ルイス, クリストファー・D
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ハープシコードというとバロック時代の楽器というイメージがありますが、近現代の作曲家、演奏家たちもこの楽器の表現力に強く魅了されています。このアルバムにはイギリスの作曲家たちが作った愛らしい(振りをした)作品を収録。彼らがどれほどまでにこの音色を愛していたかを感じてみてください。レノックス・バークリーはもともとフランスの伝統に影響されていた人で、ラヴェルやプーランクの音楽をこよなく愛していました。この2つの作品は彼の友人のために書かれたものですが、微妙な調性感に根ざした面白い作品となっています。ハウエルズはパリーの音楽に影響を受けた人で、この古典的な枠に収めたかのような曲集も、やはり彼の友人たちの「音による肖像」です。比較的知られているブライアーズの曲は、ヘンデルのモティーフが自由に展開されていくもの。ジェフリーズの舞曲は、伝統に則った作品ですが、やはりそれぞれ工夫が凝らされています。最後に収録されているのはトラック3の「ゴフの炉辺」をヴァージナルで演奏したもの。響きの違いがお楽しみいただけるのではないでしょうか。(2016/04/27 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573668 |
ルネサンス期に起源を発し、19世紀初頭までは高い人気を勝ち得ていたハープシコード。この楽器の流行が凋落したのは、18世紀頃に登場したフォルテピアノの魅力に人々が気付いたからでしょう。コンサートホールの拡大につれて、大きな音がでるように改良されていくフォルテピアノ=ピアノを後目に、ハープシコードはそのエレガントな音色を保つことで、一部の人々にのみ長く愛されていました。しかし、20世紀の名手ワンダ・ランドフスカは楽器を改良することで、端正な音色を強靭な響きに変化させることに成功。ピアノとハープシコードのハイブリッドとも言える新しいハープシコードを生み出しました。プーランクを始め、多くの音楽家たちがこの新しい楽器のために曲を書いていますが、アメリカの作曲家パーシケッティもその一人。彼の持つ作曲技法を全て駆使したシンプルなソナタは、ロマンティックであったり、謎めいた無調であったりと、曲によって多彩な表情を見せています。(2017/07/28 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559843 |
18世紀後半までの鍵盤楽器作品と言えば、ほとんどがチェンバロのために書かれています。姿はピアノとよく似ていますが、音を出す仕組みが異なっており(ピアノのように弦を叩くのではなく、弦をはじいて音を出す)、フレージングの微妙なニュアンスは演奏者のタッチによって左右される繊細な楽器です。ピアノの普及に伴い一度は廃れてしまいましたが、20世紀になって、古楽演奏自体に注目が集まったことや、コンサートホールでも音が響くように楽器が改良され、プーランクら何人かの作曲家が作品を書いたこともあり、現在では楽器の魅力が幅広く定着しています。(2020/02/21 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.578184 |
ハープシコード奏者のクリストファー.D.ルイスは、以前にもこのアルバムと同じような趣向の1枚をリリースしていました(8.573146)。そちらはオーケストラと互角に渡り合う協奏曲が中心にセレクトされていて、かのワンダ・ランドフスカが望んだ「強靭な音」というものが存分に表出されていました。こちらは完全にソロのための作品集で、近代的な響きの中に、時折古風な表情が見えるのがとても愛らしいものです。もちろん楽器自体は、同じハープシコードと言っても、バロック期に使われていたものとは全くの別物です。それは、ハープシコード本来の繊細さを捨て去って、「弦をはじく」という発音原理だけを残して、ひたすら現代のピアノに対抗できる大きな音が出せるように改変された、化け物のような楽器です。フレームは鉄で作られ、場合によっては弦もスチール弦が使われていたのです。この録音で用いられたハープシコードは1930年製の「イートン・プレイエル」と呼ばれる楽器で、2013年に大規模な復元が行われ、ルイスがこれらの近代の曲の演奏に耐えられることを証明するために選択したのでした。良く知られるプーランクの作品は、まるでバロック時代に書かれたかのような典雅な雰囲気を醸しだしますが、それもひと時のこと。すぐに小粋なハーモニーで聴き手を翻弄します。マルティヌーのおしゃれな曲、フランセの人を食ったような曲、そして元々はピアノ曲であったデュレのインヴェンション、と、何とも不思議な感覚の作品が並んでいます。(2015/11/25 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573364 |
「ハープシコードの音色」というと、バッハを始めとしたバロック時代の音楽を思い起こす人がほとんどでしょう。しかしここに収録された3つの作品はどれも現代に書かれたもの。どれも雅びな音色を活かしつつ、斬新な表現と現代的な味付けを施した何とも楽しい曲集です。ラターは現代イギリス最高の作曲家。彼の生み出す音楽は崇高さと親しみやすさを兼ね備えているので、どれも一度聴いたら忘れられないほどの印象を残すのですが、この「古風な組曲」もその例にもれません。曲はフルートとハープシコードの合奏協奏曲風の体裁をとっていますが、これが全く一筋縄ではいかない曲集。聴きすすむうちに「おおっ」と叫び声をあげること間違いなしの面白さ。グラスの曲はパワフルで、フランセの曲は楽しさに満ちています。某テーマパークで流れていそうな音楽???です。(2013/10/23 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573146 |