オランダ放送室内フィルハーモニー
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1994年に「タイタニック号の沈没」を発表、世界中に衝撃を与えたイギリス生まれの作曲家、ギャビン・ブライアーズ(1943-)。彼はもともとベーシストとして活躍したのですが、ある時、ジャズの演奏と決別し、アメリカに渡って作曲を学びます。彼の作風は、その時々に変化し、ある時は実験的であり、ある時は瞑想的な作品を生み出しています。このピアノ協奏曲は、ピアノと管弦楽、合唱までを交えた規模的には大きな作品ですが、内容は「ソルウェイ運河」と題されているとおり、一日中運河を眺めているかのような、穏やかで印象派的な世界が展開されています。茫洋としたオーケストラの響きにに時折アクセントを付けるピアノの音色、その川の流れの中を合唱(詩はスコットランドのE.モーガン)が入り込み、音の風景を塗りつぶしていきます。混沌とした響きの中に、何となく突き刺さるものが感じられる作品です。他の2曲はピアノの独奏曲です。こちらも単なるヒーリング・ミュージックとは一線を画すものです。(2011/04/13 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572570 |
「現代人の心の癒し」として、その作品が幅広い人気を得ている現代作曲家アルヴォ・ペルト。しかし、このアルバムから最初に聴こえてくるのは、メカニカルで他動的な音楽です。そんな「ソナチネ」は1950年代の終わり、彼が20代の頃の作品でした。しかしその作風はソヴィエト政府の怒りを買う事になり、模索を重ねた結果、彼は「西洋音楽の根底」へ回帰することとなります。使われる音符は少なくなり、リズムは単純になっていきます。そして「アリーナのために」では無調も捨て去り、2006年の「アンナ・マリアのために」ではまるでモーツァルトか、リチャード・クレイダーマンのピアノ曲のような明快さを得ています。2002年に書かれた「ラメンターテ」はインドのアーティスト、A.カプーアの彫刻「Marsyas」にインスパイアされた作品で、ここでは、いつもの静謐なペルトだけではなく、激しい音の応酬も聞こえてくる音による記念碑です。(2011/11/16 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572525 |