上野真(1966-)
Search results:3 件 見つかりました。
歌劇《魔弾の射手》で知られる初期ロマン派の作曲家ウェーバー。若い頃、不幸な事故で声を失うもドイツ各地の劇場の改革に尽力、優れた作曲家として名声を高めました。生涯のほとんどを劇場の仕事に費やした彼の作品のほとんどは歌劇でしたが、実は優れたピアニストでもあり、ピアノ曲には惜しげもなく超絶技巧が施されています。今回、フルートの瀬尾和紀が着目したのはそんなウェーバーの様々な作品。冒頭に置かれたのは、フルート用に編曲した「ピアノ・ソナタ」という珍しい曲。ミュラーに拠って加えられたというフルートのパッセージが聴きどころです。演奏会用大二重奏曲は、もともとクラリネットとピアノのための作品。ヴァイオリンでも演奏可というところを、瀬尾は一味加えフルートで鮮やかに演奏してみせます。もともとフルートが使われた「三重奏曲」ではフルート、ピアノ、チェロの絡みが見事。三人の日本人奏者による息詰まるような演奏をお楽しみください。輸入盤国内仕様:日本語解説付き(西村 祐)(2019/09/27 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.573766 |
ヴィルトゥオーゾ・ピアニストとして、またベートーヴェンの弟子として輝かしい足跡を残したカール・ツェルニー。しかし現在では「練習曲を書いた人」としてのみ認識されているのは、なんと悲しいことでしょう。このアルバムは、日本が誇る2人の名手、瀬尾氏と上野氏が、「ツェルニー復権」のためにタッグを組みました。彼らはモシェレス作品集(8.573175)でも息のあったアンサンブルを披露していましたが、今回のツェルニーでは一層の親密さと緊張感を伴った極上の演奏を聴かせます。1836年に出版された「ベッリーニとロッシーニのメロディをとことんまで使い尽くし、華麗な作品として創り上げた協奏風ロンド」での独奏フルートの息を飲むようなパッセージと、これを支えるピアノの安定感には驚くばかりです。「序奏、変奏と終曲」は1825年ごろの作品で、シューベルトの「しぼめる花」のメロディを主題としたもので、当時流行していたスタイルである、ゆったりとした序奏と、華麗な変奏曲、そして華やかな終曲がセットになっており、7つの変奏曲にも精緻な技法が施されています。この曲は当時活躍していたフルート奏者フェルディナント・ボーグナーのために書かれています。1827年に出版された「協奏風小ロンド」での技巧提示、「協奏的」と銘打たれた各楽器の密接なやり取りは、そのまま同じ年に出版された「協奏的二重奏曲」に引き継がれ、一層の発展を遂げているのです。(2015/08/26 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.573335 |
チェコに生まれライプツィヒで没した作曲家、ピアニスト、イグナーツ・モシェレス。彼の名前は、現在では「ピアノの練習曲」やピアノ教本で良く知られていますが、19世紀当時は最も尊敬された音楽家であり、ベートーヴェンの伝統を受け継ぎ、ロマン派のメンデルスゾーン、シューマン、ショパン、リスト等全てと交流があり、彼らの大先輩的な存在だったのです。とりわけ、モシェレスの息子、フェリックスの名付け親でもあるメンデルスゾーンとは家族ぐるみでの付き合いがあったことでも知られています。そんな彼の作品は、ピアノ曲はもちろんのこと、管弦楽作品や室内楽作品にも素晴らしいものがあり、このアルバムに収録されているフルート作品も、美しいメロディはもちろんのこと、驚くほどに見事な技巧が凝らされた活きの良いものばかりなのです。輝くばかりのフルートパートを支える入念なピアノ・パート。この2つが織り上げる極上の音楽は、単なる「古典派の一人の作曲家」の作品と片付けてしまうには、あまりにももったいないものです。ここで演奏しているのは、日本が誇る2人の音楽家たち。フルートの瀬尾氏はフランスと日本で活躍する名手であり、ピアノの上野氏はリストをはじめとした超絶技巧ものから、フォルテ・ピアノでの繊細な演奏までなんでもござれの凄腕。まさに火花が飛ぶような熱い音楽が展開されています。(2014/12/24 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.573175 |