クルージュ・トランシルヴァニア・フィルハーモニア管弦楽団
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1850年にナポリのヌェーヴォ劇場で初演された歌劇「ドン・チェッコ」は、それまでのナポリの歌劇に見られる抒情的な作品とはまた違う楽しさで大成功を収めました。ナポリ方言を駆使した、この作品はしばしばヴェルディの「椿姫」と一緒に上演されたといい、確かにこの滑らかで心地よい音楽は、悲劇の筆頭ともいえる「椿姫」の悲しい気分を和らげるのに一役買ったことでしょう。今回の世界初録音となるこの演奏は、マルティナ・フランカ音楽祭の常連たちによる手馴れた歌唱です。(2016/04/27 発売)
レーベル名 | :Dynamic |
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カタログ番号 | :CDS7737 |
色男、ドン・ファンを題材にしたオペラはモーツァルト以外にもいくつかあります。例えば他の作家の台本を使ったガッツァニーガの「ドン・ジョヴァンニ」であったり、ダルゴムイシスキーも「石の客」と言う作品を書いています。さて、このパチーニ(1796-1867)の名前は、音楽辞書に掲載されてはいるのですが、この「石の客」については触れられていません。このオペラは作曲家の家族のために書かれたプライヴェートな作品で、今までに公式な公演すらされたことがないからです。モーツァルトと同じ物語に基づきますが、ドン・ジョヴァンニはバリトンでなくテノールですし、ドンナ・エルヴィラは登場しません。いくつかのアリアは、パチーニの他の作品(家族のお気に入り)を用いて構成されています。しかし、聴き進むにつれ、やはりドラマに胸が踊ることは間違いないでしょう。今回、部分的に保存されていた台本とパチーニのスコアを研究し、どうにか上演までにこぎつけたという力作です。違いを味わいながら、この素晴らしい蘇演をお楽しみいただきたいものです。(2011/03/16 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.660282-83 |
ロッシーニのライバルとも見做されたマイールは(1763-1845)、もともとドイツ、バイエルンの出身でありながら、イタリアに留学し、ベルガモ大聖堂終身教会楽長に上りつめた作曲家。生涯に70作のオペラを作曲、一時は忘れられるも、最近復興の兆しが見えてきています。復讐のためには手段を選ばない強烈な女性を主人公にしたこのギリシャ悲劇「メディア」は、古くから広く愛されており、マイールだけでなくシャルパンティエやケルビーニ、現代ではライマンら数多くの作曲家がオペラにしています。物語の粗筋は、前妻であるメディアを棄てて、権力のためにコリントス国王の娘クロイサと結婚しようとしているジアゾーネ、それを知ったメディアは復讐心にかられ、クロイサに心を寄せるエゲオと共にジザゾーネに復讐を誓います。最終的にはクロイサだけでなく、ジアゾーネとの間に生まれた二人の子供までを手にかけてしまうという救いのない物語ですが、音楽はとても美しいものです。人気急上昇中のソプラノ、ロドリゲスの強靭な声と、ロッシーニ・テノールとして名を挙げたスパイラス、2015年にロイヤル・オペラで華々しくデビューを飾ったスカラ。この2人のテノールの戦い。そしてファビオ・ルイージの強烈なアプローチが光るこの演奏、P.ロッシーニによるG.リコルディ社の最新比較校訂版が用いられています。(2016/07/27 発売)
レーベル名 | :Dynamic |
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カタログ番号 | :CDS7735 |
このロッシーニの「オテッロ」は1816年にナポリで初演されています。ヴェルディの同名作品を思い浮かべる方も多いでしょうが、こちらはシェークスピアの戯曲を基にしたものではなく、台本がベリオ公爵のもので、原本は新古典作家ジャン=フランソワ・デュシスのフランス語のものをイタリア語に翻案したものが使われています。そのため、あらすじはヴェルディの作品とかなり違い、また、オテッロとデスデモーナは愛し合ってこそいるものの、まだ夫婦にはなっていませんし、デスデモーナを巡って争う3人の男は全てテノールで歌われ、これがまた絶妙な人間関係を醸し出しているのです。全編華麗なコロラトゥーラの歌唱が炸裂し、悲劇であるものの、ヴェルディのオテッロのような重苦しさは感じられません。この演奏は「黒い森地方」の小さな温泉保養地、バート・ヴィルトバートで毎年夏に開催されるロッシーニのオペラ・フェスティヴァルのライヴです。粒揃いの歌手たちによる声の饗宴をじっくりお楽しみください。(2010/06/16 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.660275-76 |
この「アルジェのイタリア女」はロッシーニの10番目のオペラです。当時21歳のロッシーニは、ヴェネツィアで「試金石」を上演したのですが、不人気で打ち切られてしまい少々意気消沈。しかし、同じ劇場から新作を一つ頼まれ、大慌てでこの「アルジェのイタリア女」を書きあげます。彼は「ユーモアたっぷりのオペラの台本」を望み、アンジェロ・アネッラ作の台本に白羽の矢をたてました。これは本来他のオペラで使われていたものですが、そんな事はお構いなし。ロッシーニはたった1か月で完成させ、当時の聴衆を大喜びさせました。かのスタンダールもこのオペラを見て大笑いしたとのこと。古女房に飽きた男が若い娘に目を移し、散々にいじめられるという他愛もない話ですが、この手の話はいつの世でも健在。テンポ良く進むお話ですが、歌手たちに求められる技巧は最高難易度という、聴いているだけで楽しくなる事間違いなし。この演奏は2008年のヴィルトバートにおけるロッシーニ祭でのライヴ演奏。アジオ・コルギの校訂版を使用しています。(2010/07/14 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.660284-85 |