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ロイヤル・ノーザン・シンフォニア

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    シューマン:チェロ協奏曲/チェロとピアノのための作品集(シュヴァーベ/リンマー/ロイヤル・ノーザン・シンフォニア/フォークト)

    血気盛んな20歳のシューマンが、指の故障でピアノを諦めなくてはならなくなった時に、彼は音楽をやめるか、もしくはチェロに転向するか悩むほど、実はチェロを愛していました。逡巡の末、作曲の道に進んだシューマンでしたが、そのチェロ愛は1850年に書かれた「チェロ協奏曲」に結実しました。切れ目なく奏される3つの楽章は、饒舌な旋律とロマンティックな感情に溢れており、とりわけ第2楽章にあたる中間のゆったりとした部分の美しさは格別です。ロイヤル・ノーザン・シンフォニアを振るフォークトにも注目。シューマンが求める内声充実の響きを紡ぎ出します。他の作品は「民謡風の5つの小品集」を除くと、どれも他の楽器のために書かれたものですが、チェロで演奏しても全く違和感なく、シュヴァーベの見事な編曲と落ち着きのある優しい音によって、シューマンの描いた夢のような世界がダイレクトに体感できます。(2018/05/25 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573786

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    ブラームス:ピアノ協奏曲第1番/4つのバラード(フォークト/ロイヤル・ノーザン・シンフォニア)

    2017年まで、ロイヤル・ノーザン・シンフォニアを自ら指揮し、ベートーヴェン協奏曲ツィクルスに取り組んできた名手ラルス・フォークト。今作で彼が取り組むのは、ブラームスのピアノ協奏曲 第1番。それも自らオーケストラを指揮しながらピアノを弾くという難題に挑戦します。もともとオーケストラ・パートが充実しており「ピアノ付の交響曲」と呼ばれるこの作品、もちろんピアノ・パートも分厚い和音と困難なパッセージが続出するため、この曲を弾き振りするなんて不可能では…。フォークトはそんな不安をよそに、実に雄大な音楽を創り上げていきます。劇的な第1楽章の冒頭からぐいぐいと聴き手の耳を引きつけ、音楽にのめりこませます。第2楽章では穏やかな旋律を心を込めて歌わせ、第3楽章では息をもつかせぬ迫力で作品に対峙します。併せて収録されている「4つのバラード」はブラームス初期の作品。とはいえ、重厚な協奏曲に比しても遜色ないほどの完成度を誇っており、ここでもフォークトは隅々まで心の通った演奏を繰り広げています。(2019/11/29 発売)

    レーベル名:Ondine
    カタログ番号:ODE1330-2

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    ブラームス:ピアノ協奏曲第2番/ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ(フォークト/ロイヤル・ノーザン・シンフォニア)

    2019年にリリースされたブラームスの「ピアノ協奏曲第1番」で、ロイヤル・ノーザン・シンフォニアを見事に操り、ピアノと指揮の両面で圧倒的な演奏を聴かせたラルス・フォークト。今作では、更に演奏困難とされる「第2番」でも素晴らしい弾き振りを成し遂げました。 ブラームスのピアノ協奏曲第2番は、1881年の初演以来、数多くのピアニストや評論家たちが「最も難しいピアノ曲の一つ」と数えるほど、雄大な楽想の中に分厚い和音と複雑なパッセージが続出、ピアノ・パートを演奏するだけでも大変な作品です。もちろんオーケストラ・パートも極めて緻密に書かれています。ここでのフォークトは、ピアノもオーケストラも対等に扱い、息もつかせぬ展開を繰り広げる怒涛の音楽を聴かせます。イタリア旅行で得た印象が映し出されているという変幻自在な楽想を持つ第1楽章を難なくこなし、ユニークな味わいを持つ第2楽章での諧謔的な表現を経て、独奏チェロを伴う第3楽章アンダンテでは、チェロをたっぷりと歌わせながら、ゆったりとした美しい旋律を楽しませ、軽やかな旋律で始まる終楽章では密度の高い演奏を聴かせます。同時収録されているのは「ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ」。バロック時代の巨匠への尊敬の意が込められたこの作品には、ブラームスの巧みな作曲技法が示されており、とりわけフーガでの対位法の扱いが見事です。ベートーヴェンを得意とするフォークトならでは考え抜かれた演奏が作品を引き立てています。(2020/04/10 発売)

    レーベル名:Ondine
    カタログ番号:ODE1346-2

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    ベートーヴェン:三重協奏曲/ピアノ協奏曲第3番(クリスチャン&ターニャ・テツラフ/フォークト/ロイヤル・ノーザン・シンフォニア)

    ドイツの名手ラルス・フォークトが自らロイヤル・ノーザン・シンフォニアを指揮、ベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲を録音するプロジェクト第2弾。今作では5曲の協奏曲の中で最も悲壮感漂う曲想を持つ「第3番」をメインに、その少し後に作曲された、極めて親密な雰囲気を持つ「三重協奏曲」を組み合わせています。初期から中期の過渡期に書かれたピアノ協奏曲第3番はベートーヴェンの作風が完全に確立された作品。フォークトの劇的な演奏が聴きものです。/三重協奏曲では、彼の親友であるクリスティアン・テツラフとその妹ターニャ・テツラフが共演。ピアノ協奏曲第3番とは全く違う穏やかで喜び溢れた旋律を、3人の芸術家が伸び伸びと歌い上げています。まさに「ピアノ・トリオとオーケストラの共演」といった見事な演奏です。(2017/10/27 発売)

    レーベル名:Ondine
    カタログ番号:ODE1297-2

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    ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番、第4番(フォークト/ロイヤル・ノーザン・シンフォニア)

    ドイツの名手ラルス・フォークトが自らロイヤル・ノーザン・シンフォニアを指揮し、ベートーヴェンのピアノ協奏曲を演奏するツィクルス、最後を飾るのは第2番と第4番の組み合わせです。ベートーヴェンが16歳の頃に着手したとされる第2番の協奏曲は、第1番よりも以前に書かれた作品。ベートーヴェン自身は作品の出来に不満があったとされていますが、主題の扱い方や、独創的なカデンツァなどにベートーヴェンらしさが感じられる意欲的な曲として高く評価されています。第4番はベートーヴェンの最高傑作のひとつであり、第5番「皇帝」が堂々とした男性らしさを誇る曲であるのに比べ、こちらの第4番は柔和な表情を持ち、中でも第2楽章の憂いに満ちた美しさは格別の人気を誇っています。フォークトの演奏は、どちらの曲もオーケストラを雄弁に鳴らすことで「ピアノとオーケストラの対話」を強調。これまで伴奏として見過ごされがちだった第2番のオーケストラ・パートにも隅々まで光を当てることで、曲の新たな魅力を引き出すことに成功しています。(2018/03/23 発売)

    レーベル名:Ondine
    カタログ番号:ODE1311-2