篠﨑靖男
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ORCHID CLASSICSレーベルの創立者である、イギリスのヴァイオリニスト、マシュー・トラスターの初の協奏曲録音です。ロージャもコルンゴルトもハイフェッツが初演した作品ということで、3つの小品も含め「名手へのオマージュ」というコンセプトに沿った聴き応えたっぷりの1枚です。ロージャのヴァイオリン協奏曲は、最初からハイフェッツに演奏してもらうことを夢見て書かれたものです。ロージャ自身はハイフェッツとは面識がなかったものの、彼の伴奏者であるエマニュエル・ベイを知っていたため、この曲を聴いてもらう機会を得たそうです。この曲を気に入ったハイフェッツは、若干の譜面の変更を依頼し、1956年1月に初演、続いてRCAに録音もして、この曲を紹介することに力を尽くしたのです。一方、コルンゴルトの協奏曲は、ハリウッドの作曲家として人気を得たウィーン生まれの作曲家の心の底にずっと溜まっていた「純音楽への思い」が結実した名作として知られています。甘くとろけるようなメロディと、官能渦巻くオーケストラの融合は20世紀のヴァイオリン協奏曲の中でも一際輝く魅力を放ち、こちらもハイフェッツの演奏が長らくBESTと称されていました。最近ブームを迎え、様々な演奏家たちがこの曲を取り上げていますが、このトラスターの演奏は1711年製のストラディヴァリをハイフェッツ自身が使用したの弓の1つを使っているところが聴きどころです。(2010/01/27 発売)
レーベル名 | :Orchid Classics |
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カタログ番号 | :ORC100005 |