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パヤラ, ピア

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    シベリウス:組曲「ベルシャザール王の饗宴」/序曲 ホ長調/バレエの情景/行列/メヌエット(パヤラ/トゥルク・フィル/セーゲルスタム)

    もともと旧約聖書の「ダニエル書」に登場するエピソードの一つであった「ベルシャザールの酒宴」の物語は、ユダヤの神を冒涜したバビロニア王ベルシャザールが、神罰によって倒されるというもの。このシベリウス(1865-1957)の作品は、フィンランドの詩人で彼の友人であったプロコペの劇のために書かれたもので、当時「交響曲第3番」を作曲していたシベリウスですが、こちらを中断してまでもこの劇音楽に集中し、いくつかの"最も美しい旋律"を含む素晴らしい作品を書き上げたのです。バビロン討伐の陰謀に加担するユダヤ人女性レシャナーは、短剣を片手にベルシャザール王の帰還を待っています。しかし彼女に魅了された王は、彼女を我が物にするために宮殿内に招き入れるのです。饗宴で「生」と「死」のダンスを踊るのはユダヤの少女カドラ。彼女の踊りの部分は、後に組曲として編纂されたときに「カドラの踊り」として一つに纏められます。なかなか全曲として聴く機会はありませんが、少しオリエンタル風味も感じられる興味深い作品です。他には、初期の作品「序曲」「バレエの情景」など珍しい曲が収録されています。(2015/11/25 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573300

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    シベリウス:劇音楽「クオレマ(死)」/組曲「クリスティアンII世」/序曲 イ短調(パヤラ/トリッカ/トゥルク・フィル/セーゲルスタム)

    2015年はシベリウス(1865-1957)生誕150周年にあたります。数多くのシベリウス作品がリリースされますが、このセーゲルスタムによる管弦楽作品集も、選曲の見事さと、確固たる解釈に裏打ちされた演奏は、全てのシベリウスマニアの心を捉えること間違いありません。近代フィンランドの音楽発展に最も寄与した人物であり、その壮大な交響曲と、民俗物語をふんだんに取り入れた管弦楽作品は、現在でも広く愛されています。しかし、まだまだ良く聴かれる曲は一部であり、このアルバムに収録された「クリスティアンII世」すらも、遍く知れ渡っているとはいえないのではないでしょうか?それでも「悲しきワルツ」の原型が含まれる劇音楽「クオレマ(死)」は比較的有名な作品ですが、前述の「悲しきワルツ」の元の形すらも、あまり演奏されることはありません。勇壮なファンファーレで始まる「イ短調序曲」はたった一晩で書き上げられたという言い伝えのある作品(信憑性には乏しい)で、なかなかユーモラスな部分もあったりと、面白い作品です。スウェーデン語に翻訳されたシェークスピア文学が元になった「十二夜」、前述の「クリスティアンII世」と、交響曲では味わえないシベリウスの新しい面を知ることができる素晴らしい1枚です。(2015/07/29 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573299

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    シベリウス:付随音楽「誰もかれも」/2つの小品 Op. 77/イン・メモリアム(葬送行進曲)(パヤラ/カタヤラ/セーデルルンド/パルム/トゥルク・フィル/セーゲルスタム)

    「誰もかれも」と日本語にしてしまうと馴染みがないのですが、ドイツ語の「Jedermann=イェーダーマン」と聞けば「ああ、あれね」と頷く人も多いのでは?この作品はもともと中世の寓話を1912年にホフマンスタールが戯曲にしたものであり、信仰と善行を主題にした教訓話で、ザルツブルクの夏の音楽祭でも毎年野外上演が行われているという、ヨーロッパの人々には定番となっているお話なのです。フィンランド国立歌劇場は1916年にこの物語のための音楽をシベリウス(1865-1957)に依頼、すぐさま作品が出来上がり、10月にはリハーサル、11月には初演が行われています。その際は大成功を収めたのですが、唯一の失敗は、シベリウスが「組曲」を用意しなかったこと。そのために以降の演奏機会を失ってしまい、忘れ去られてしまったようです。快活な部分もありますが、中心となるのは死神が現れるラルゴの部分でしょう。本当に神秘的な雰囲気を湛えた響きは、後の確固たる神の賛美への音楽への前奏曲でもあります。他には第一次世界大戦時の重苦しい気分を反映した「2つの荘重な旋律」、シベリウス自身の葬儀で演奏された「イン・メモリアム」が収録されています。(2015/10/28 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573340

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    シベリウス:ペレアスとメリザンド/ある情景のための音楽/田園的情景/騎士のワルツ(パヤラ/ヌードクヴィスト/トゥルク・フィル/セーゲルスタム)

    1893年にパリで初演されたメーテルランクの戯曲「ペレアスとメリザンド」。その神秘的な雰囲気に多くの作曲家たちが魅せられ思い思いの曲を書いたことでも知られる名作です。中でも良く知られているのはドビュッシーのオペラであり、シェーンベルクの交響詩でしょう。そして忘れてはいけないのは、フォーレとシベリウス(1865-1957)の劇付随音楽です。比較的穏やかなフォーレの作品に比べると、シベリウスの音楽は起伏に富み、コントラストもはっきりしています。シベリウスがこの劇付随音楽を書いたのは1905年のことで、これは戯曲がヘルシンキで上演されることになり、音楽がシベリウスに委嘱されたからです。当時のシベリウスは交響曲第3番を作曲していましたが、これを中断し、1ヶ月あまりでほとんどの曲を書き上げたのです。作品全体に北欧の雰囲気が漲っているところがいかにもシベリウスらしく、中でも第6番の"メリザンドの歌"は様々な編曲を施されて単独で演奏されることも多い名曲です。他には、後にピアノ曲Op.45-2に編曲された「ある情景のための音楽」、同じく後にピアノ用に編曲した「田園的風景」、その逆にピアノ曲を管弦楽に編曲した2つのワルツが収録されています。(2015/09/23 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573301