ベルリン放送交響楽団
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ジャズ・パーカッショニストの経歴を持つ異色のピアニスト、フランク・デュプレーによるカプースチン・プロジェクト。ピアノの名手だったカプースチンはピアノと管弦楽のためにも数多くの曲を書いており、番号付きのピアノ協奏曲だけでも6曲あります。第5番は演奏時間20分ほどの単一楽章の曲。カプースチンはモスクワ音楽院在学中からジャズ・ピアニスト及び作曲家として評判になっており、卒業後もジャズ・バンドに参加して活動しました。同時にモスクワ放送交響楽団のピアニストとして演奏会に参加。当時の首席指揮者ゲンナジ・ロジェストヴェンスキーの意向で現代曲や西側作品にも参加しました。こうした経験はピアノ協奏曲第5番のオーケストレーションにも反映され、一聴完全にジャズでありながらシンフォニックな緻密さは現代音楽の場数を踏んだ練達の域に達しています。ニコライ・ペトロフに献呈され、ピアノ・パートは超絶技巧を要します。2018年には日本初演が行われて話題になりました。他の2曲も20分弱の曲で、2台のピアノや4手連弾によるジャズ風のインタープレイが見事です。即興と思わせる音楽の全てが楽譜に書きこまれているということにも驚かされます。(2023/02/17 発売)
レーベル名 | :Capriccio |
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カタログ番号 | :C5495 |
ドイツの現代音楽作曲家ハラルド・ゲンツマーは若いころヒンデミットに作曲を師事し、一時期はクラリネット奏者として兵役に就くなど、バラエティに富んだ音楽人生を送った人です。ゲンツマーは、師であるヒンデミットの作風を受け継いだせいか、その作品にはロマンティックさや官能性はあまりなく、切り詰めた響きの中で、旋律を徹底的に展開させていく新古典派主義に近い作品を多く残しています。電子楽器「トラウトニウム」の新しい音色を追求した何曲かの協奏曲で知られていますが、このアルバムにはオーソドックスな楽器、ピアノ、チェロ、トロンボーンのための協奏曲が収録されています。各々の楽器の特性を活かし、時には暴力的ともいえる音色を駆使しながら、聴き手を興奮の渦に巻き込む音楽です。(2017/11/29 発売)
レーベル名 | :Capriccio |
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カタログ番号 | :C5330 |
2006年、モンペリエ国立管弦楽団の演奏会で、ジェームズ・コンロンの代役としてショスタコーヴィチの交響曲第7番を演奏。大成功を収めた1980年生まれの女性指揮者アリアーネ・マティアク。このアルバムはマティアクにおけるCAPRICCIOレーベルへの5枚目の録音です。収録されているのはイタリアにまつわる2つの作品。リヒャルト・シュトラウスの「イタリアから」はイタリア旅行で得たインスピレーションを元に、4楽章の交響的幻想曲に仕上げた作品。ヴォルフ=フェラーリの「ヴェネツィア組曲」は作曲家60歳の時の作品。マティアクは作風の違いを生かし、ベルリン放送交響楽団と共に各々の曲を鮮明に表現しています。(2018/05/25 発売)
レーベル名 | :Capriccio |
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カタログ番号 | :C5344 |
ユダヤとドイツの血を引く作曲家シュニトケは、少年時代からドイツ語を使い12歳の時には父親の赴任地ウィーンで最初の音楽教育を受けました。14歳の時にモスクワに転居し、27歳でモスクワ音楽院を卒業、翌年から10年間はモスクワ音楽院の講師を務めましたが、その後は一時、1960年代から手掛けていた映画音楽の作曲で糊口をしのいでいました。彼は1984年までに66作の映画音楽を作りましたが、これらには「polystylis=多様式主義者」と自称する彼の作曲スタイルのさまざまな形が示されており、疑似バロック風の美しい旋律を持つ曲から、実験的な曲まで、多彩な作品が含まれています。プロコフィエフの『イワン雷帝』をはじめとする数々の映画音楽の復刻で知られるフランク・シュトローベルは、シュニトケの映画音楽の紹介に熱心に取り組んでおり、これまでにも『無名の俳優の物語』や『歯科医の冒険』などのサウンド・トラックを組曲に再編してきましたが、今回は『昼間の星』『最愛の人』『セルギー神父』の3編の音楽を組曲に編成し、音による物語を存分に聴かせます。(2021/10/08 発売)
レーベル名 | :Capriccio |
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カタログ番号 | :C5350 |
アルフレート・シュニトケは、1960年代から映画音楽を手掛け、1962年から1984年にかけて66曲を作曲しました。彼のスタイルは前衛派にはあまり受け入れられませんでしたが、映画観客やコンサートの聴衆には好評でした。この映画音楽集第6集には、1979年製作、プーシキン原作の連続テレビドラマ『小悲劇』の音楽が収録されています。プーシキンの原作は4つの短編から成り立ち、オリジナルの「けちな騎士」以外は伝統的な物語である、ドン・ファン、モーツァルトの死にまつわる噂、1665年にロンドンで発生したペストを基にしたエピソードが用いられており、これらの作品は人間と死との関係をテーマに、西ヨーロッパを舞台として書かれています。この物語を題材とし、多くのロシアの作曲家たちが音楽を付けてきましたが、シュニトケは4つのテキストを彼独自の視点から再解釈、さらに、プーシキンの遺品から見つかった5ページの断片を用いて作曲したプロローグに加え、小説『エジプトの夜』のエピソードを組み込み、さまざまなスタイルや技法を駆使した音楽を作り上げています。「モーツァルトとサリエリ」ではモーツァルトの作品からの引用も聴かれます。今回の録音では指揮者ウラディーミル・ユロフスキによる入念な調査を経て、シュニトケがこのプロジェクトのために作曲したすべての音楽(映像編集で削除された部分も含む)を再構成の上、収録しています。(2024/10/04 発売)
レーベル名 | :Capriccio |
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カタログ番号 | :C5496 |
1878年生まれのシュレーカーは、ウィーン音楽院を卒業後、作曲家、指揮者として活躍。ツェムリンスキーやシェーンベルクの作品を初演しながら、自らの作品も指揮し名声を高めました。1905年に書かれた《王女様の誕生日》はもともとクンストシャウ(総合芸術展)のこけら落としのための作品で、当時としてはかなりの野心作でしたが、これが聴衆の共感を得たため、以降次々と仕事が舞い込み、彼は代表作となる《はるかなる響き》を書き上げ、リヒャルト・シュトラウスに匹敵するほどの「歌劇作曲家」として名声を確立します。しかし、1920年代になると作品の評価が分かれはじめ、1928年にエーリヒ・クライバーが指揮した《歌える悪魔》が失敗したことで、名声は失墜。その後、作品はナチスによって排斥され、失意のうちにこの世を去ってしまうこととなります。このアルバムの中心をなすのは、成功作である《王女様の誕生日》の組曲版。彼の絶頂期に編纂された色彩豊かな曲集です。また「あるドラマへの前奏曲」は後に歌劇《烙印を押された人々》に転用されました。ブルックナーを思わせる「ロマンティック組曲」も印象的な作品です。
(2018/10/31 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573821 |
昨年来日、颯爽とした姿と高い音楽性で聴衆を魅了した指揮者ダレル・アン。レパートリーも幅広く、これまでNAXOSからはデュティユーの交響曲と中国の作曲家、周龍と陳怡の作品集、マイアベーア、オッフェンバックの序曲集など、珍しい作品の録音をリリースしています。今回彼が取り組んだのは、やはり珍しいスメタナの「祝典交響曲」。1854年、当時のボヘミアを支配していたオーストリア=ハンガリー帝国の皇帝フランツ=ヨーゼフ1世の婚礼が挙行された際、スメタナはこれを祝して交響曲を作曲し献呈しようと目論みました。しかし残念なことに「(被支配民族である)ボヘミア人の作品は婚礼にふさわしくない」と却下されてしまい、また、作品中に頻繁に現れる「皇帝賛歌」はボヘミアの人々の共感を得ることができず、結局、スメタナは作品をしまい込んでしまいます。しかし1881年に作品を改訂、スメタナの唯一の交響曲として作品はようやくカタログに残ることになりました。若き作曲家の意欲溢れる華やかな交響曲をどうぞお楽しみください。(2018/05/25 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573672 |