ウィルソン, グレン(1952-)
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前半の6曲(8.557165)に引き続く完結編です。コレルリはすぐれたヴァイオリニストでありましたが、彼の作品に見られるヴァイオリン語法は、物理的に多くの音を詰め込んだり、高い音域に駆け上ることよりも、自然に語らしめることに重きが置かれています。とりわけ豊かな装飾を施されながら連綿と歌い上げられる、緩徐楽章の情緒豊かさには定評があるといえましょう。またフォリアの主題による変奏曲の形をとる第12番は、コレルリの最も有名な作品の一つですが、同時にあまたあるこの主題を用いた楽曲(フレスコバルディ、ヴィヴァルディ、リスト、ラフマニノフ等)の中でも、最も名高いものとなっています。(2007/08/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557799 |
ネーデルランドのオルガニストであったスウェーリンク(1562-1621)は、様々な素晴らしいオルガンとハープシコードの作品を残しました。変奏曲の形式の発展に力を尽くしたことで知られ、対位法の扱いはもちろんのこと、フーガの発展性などには、バッハを先取りする斬新な作風が見てとれます。3 曲目に置かれた「半音階的幻想曲」の冒頭などを聴いていると、とても16~17 世紀に書かれた音楽とは思えないくらいです。多くの変奏曲も収録されていますが、そのどれもが美しい唐草模様に彩られたメロディの宝庫と言えましょう。最後に置かれた2 曲の作品は、スウェーリンクの作ではありませんが、当時編纂された曲集に彼の作品とともに収録されているもので、恐らくスウェーリンクの創造心にも影響を与えているものと思われます。(2009/07/29 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.570894 |
第5巻では、ヘンデルとコレッリのソナタを学びましょう。「ラ・フォリア」とはイベリア半島起源の舞曲です。もともとの意味は「狂気」や「常軌を逸した」というようなもので、とても騒がしい曲であったようですが、時代とともに洗練され、17世紀では、憂いを帯びたメロディを次々に変奏していく曲として定着しました。とりわけ、このコレッリの曲は名曲として知られています。このメロディは、後にラフマニノフが自らのピアノ曲でも用いたものです。鈴木版は、少しだけ演奏し易くしてあるものの、曲の持つイメージを損なうことなく、やはり演奏する喜びに溢れたものとなっています。ヘンデルのソナタは原曲のまま。高い芸術性とテクニックが求められます。(2010/07/14 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572382 |
イングランドで活躍したルネサンス音楽の作曲家、ウィリアム・バードは、トマス・タリスに師事し、王室礼拝堂のオルガニスト兼聖歌隊長として活躍した人です。しかし当時はイギリス国教会とカトリックが混在していたため、宗教的弾圧を受け、1585年にはブラックリスト(国教忌避者の名簿)に名が記載されてしまうほどでした。しかし、どちらの宗教にも熟知していたため、両方の典礼音楽を手掛け、最終的にはカトリックの擁護者から手厚い保護を受けエセックスで晩年を過ごし、そこで亡くなります。彼は宗教音楽だけでなく、ヴァージナル(当時は鍵盤楽器を全てこう呼んだ)曲も多く残し、また同時代の作曲家たちのヴァージナル曲も含めて、いくつかの曲集として編纂、貴族や愛好家たちを喜ばせました。この当時のファンタジアとは、ロマン派に見られるような自由な形式ではなく、曲の冒頭の主題が次々と模倣されるフーガのようなもので、舞踏音楽としての意味合いも持っていたようです。(2011/12/14 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572433 |
18世紀後半までの鍵盤楽器作品と言えば、ほとんどがチェンバロのために書かれています。姿はピアノとよく似ていますが、音を出す仕組みが異なっており(ピアノのように弦を叩くのではなく、弦をはじいて音を出す)、フレージングの微妙なニュアンスは演奏者のタッチによって左右される繊細な楽器です。ピアノの普及に伴い一度は廃れてしまいましたが、20世紀になって、古楽演奏自体に注目が集まったことや、コンサートホールでも音が響くように楽器が改良され、プーランクら何人かの作曲家が作品を書いたこともあり、現在では楽器の魅力が幅広く定着しています。(2020/02/21 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.578184 |
16世紀後半から17世紀にかけてのイギリスでは、ヴァージナルという鍵盤楽器のための音楽が盛期を迎えました。その最大の成果である「フィッツウィリアム・ヴァージナル曲集」の曲数の6分の1はファーナビーによるものでした。今日ではブラスアンサンブルのための編曲から名前だけは日本でも有名なものの、肝心の鍵盤楽器で演奏する形態で、まとめて録音されることが少ないという現状に楔を打ち込むのが当盤です。アメリカのハープシコード奏者ウィルソンの演奏で聴くと、音楽の力強さ、生命力に驚かされます。バード、ギボンズらの巨人に勝るとも劣らないファーナビーの音楽をお楽しみください。(2006/04/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.570025 |
ブクステフーデといえばオルガン、というイメージが強いですが、当盤では(オルガン曲として分類されることもある楽曲も含め)ハープシコードによる演奏をお楽しみいただきます。中でも最も注目されるのは、ブクステフーデ作品中最大規模を誇る、32もの変奏を持つ「ラ・カプリツィオーザ」でしょう。鍵盤技法の大展示会となっていることはもちろん、下手な奏者の演奏をパロディー化した変奏(第27変奏)があることもユニークです。その他では、ト短調の前奏曲とフーガがとりわけ印象に残る、演奏効果に優れた傑作です。楽曲の後半部は、細かい音符がびっちり敷き詰められたトッカータと化し、ほの暗い情熱が渦巻くかのようです。(2005/05/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557413 |
バッハに先行する重要な鍵盤作品の作曲家として知られる初期バロック時代に活躍したフローベルガー(1616-1667)。若い頃イタリアに留学し、フレスコバルディの指導を受けた後、ハプスブルク皇帝フェルディナント3世のオルガニストに任命されます。そして外交官として各地を旅行し、フェルディナント3世の死後はアルザスに移住するなど、幅広い見識を身につけたことで知られています。優れた鍵盤奏者であったフローベルガーは、その作品もほとんどは鍵盤楽器のためのもので、フレスコバルディから学んだ厳格なポリフォニーと、フランスのリュート音楽の形式を融合させた「組曲」を数多く創り上げました。アルマンド、クーラント、サラバンド、ジーグの4つが組み込まれるという組曲の形式は後の作曲家たちにも多大な影響を与えています。とは言え、フローベルガーの作品にはまだ研究の余地が残されており、これまでの総譜も決して完全なものではありません。グレン・ウィルソンは様々な研究を重ね、今回23の組曲を選び出し演奏。研究者にとっても極めて貴重なアルバムとなっています。(2016/09/21 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573493-94 |