ドゥブロフスカヤ, リディア
Search results:1 件 見つかりました。
「ヘンゼルとグレーテル」では、おとぎ話の世界を重厚なワーグナー風の音楽で味付けするという、ロマン派特有の方向性を見せたフンパーディンクですが、室内楽のような小さな編成の作品では、また違った表情を見せてくれます。オペラを得意とした彼にしてみれば、室内楽はかなり多くの制約があったかもしれませんが、ここに収録された魅力的な作品群を聴いてみると、各々の楽器の対話やハーモニーの変化に隅々まで気を配り、オペラのように言葉を用いなくとも音楽のみで雄弁な表現ができることを、全力で実証しているように思えます。たとえば、ヴァイオリンと弦楽四重奏のための「ノットゥルノ」は、そんなフンパーディンクの美質がよく表れた作品です。またピアノを用いた曲は驚くほどにメロディアスであり、聴けば聴くほどに心に染み入ることでしょう。後期ロマン派の懐の深さを感じさせる1枚です。(2012/03/14 発売)
レーベル名 | :CPO |
---|---|
カタログ番号 | :777547-2 |