クリステンセン, ヘンリク・ヴァウン
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ミカラ・ペトリのリコーダーを探求する旅のアルバムは、今回デンマークとフェロー諸島の音楽の紹介です。フェロー諸島とは、スコットランド諸島、ノルウェー西海岸とアイスランドの間にある北大西洋の諸島のことで、デンマークの自治領でありながらも、独立を主張している地域であり、また古くから音楽や伝承の宝庫として知られている場所です。デンマーク音楽の伝統は、古くはブクステフーデやシャイベを輩出し、ニルス・ゲーゼやアウゴスト・エナ、そしてカール・ニルセンを経て、最近ではこのアルバムに収録されているコッペルやホルムグレーン、ラスムセンなどが活躍しています。コッペルは、父親もニルセンに師事した作曲家で、多彩な曲を書いていますが、この「月の子どもの夢」はコペンハーゲンに住む極貧の少女の希望と不安に焦点を当てて書かれた憂愁溢れる美しいものです。ホルムグレーンの曲は、もっと抽象的で前衛的な作品。音響の楽しさを味わうための曲です。フェロー諸島生まれのラスムセンの作品は独自の地域に根ざしたもので、鳥の声を模するリコーダーの響きで始まる印象的な曲です。ペトリの冴え渡るテクニックには、いつものように驚くばかりです。(2015/10/28 発売)
レーベル名 | :OUR Recordings |
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カタログ番号 | :6.220609 |
作曲家アナス・コッペル(1947-)は現代デンマークの作曲家の中でも特異な位置にいる人です。彼はその作品にロックやジャズのテイストを取り入れつつも、実はその足は、しっかりと古典的なヨーロッパ音楽の伝統に根差しており、これらを統合するために作品を描き続けていると言っても過言ではありません。彼はピアニストの父を持つ、極めて音楽的な家庭に育ちました。幼い頃からピアノとクラリネットを演奏し、自然に音楽家への道を歩みました。1960年代から70年代は実験音楽の世界で活躍しつつも、デンマークの著名なロックグループ「Savage Rose」のメンバーとしても注目を浴びていたのです。この4つの作品はシンフォニックであり、奔放なもの。複雑な音を処理しながら、目の前を駆け抜けていくマリンバの音は快感をもたらします。(2014/10/22 発売)
レーベル名 | :Dacapo |
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カタログ番号 | :6.220595 |
デンマークの現代作曲家アナス・コッペル(1947-)と、彼の息子で高名なサックス奏者であるベンジャミンとのコラボレーションアルバムです。以前にもこの2人の共同作品はCDとなっていましたが、今作では他の楽器(リコーダー、チェロ、ハープ)も交えたユニークなものとなっています。どちらの曲もサックスの暖かい音色を生かしつつ伝統と即興性を加え、幻想的な雰囲気を創り上げています。リコーダーの名技を披露しているのはおなじみミカラ・ペトリ。静かな興奮を呼ぶ楽しい1枚です。(2015/07/29 発売)
レーベル名 | :Dacapo |
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カタログ番号 | :6.220633 |
控え目な旋律や断片的な素材から、素晴らしい音楽を創り出すというアイデアは、代々の北欧作曲家たちにとって楽しい仕事であり、作品の特徴とも言えるやりかたです。スヴェン・ヴィトフェルト・ニールセン(カール・ニールセンとは別人)もそのような作風を持つ作曲家の一人であり、作曲家60歳の誕生日を記念してリリースされたこのアルバムの3つの作品では、とりわけユニークな音作りが楽しめます。トッカータは映画音楽風であり、良く知られたシェークスピア作品からインスパイアされた「オフィーリアのダンス」には「ダンスは踊るものではなく聴くものだ」と主張する彼の心の声が秘められています。アルバムの中心を成す「交響曲第3番」は見事な構造を持ち、「一生を見守る」という副題そのままに、シンフォニックでドラマ性を感じさせる壮大な作品です。曲の最後に聞こえる鳥のさえずりは天上の世界を思わせます。(2019/03/22 発売)
レーベル名 | :Dacapo |
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カタログ番号 | :8.226581 |
ハリウッド生まれの作曲家アンディ・ペイプ(1955-)の作品集です。彼は1971年から北欧の小さな田舎町に住み、デンマークで学んでいます。このアルバムのタイトル「デンマークのアメリカ人」はまさに彼自身の事ですが(勿論ガーシュウインも意識しているのは間違いありません)、作品はユーモアをたたえた華麗な管弦楽法を駆使した素晴らしいものとなっています。世界初録音となるテューバ協奏曲「郊外のナイトメア」とファゴット協奏曲「失われた時間の痕跡」を併録しています。活発な音の動きを素晴らしい録音で。(2013/06/19 発売)
レーベル名 | :Dacapo |
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カタログ番号 | :6.220567 |
優れたトランペット奏者であり、かつ作曲家でもあるミケルボルグ(1941-)。北欧生まれの彼の音楽は極めてわかりやすく、また象徴的でもあります。この「Going to Pieces Without Falling Apart」は、魂の成長を描いた作品であり、ところどころに見え隠れする郷愁や、感傷的なフレーズを取り込みながら、一つの大きな流れが出来上がっていくというものです。ハープとリコーダー、そして悠然と奏されるオーケストラの響きが相まって、大きな世界が創造されていきます。彼自身がトランペットを吹くトラック13の「思考の後」はプログレとジャズの融合であり、即興性に富みながらも古典のイディオムを用いた独創的な音楽です。気持ちのよいトランペットの音が耳を駆け抜けて行きます。(2013/11/20 発売)
レーベル名 | :OUR Recordings |
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カタログ番号 | :6.220607 |
ギリシャ神話の登場人物メデアとリシストラータは、現代に至るまで多くの画家や音楽家ら、創造的な芸術家たちを魅了し続けています。このアルバムに収録されているのはアイスランド=ドイツの作曲家ステイングリームル・ローロフの作品で、17世紀の作曲家シャルパンティエの歌劇にインスパイアされた「メデアによる5つの歌」と、アリストパネスの戯曲に基づいた「リシストラータ」、どちらも世界初録音です。これらを歌うのはノルウェーのメゾ・ソプラノ歌手、トゥーヴァ・セミングセン。歌劇場だけでなく、映画にも出演するなど幅広い活動で知られています。ローロフはパリ国立高等音楽院でジェラール・グリゼーに師事し、2003年にベルント・アロイス・ツィンマーマン賞を受賞。アコースティックな響きとパーカッションを多用、時にはエレクトロニクスを用いる作風が高く評価されています。(2021/03/26 発売)
レーベル名 | :Dacapo |
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カタログ番号 | :8.226129 |