幅広い表現力で近現代のオペラ作品を得意とするメゾ・ソプラノ、アリソン・クック(題名役)、バロックから現代作品まで幅広いレパートリーを誇る名バリトン、ホセ・アントニオ・ロペス(ラム役)、バロック・オペラを中心に活躍する人気カウンターテナー、シャビエル・サバータ(シックサル博士役)らの充実した歌唱陣を、名匠ジョセプ・ポンス率いるリセウ大劇場のオーケストラと合唱団がしっかりと支えてゆきます。(2022/02/25 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :NBD0143V |
全4集からなる「21世紀のスペイン・ギター作品集」シリーズの第2集。前作と同じく、数々の受賞経験を持つギタリスト、アダム・レヴィンの演奏です。1936年から1975年に渡って独裁体制を維持していたフランコ政権下、芸術家たちは圧政に苦しめられていましたが、フランコ政権終焉後からは、その遅れを取り戻すべく、スペインの音楽界は目覚しい復興を遂げます。このシリーズでは、そんな苦難の時期を乗り越えた21世紀のスペインのギター作品を聴くことができます。どれも見事なもので、冒頭のバラダの「グラナドスへのオマージュ」は、まさにスペインのギター音楽の輝かしい歴史が感じられるものと言えるでしょう。バラダの才能ある学生の一人、カタロニアのロペス・ゴドーイの描写的な「秋のエレジー」、ヘスス・卜レスのモノローグ、NAXOSではすでにおなじみの作曲家カサブランカスの「3つの小品」など、アルバムのほとんどが世界初録音。(2016/10/28 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.573409 |
20世紀前半のカタルーニャ音楽を語るには、名チェロ奏者・作曲家として活躍したパブロ・カザルスを筆頭とするチェロの演奏家や、作曲家たちの存在が欠かせません。このアルバムにはカザルスの作品をはじめ、カザルスの弟子ガスパール・カサドによる「スペイン古典様式によるソナタ」や「愛の言葉」、カザルスより少し前の世代にあたるグラナドスの「ゴイエスカス」や、モンポウの「歌と踊り」の中の曲をカサドがチェロとピアノ用に編曲したもの、また現代の作曲家カサブランカスによるモンポウへのオマージュ作品など、様々な繋がりのある曲を収録。どれも情熱的な音楽です。演奏は指揮者としてもおなじみドミトリ・ヤブロンスキー。哀愁に満ちた旋律や楽し気な舞曲を朗々と歌い上げています。(2023/12/08 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.579097 |
ユニークな作風によるピアノ作品が話題になったスペインの作曲家カサブランカス。日本にも度々来日し、独特な音楽観を語り人気を博しました。40年以上に渡り作曲を続けてきた彼の作品は高度に洗練されたハーモニーと、細部まで入り組んだテクスチャで構成されています。このアルバムに収録されている9つの作品は「フルートとピアノのためのアリア」を除くと、全て21世紀になってから書かれたもの。なかでも面白いのが、コンパクトにまとめられた「七つの俳句」。リアルタイムに彼の作風を示すニュアンス豊かな作品です。音楽は唐突に生まれ、突然断ち切られるか、静かに消えていきます。ナレーターを伴う「6つの注釈」、遊び心溢れる即興的な「アリア」など万華鏡を思わせる小品が並びます。のどかな旋律が切れ切れに聞こえてくる「牧歌」も工夫が凝らされた面白い作品です。(2019/02/22 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.579017 |
1956年、バルセロナ生まれの現代作曲家カサブランカスの管弦楽作品集です。ハムレットの7つの情景(8.579004)も衝撃的な音色に満ちていましたが、こちらも負けてはいません。アルバム・タイトル曲の「過ぎ去った暗黒の時」は、バルセロナ交響楽団とカタロニア全国オーケストラ(OBC)によって委嘱された作品です。暗示に満ちた不可解なタイトルですが、この曲もやはりシェークスピアへの賛辞が込められているといいます。ただ、それはとても抽象的であり、どちらかというと先入観にとらわれることなく、音の響きを純粋に楽しむべく作品と言えるでしょう。演奏には大編成のオーケストラを必要としますが、瞬間になっている音は少なめで、透明感溢れる室内楽的な静けささえ感じさせる不思議な肌触りを持っています。他には比較的有名な「3つの警句」を始めとした興味深い作品が収録されています。(2010/09/15 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.579002 |
カタロニアの作曲家カサブランカスは、音の持つ官能性を徹底的に追及します。この特性は彼の代表作である「ハムレットの7つの情景」にも顕著に表れ、曲を構成する全ての音には命が宿り、登場人物と背景をたくさんの音で塗り重ねていくのです。第1の情景の冒頭はチェレスタが用いられ、幽玄な雰囲気を醸し出します。また怯える弦の音色は、薄氷を踏むような脆い人生を表しているかのようです。ハムレットの最も有名な独白は、複雑な対位法に織り込まれてしまいます。そして無垢の象徴オフェーリアは、柔らかい叙情性を帯びた旋律で表されます。シェーンベルクの影響もかすかに感じられる、そして、救いようもないほど悲劇的な物語の結末には、不可解な響きと深い静寂が用意されていました。(2010/08/18 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.579004 |
現代スペイン、バルセロナを代表する作曲家、ベネット・カサブランカス(1956-)の室内楽作品集です。彼の作品は確かに難解ですが、一方、彼の代表著書は「音楽とユーモア、パロディとアイロニー」というのですから、なんとも「食えない作曲家」であることは間違いありません。彼は数多くの室内楽のための作品を書いていて、そのどれもが細部まで考え抜かれたテクスチャーを持ち、洗練された雰囲気を持っています。このアルバムには、40年に渡る時代の作品が収録されていて、これらはおおよそ3つの時代に分けることができます。もっとも初期の作品である「2つの覚え書き」での凝縮された音の動きの面白さと、彼の関心事である「日本の詩、俳句」のフォームを生かした最近の作品の斬新さ、など、深く分け入ることでカサブランカスの求める世界が見えてくるような気がします。(2015/08/26 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.573375 |