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ベッリーニ, ジョヴァンニ

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  • 声楽曲に基づく17世紀イタリアの管楽合奏

    【戦争多き時代に綴られた妙なる歌を、当時の屋外吹奏楽に使われた楽器を交えた編成で】古楽器演奏研鑽の一大拠点バーゼルで結成された精鋭集団コンチェルト・シロッコによる、声楽曲を原曲とする17世紀の器楽作品を集めたアルバム。器楽曲はルネサンス期以来、声楽レパートリーを楽器だけで演奏し、そこに巧みな即興変奏を交えてゆく名手たちの妙技によって発展してきました。そうした曲が楽譜に書き留められ、合奏向けに出版譜として出回ることが増えた17世紀はまさに躍進期で、イタリアやドイツで数々の作曲家が充実した曲集を残していますが、その中には古くから歌い継がれてきた有名なメロディをもとに書かれた曲が多く含まれており、本盤にもそうした作品ばかりが集められています。ライナーノート冒頭で「ドイツ三十年戦争はじめ戦争の惨禍にたびたび見舞われた時代に、精緻な芸術も育まれていた」というパラドックスが掲げられているのは、木管コルネットやサックバット、ドゥルツィアン(ルネサンスファゴット)など、当時屋外の祝典などで吹奏楽(軍楽隊)に用いられた楽器を多く使った編成になっているため。恋の細やかな情感を歌った原曲が管楽器の響きで再現される中、バーゼルの名手たちが繰り広げる精緻なアンサンブルが各作品の魅力を十全に引き出してやみません。リコーダーなどの管楽器やヴァイオリン、テオルボ、ハープ、鍵盤楽器など種々の古楽器が比類ない妙音を奏で、スリリングな超絶技巧から歌心に富んだメロディアスな調べまで変幻自在。ARCANAならではのエンジニアリングが各楽器の味わいを克明に伝えてくれます。昔日の響きの洗練をじっくりお楽しみください。(2024/08/23 発売)

    レーベル名:Arcana
    カタログ番号:A565

  • 詳細

    ラジ:7弦のキタラ(ピサーニ/アンサンブル・アルテ・ムジカ/チェーラ)

    【バロック様式草創期の超重要人物の素顔に迫った、イタリア古楽勢ならではの快挙】多声の絡み合い重視のルネサンス音楽から一転、独唱に光を当て、言語による演劇的表現と音楽性とを融合させた新しい音楽を目指したのが、1600年前後のイタリアの作曲家たち。こうして生まれた新たな音楽様式はのちに「バロック」と呼ばれますが、その最初期の発展があくまで「言語」への強い関心から生まれたものであったことは、バロック音楽を知れば知るほど実感されるのではないでしょうか。このアルバムはそうしたバロック草創期のイタリアにあって、さまざまな重要作曲家たちと知遇を得て多面的な活躍をみせたフランチェスコ・ラージが主人公。彼はモンテヴェルディの傑作《オルフェオ》初演時にタイトルロールを演じ歌い、ジェズアルドとの交流でも知られたほか、多くの作曲家たちがマドリガーレの歌詞として使った詩の作者でもあった音楽家=詩人で、いくつもの詩集で名を残したほか、1608年にヴェネツィアで刊行された曲集をはじめ作曲家として音楽も数多く残しています。このアルバムではイタリア随一の多彩な古楽歌手リッカルド・ピザーニを中心に、この時代の秘曲発掘でも実績を重ねて数多くの名盤がある鍵盤奏者フランチェスコ・チェーラのアンサンブルが器楽隊として参加。幾多の共鳴弦を持つ弓奏低音弦楽器リローネや初期バロック音楽に必須のダブルハープなど、多様な通奏低音楽器の組み合わせを通じて生のままのイタリア古楽世界を蘇らせます。同世代の画家カラヴァッジョの艶やかで生々しい絵画表現も思い起こさせる、人肌と血潮の温もりを宿した声と古楽器の響きをじっくり味わえる1枚。50ページに及ぶライナーノート(英・仏・伊)の解説もきわめて充実しています。(2021/10/22 発売)

    レーベル名:Arcana
    カタログ番号:A492