ブレトン弦楽四重奏団
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第1 集(8.572418)、第2 集(8.572419)で、その類い稀なる世界を見せてくれたロドルフォ・アルフテル(1900-1987)。この第3 集では、弦楽四重奏曲で幕を開けます。古典的な4 楽章形式を取り、十二音を用いた色彩的な移ろいを伴う、活動的な第1 楽章から何とも魅力的な音楽が展開されます。第2 楽章の冒頭で奏される美しいチェロの調べは周囲の嘲笑めいた音にかき消され、活発なダンスであるスケルツォを経て、力強い終楽章を迎えます。作曲家が書いた唯一つのチェロ・ソナタはヒスパニックのリズムに彩られたもので、抒情的な旋律と刺激的な動きが絶妙に組み合わされた曲。ゆったりとした楽章での暖かい表現は美しさの極みです。彼の2 番目の弦楽四重奏曲である「3 つの楽章」と実質的に3 番目の弦楽四重奏曲である「8 つのティエント(試み)」は、この形式の「極限の姿」を模索する上で生まれたものでしょうか。実験的な音の連なりの中にも、美しいメロディが散見されるところが、この作曲家の特徴なのかもしれません。(2011/09/14 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572420 |
2018年に開催された「ハエン国際ピアノ・コンクール」の優勝者キム・ホンギ。1991年韓国生まれの彼は、これまでにも数多くのコンクールに出場、優秀な成績を収めています。「ハエン国際ピアノ・コンクール」は1956年からスペインで開催されている歴史あるコンクール。1970年代に国際コンクールとなり、レベルの高い戦いを勝ち抜いた優勝者は、すぐさま世界中での活躍を約束されています。予選曲目には、必ず新作が委嘱されることでも知られており、2018年の課題曲にはスペインの現代作曲家サンチェス=ベルドゥの「鏡の庭」が用意され、各コンテスタントが腕を競いました。ホンギは優勝記念のアルバムのために「鏡の庭」を含む様々な作品を周到に用意し、瞑想的なヴァインのソナタの美しさを紹介するなど、自身の才能を存分に披露しています。なかでもシューマンは彼が最も得意とする作曲家で、最後に置かれた五重奏曲での伸び伸びとした演奏は、聴き手の耳を魅了します。(2020/04/10 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.574232 |
バスク地方のビトリア=ガスティスに生まれ、マドリードで学んだ後、フランスに留学。あのサティも学んだ、、パリのスコラ・カントルムでヴァンサン・ダンディに師事し、更にベルギーのブリュッセルに留学。帰国してからはバスク地方で音楽活動を行い、オペラや管弦楽曲、そしてこの2つの弦楽四重奏曲などを作曲します。また忘れてはならないのがサルスエラ(スペインのオペラの一種)で、NAXOSにもそれはそれは楽しいサルスエラ「農場」(8.557632)の録音があり、マニアをうならせていることでも知られています。そんなグリーディ(1886-1961)の弦楽四重奏曲は、賑々しいサルスエラとは雰囲気を異にする厳格で静かな音楽です。洗練されたメロディと哲学的とも言える深い音楽性の中に、仄かに漂うラテンの血の滾り。(2013/07/19 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573036 |
2021年にスペインで開催された「第62回ハエン賞国際ピアノコンクール」で優勝したロシア出身のピアニスト、ヴァレンティン・マリーニン。このアルバムではコンクールでの演奏と、その後に収録された演奏からマリーニン自身が選んだ曲を並べたプログラムが楽しめます。ショスタコーヴィチのピアノ五重奏曲はマリーニンの高いアンサンブル能力が聴きどころで、聴衆からの温かい拍手も聞かれます。続くグラナドス作品は、コンクールの特色の一つである「優れたスペイン音楽の解釈者」たる資質を問う曲。冥界から帰ってきた亡霊が愛する人のために奏でるセレナードをマリーニンは巧みに弾きこなしました。コンクール後にロシアで録音されたスクリャービンとプロコフィエフ作品は、ロシア出身のマリーニンが大切にしているレパートリー。また最後に置かれたビゼーの「《真珠採り》より"耳に残るは君の歌声"」では、ラヴェルを思わせる曲調による大胆なアレンジを披露しています。(2022/12/09 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.574468 |
中国系ロシア人でアメリカ在住のピアニスト、エンジェル・スタニスラフ・ワン。彼は2022年に開催された第63回ハエン国際ピアノ・コンクールの優勝者で、このアルバムにはコンクールで演奏した4曲が収録されています。このコンクールは、スペインの現代作曲家の作品の演奏が必須であり、第63回で新作を提供したのはグラン・カナリア島出身のラウラ・ベガでした。同じくグラン・カナリア島出身の詩人サンティアゴ・ジルの愛と死をモティーフとした詩からインスパイアされたという彼の作品は、決して超絶技巧を要求するのではなく、演奏者に詩人としての役割を求めたもの。8分程度の長さでありながら、起伏に富んだ内容をもっています。他にはリストのソナタとグラナドス、そしてブレトン弦楽四重奏団との共演によるショスタコーヴィチのピアノ五重奏の演奏を披露しています。(2023/12/08 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.574569 |
数多くのサルスエラで知られるスペイン、サラマンカ出身の作曲家ブレトンの弦楽四重奏曲集。彼が活躍していた当時のスペインは、地元の音楽家たちの尽力もあり、室内楽コンサートが定期的に開催されており、新しい作品が求められていました。作曲家たちは各々「どんな室内楽を書くか」について工夫を凝らしましたが、ブレトンはウィーンの伝統に則った古典的な形式を採用、作品によって幾分かの違いはあるものの、総じてベートーヴェンを思わせるドイツ風の整った作品を書き上げています。このアルバムには、ブレトンの最初の弦楽四重奏曲である第1番と、スペイン要素を取り入れた、世界初録音となる弦楽四重奏曲第3番を収録。どちらも哀切な表情を湛えた緩徐楽章が印象的な美しい音楽です。作曲家の名を冠した「ブレトン弦楽四重奏団」の演奏です。(2020/03/20 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573037 |