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ザンデルリンク, トーマス

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    ウストヴォリスカヤ/シルヴェストロフ/カンチェリ:ピアノと管弦楽のための作品集(ブルーミナ/シュトゥットガルト室内管/T. ザンデルリンク)

    ロシア周辺の3人の現代作曲家が書いたピアノと管弦楽のための作品集。どの曲も親しみやすく耳に優しいものばかりです。ショスタコーヴィチに師事し、強い影響を受けたペトログラード生まれの女性作曲家、ウストヴォリスカヤ。その作品は常にショスタコーヴィチと比較されるも、独自の神秘的な作風は一部の愛好家に強く愛されています。この《協奏曲》は幾分調性感に支えられながらも、その音列は不可思議な肌触りを持っており、決して溶け合うことのないティンパニの響きが独特な味わいを加えています。シルヴェストロフの《ポストリュード》は想像通りの穏やかな作品。ロマン派の残滓が色濃く感じられる静謐な響きに彩られています。カンチェリの《SIO=そよ風》は、彼の故郷であるグルジア民謡が効果的に用いられた印象的な音楽です。こちらはドレスデン・シュターツカペレ創立450周年の委嘱作品で、懐かしいメロディを伴いながら吹いて来る風がダイレクトにイメージできる曲です。最後のシルヴェストロフの「賛歌」は冒頭の3秒を聴いただけでなぜか涙が溢れてくるほどの懐かしさを伴う"心にしみる曲"です。(2016/10/21 発売)

    レーベル名:Grand Piano
    カタログ番号:GP678

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    クレツキ:ピアノ協奏曲/3つの前奏曲/幻想曲(バノウェツ/ロシア・フィル/T. ザンデルリンク)

    フルトヴェングラーには「息子のように」扱われて、作曲家と指揮者としてはトスカニーニに称賛された才能ある音楽家、パウル・クレツキの作曲家としての真価を問う1枚です。ここに収録された作品は、全てピアニストに技術的限界を突き付けるような困難さを有しています。冒険的で即興的、時として調性をも逸脱せんばかりの創造性は、20世紀の最も素晴らしいピアノ協奏曲の一つとして数えられることでしょう。本来は正式なスコアとしててBreitkopf社から出版されるはずでしたが、出版されることなく破棄されてしまいました。この録音は、もともと2台ピアノ版として出版されたものに新たなオーケストレーションを施し、華やかな協奏曲として再構築したものが演奏されています。他にも個性的なピアノ・ソロ作品が聴ける興味深いアルバムです。(2010/05/12 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572190

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    コニュス:ヴァイオリン協奏曲/ヴァインベルク:ヴァイオリン協奏曲/アレンスキー:ヴァイオリン協奏曲(ロシアのヴァイオリン協奏曲集)(オストロフスキー/T. ザンデルリンク)

    チャイコフスキーの伝統を脈々と受け継ぐロシアのヴァイオリン協奏曲を3曲投入した「ロシア好き」にはたまらない1枚です。アレンスキーの作品は、そのチャイコフスキーの影響が強く感じられる抒情的な曲。1891年に書かれ、名手レオポルド・アウアーに献呈されています。アレンスキーの弟子であったコニュスの作品は、初演者クライスラーは擁護したものの、他のヴァイオリニストは目もくれませんでした。しかし、かのハイフェッツが愛奏したことで現在に至る人気を得ています。やはり哀切で情熱的な気分に満たされた熱い音楽です。ワインベルクの作品はよくショスタコーヴィチと比較されますが、この1948年に作曲されたコンチェルティーノは、彼の有名なヴァイオリン協奏曲よりも10年前に書かれたものであり、ショスタコーヴィチだけでなく、ミャスコフスキーやプロコフィエフなどの新古典派の影響も感じられる濃い作品です。数多くの受賞歴を持つオストロフスキーの「素晴らしい音色」は世界中で賞賛を浴びています。(2011/12/14 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572631

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    ショスタコーヴィチ:6つのロマンス Op. 62a/アニー・ローリー/ミケランジェロの詩による組曲 Op. 145a (フィンリー/ヘルシンキ・フィル/T. ザンデルリンク)

    カナダの名バリトン、ジェラルド・フィンリー。ONDINEにデビュー。彼が選んだのは意外にもショスタコーヴィチの歌曲集でした。とは言え、この「6つのロマンス」はW.ローリー、R.バーンズ、W.シェイクスピアと言ったイギリスの詩人の詞を用いたもので、フィンリーにとっては共感溢れる作品であることは間違いありません。このオーケストラによる伴奏版は最近発見されたもので、本来は室内楽による伴奏パートをショスタコーヴィチ自身がフルオーケストラへと拡大しており、より精緻な音楽を味わえるようになっています。晩年の作品で、晦渋かつ人間味あふれる歌曲として知られる「ミケランジェロ歌曲集」は、ロシア語ではなく原語の「イタリア語」で歌われる珍しいもの。このヴァージョンは世界初録音となります。フィンリーの素晴らしい歌唱を、ショスタコーヴィチのオーソリティ、トーマス・ザンデルリングが見事にサポートしています。(2014/04/23 発売)

    レーベル名:Ondine
    カタログ番号:ODE1235-2

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    タネーエフ:歌劇「オレステイア」 - 序曲と間奏曲/序曲 ニ短調/ロシアの主題による序曲(ノヴォシビルスク・アカデミー響/T. ザンデルリンク)

    ロシアの作曲家、ピアニスト、教師および対位法の研究者セルゲイ・タネーエフの作品集です。このアルバムには彼の唯一のオペラである「オレステイア」からの長大な序曲を中心に、抒情性と対位法に彩られたいくつかの作品を収録しています。ロシア的なものを聴きたければ、トラック4や5がオススメです。どっしりとしたものを聴きたければトラック7などはいかがでしょう。チャイコフスキーのようなわかりやすい抒情性に、若干の男らしさを付け加えた思いきりの良い音楽が魅力です。(2009/08/26 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.570584

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    タネーエフ:協奏的組曲/聖イオアン・ダマスキン(カーラー/グネーシン・アカデミー合唱団/ロシア・フィル/T. ザンデルリンク)

    1883年、アントン・ルビンシテインの死を悼んで作曲されたカンタータ「聖イオアン・ダマスキン」。ロシア正教会では重要な聖人である聖イオアンは、聖像破壊運動に反対しイコンを擁護、教会の伝統を守った人として讃えられています。タネーエフは尊敬するA.ルビンシテインをその聖人になぞらえ、極めて崇高なカンタータを作曲、故人への捧げものとしたのでしょう。協奏的組曲は、彼の友人であるヴァイオリニスト、シボールの依頼で書かれたもので、冒頭からヴァイオリンが艶めかしくも強靭なメロディを奏でる劇的で色彩的な曲。バッハやモーツァルトの時代に書かれたような単純な形式に見えてしまいますが、曲に含まれる「主題と変奏」だけを取り出してみても、その素晴らしい筆致に驚かざるを得ません。NAXOSが誇る名ヴァイオリニスト、カーレルの深みのある音色はこの曲の真価を存分に伝えてくれています。(2009/11/25 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.570527

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    タネーエフ:交響曲第1番、第3番(ノヴォシビルスク・アカデミー響/T. ザンデルリンク)

    対位法の魔術師、タネーエフの残した4曲の交響曲。そのどれもが深い味わいを持ちます。今回名指揮者ザンデルリンクが録音に踏み切ったのは、とりわけ叙情的な第3番と第1番。曲の本質に迫る白熱の演奏で、繊細な弦の響きと押し寄せる金管の咆哮、押し寄せてくる情緒の高ぶりに五感が満たされます。究極の1枚の登場です。(2008/05/09 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.570336

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    タネーエフ:交響曲第2番、第4番(ノヴォシビルスク・アカデミー響/T. ザンデルリンク)

    「ロシアのバッハ」として、ラフマニノフやチャイコフスキーも一目置いていたタネーエフの交響曲を2曲お聴きください。未完に終わった第2番の交響曲は、モスクワ音楽院の学生だった時に書き始められた若書きの作品です。教師であったチャイコフスキーは1875年に書きあげられた第1楽章で彼の天分を認め、全曲書きあげるように説得したのですが、結局2年経っても完成せず、1877年に終楽章のスケッチが出来ただけでした。第1楽章はアントン・ルビンシテインによってモスクワで演奏されたのですが、ルービンシュタインのお気に召さなかったようで、チャイコフスキーは「あまり気にしないように」と助言したそうです。その20年後に書かれた第4番の交響曲は、タネーエフの最も素晴らしい管弦楽作品の一つです。当時多くの重厚な作品を発表していたタネーエフは「ロシアのブラームス」と呼ばれていましたが、彼自身はその呼び名は嫌いだったそうですが、書式の厳格さや曲の持つ雰囲気は、確かに両巨匠に共通する部分もありますね。8.572122(2010/06/16 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572067

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    タネーエフ:ピアノ協奏曲/ピアノ小品集(バノウェツ/ロシア・フィル/T. ザンデルリンク)

    (2007/03/01 発売)

    レーベル名:Toccata Classics
    カタログ番号:TOCC0042