ギリング, デイヴィッド
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20世紀の英国でヴィオラのための作品が数多く生まれたのは、名手プリムローズとターティスの存在に拠るところが大きいでしょう。とりわけターティスは、比較的「地味な楽器」であったヴィオラの音色を愛し、わざと大き目の楽器を製作。温かく豊かな音色を奏でたことで知られています。このアルバムに収録されている4つの作品はどれもターティスのために作曲されましたが、ウォルトンの協奏曲だけは、モダン過ぎてターティスの好みにあわなかったようで、結局、初演のソリストはヒンデミットが務めました。確かにこの作品は近代的ですが、第1楽章での抒情性や、民謡風のメロディが印象的な第3楽章はとても親しみやすく、ターティスも後になって作品の真価を認め、自らのレパートリーに加えたということです。他の3曲もヴィオラの魅力が存分に生かされており、素朴な雰囲気のヴォーン・ウィリアムズの「組曲」、悲痛な美しさに耳を奪われるハウエルズの「エレジー」、終楽章での長大なカデンツァが見事なボーエンの「協奏曲」と、どの曲も聴きどころたっぷりです。(2018/05/25 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573876 |