ヴィストーリ, カルロ(1987-)
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【ラテンの情熱たぎる、アラルコンの《オルフェオ》!】音楽と劇との組み合わせは古くからありますが、現在の歌劇の形に最も近いものという観点から「史上初めての大掛かりな歌劇」と呼ばれることもあるモンテヴェルディの《オルフェオ》。名盤ひしめくこの作品に、注目すべき新たな録音が登場しました。アルゼンチン出身で1997年からヨーロッパで活動し、近年躍進目覚ましいレオナルド・ガルシア・アラルコンと、彼の率いるカペラ・メディテラネアらによるこのアルバムは、確固とした研究成果に根差しながらも、彼らの持ち味であるラテン的な音楽性を存分に発揮させた素晴らしい演奏に仕上がっています。バロック・オペラの録音や公演で現在引っ張りだこのテノール、ヴァレリオ・コンタルドによるオルフェオ、オペラからバロック歌曲までを表情豊かに歌い上げることで定評のあるマリアナ・フローレスによるエウリディーチェ、ポルポラとヘンデルのアリアを集めたアルバム(ARCANA A461/NYCX-10055)で驚異的な表現力を見せつけたジュゼッピーナ・ブリデッリによる女の使者など、万全の布陣による歌手陣の切々とした歌唱も聴きどころ。通奏低音だけでも名手キート・ガートをはじめとした10名もの奏者を揃えており、冒頭のトッカータから既に凄まじい気合を感じさせます。(2021/09/24 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA720 |
【ヨンメッリ、瞠目のレクィエムをピオーほかの精鋭陣で!】聞いたこともない作曲家・作品の録音に目の覚めるような体験をすることも古楽の楽しみの一つ。しかし、そのなかでも確実に高水準の内容を約束してくれる「往年の巨匠作曲家」の新録音は間違いなく注目に値します。近年再評価めざましいナポリ楽派の大立者ヨンメッリの『レクイエム』に光をあてたこの新録音も、まさにそうした系譜に連なる一聴して惹き込まれるリリースと言ってよいでしょう。ニコロ・ヨンメッリは大バッハの次男C.P.E.バッハや改革的なオペラ作曲家グルックと同い年で、少し上世代のポルポラやレーオ、あるいは年齢も近いペルゴレージらと並んでナポリ楽派を代表する重要作曲家。イタリアを離れシュトゥットガルトの宮廷作曲家として栄光の日々を歩んだこの才人、前古典派流儀のギャラント様式をあざやかに使いこなしながら、レチタティーヴォにまで合奏を動員する独特の作風で傑作オペラを連発しましたが、ここに録音されたのは珍しい宗教作品です。教会音楽に相応しい静謐さがナポリ楽派らしいパッションと交錯する『レクイエム』は同時代人たちからも絶賛され、いくつもの手稿譜が残されているほど。ペルゴレージの幻のミサ曲を蘇演・録音して話題を呼んだ本場イタリアの才人集団ギスリエーリ合奏団が、サンドリーヌ・ピオーをはじめとする独唱陣とともに絶好の解釈でその美に迫ります。充実した解説含め、オペラ一辺倒ではなかったヨンメッリの才覚にあらためて感じ入らずにおれない新録音です。(2020/09/11 発売)
レーベル名 | :Arcana |
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カタログ番号 | :A477 |
【ヘンデルがコレッリと出会い、スカルラッティ父子が活況の時代を鮮やかに再現!】イタリア出身ながら英国とフランスのすぐれた古楽伝統を吸収し、ルセやセラシらの薫陶を受けレザール・フロリサンのアシスタントを務めなるなどじっくりキャリアを築いてきた、ミレニアル世代の才人パオロ・ザンズ。2017年に立ち上げたレ・スタジョーニには、同じイタリア出身のバロック・チェロ奏者マルコ・フレッツァートをはじめ、欧州古楽界より選りすぐりの気鋭奏者たちが揃います。そんな彼らがイタリアに本拠を置くArcanaレーベルから世に問う初アルバムのテーマは、巨匠コレッリが若きヘンデルと共演し、スカルラッティ父子がともに現役で音楽通たちを瞠目させていた1700年代初頭のローマ! 17世紀以来、建築・美術・文芸・音楽とさまざまな芸術分野に深い愛を注いだ聖職者や貴族が多かったこの「永遠の都」で、いかにバロック後期の活況の萌芽が見られたかを伝えてくれます。名カウンターテナー歌手ヴィストーリの美声と技巧がアリアのしなやかな旋律美を描き出すかたわら、さまざまな古楽器の味わいが活きる器楽陣も絶妙。プログラムの巧妙さは解説でも詳述されていますが、イタリアの心意気に満ちた地中海情緒満点の古楽器演奏で体感する「音の時間旅行」には格別のものがあります。(2021/03/26 発売)
レーベル名 | :Arcana |
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カタログ番号 | :A485 |
【天才を魅了したイタリア芸術の粋、同国最前線の古楽解釈で】オペラの本場イタリアを10代の頃から何度か訪れ、本格的な声楽作法を血肉としていったモーツァルト。そこで当時、水の都ヴェネツィアやカトリックの総本山ローマ、南のナポリと並んで見過ごせない音楽拠点になっていたのが、オーストリアのハプスブルク皇室が支配者だったミラノでした。イタリア古楽シーン最前線をゆくギスリエーリ合奏団は今回、中世以来の独特な聖歌の伝統もあるこの古都に注目。徹底した音楽研究と豊かな音楽性を通じて、18世紀中盤から後半にかけ同地で活躍した作曲家たちの優れた教会音楽作品を集め、モーツァルトが同地で作曲・披露した有名な独唱モテットK. 165と組み合わせたアルバムを制作しました。アルバム冒頭と末尾を飾るのは、天才少年がロンドンで出会い刺激を受けた大バッハ末男ヨハン・クリスティアンのミラノ時代の2傑作(「マニフィカト」では気鋭の男声ソプラノ歌手フェデリーコ・フィオリオが、圧巻のソロで18世紀のカストラート歌唱を彷彿させます)。古楽器演奏シーンで着々と存在感を高めているソプラノのロビン・ヨハンセンが聴かせる晴朗なモーァルト作品もさることながら、キエーザやフィオリーニら今では知名度の低い作曲家たちの秘曲も聴き応えがあります。古典派前夜のイタリアに花開いたオペラさながらの歌心あふれる傑作群を、驚くべき名唱で聴かせてくれる本格派の18世紀流解釈です。(2022/01/27 発売)
レーベル名 | :Arcana |
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カタログ番号 | :A538 |