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クートゥリー, クララ

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    シャルパンティエ:地獄へ降りるオルフェウス/オルフェウスの冥府下り(ヴォクス・ルミニス/ア・ノクテ・テンポリス/メヘレン/ムニエ)

    【フランス語圏の古楽シーン最前線から届いた、リュリの最大のライヴァルによるオルフェウス物語2編】Alphaレーベルでの録音を通じ、フランス17~18世紀の音楽を積極的に世界へ発信しつづけている古楽歌手レイナウト・ファン・メヘレンのグループ、ア・ノクテ・テンポリス。かたやフランス、ベルギー、ドイツなどの実力派古楽歌手たちを軸に、各パート2~3人に絞った小規模編成でドイツ三大S(シュッツ、シャイン、シャイト)からヘンデルまで、幅広いレパートリーを世に問うてきた古楽声楽集団ヴォクス・ルミニス。ヨーロッパの古楽研究とライヴ・パフォーマンスの最前線をゆく二つの俊才集団が手を組み、フランス・バロック最大の作曲家のひとりシャルパンティエの2傑作と正面から対峙した充実アルバムを録音してくれました。ルイ14世の宮廷で王室音楽総監督リュリが活躍しているあいだ、シャルパンティエは王室での仕事から遠ざけられ、リュリの妨害のもと大がかりなオペラは作曲できなかったのですが、そのかわりに小編成・小規模の声楽曲で名品を数多く残しています。早世した恋人ユリディスを冥府まで取り返しに行く竪琴の名手オルフェ(オルフェウス)の物語では長短二つの作品を残しましたが、ここで両作品の対比をきわだたせながら、精彩あざやかな古楽器演奏でファン・メヘレンの歌を彩ってゆくア・ノクテ・テンポリスのアンサンブルはみごとなもの。クラヴサン(チェンバロ)奏者としてパトリツィア・コパチンスカヤの名盤『TAKE TWO』でも活躍した異才アントニ―・ロマニュクが加わっているのも注目です。実力派声楽集団ヴォクス・ルミニスの参与も頼もしく、演劇性に満ちたシャルパンティエの音楽が21世紀の今こそ対峙すべき音世界であることを説得力豊かに伝えています。(2020/01/17 発売)

    レーベル名:Alpha
    カタログ番号:ALPHA566

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    中世フランス北部のトルヴェールの歌(クートゥリー/アンサンブル・セラドン/ビュンドゲン)

    【昔日のフランス北部に花開いた「宮廷式恋愛」の息吹】中世の貴人たちを虜にした南フランスの宮廷詩歌人(トルバドゥール)たちの歌を集めた『オクシタニアの夜』(RIC144)、ドイツ語圏のミンネゼンガーによる宮廷音楽を集めた『菩提樹の下で』(RIC447)に続くアンサンブル・セラドンの中世音楽アルバムは、フランスの北側で活躍した宮廷詩歌人(トルヴェール)たちの音楽を厳選。カタルーニャ語やスペイン語にやや近い南フランスの言葉で詩歌を作ったトルバドゥールと違い、ここに集められた曲はどれも現代フランス語の直接の先祖となる北フランスの言葉で詩句が編まれており、パリでノートルダム楽派のポリフォニー教会音楽が花開いた時代にあってフランスの貴人たちが艶やかな恋愛に憧れ、高度な文学・音楽芸術を愉しんでいた様子を窺わせるものとなっています。14世紀に編纂された史料をもとに、セラドンの音楽家たちはニュアンス豊かな詩句の味わいを最大限に活かす音作りでみずみずしい解釈を聴かせ、冒頭トラックのように数十秒にわたり鳥の声など自然音を取り込んだ演出も歌詞に即して導入、各作品の魅力をいっそう豊かに伝えてくれます。ヴィエルのル・グェン、オルガネットのヒュン・ファン・シュアンなど新旧世代の名手が集う器楽勢の頼もしさもセラドンならでは。緑豊かな中世フランスで、既婚女性へのプラトニックな恋慕を軸とした「宮廷式恋愛」がどんな芸術的瞬間へと昇華されていったか、1枚を通じて深く聴き確かめられる内容になっています。 ※ブックレットの歌詞は原詩のみの掲載で英訳等はありません。(2024/07/05 発売)

    レーベル名:Ricercar
    カタログ番号:RIC465