アトラス, ダリア
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「アメリカ」は、明け透けな旋律の引用や描写的な書法、ベタな構成による、音によるアメリカ合衆国歴史物語で、ブロッホとしてはやや異色作といえますが、その内容は痛快です。第1楽章では未開の地を思わせるような導入部、第2楽章では「ディキシー」や「スワニー河」などを引用し、大砲が轟き渡る南北戦争の描写、第3楽章ではポピュラー風の書法の盛大な導入と、合唱を導入したお約束の大団円と、やや通俗的な趣もありますが、おカタいことを言わずに楽しむべき作品でしょう。一方の「ヘブライ組曲」は、ユダヤ音楽を取り入れた、濃密な情念に彩られた音楽という、ブロッホの典型的イメージどおりの作品です。(2005/08/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557151 |
スイス出身のユダヤ人作曲家エルネスト・ブロッホ。彼の円熟期の中でもとりわけ重要な意味を持つのが、この「イスラエル交響曲」を始めとしたユダヤの民俗音楽、典礼音楽を元にした一連の作品です。他にはチェロと管弦楽のための「シェロモ」や、ヴァイオリン曲「バール・シェム」、声楽のための「聖なる典礼」など多数の作品がユダヤの精神に由来してますが、この「イスラエル交響曲」はとりわけ編成も大きく、壮大な形式を持っています。雄大な導入部を含む3楽章形式で書かれ、本来は「ユダヤの祝宴」というタイトルが付けられていましたが、ロマン・ロランの助言により現在のタイトルに改名されました。また当初はもっと巨大な形を想定したいたのですが、完成時には整理されすっきりしたものとなっています。「組曲」はユダヤではなく、エキゾチックに憧れた彼の思いが結集した作品で、こちらも色彩豊かな管弦楽をバックにヴィオラが悠然と歌うという名作です。(2014/09/24 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573283 |
スイス出身のユダヤ人作曲家ブロッホ(1880-1959)と言えば「バール・シェム」や「ヘブライ組曲」などの民族色の濃い作品ばかりが思い起こされますが、このアルバムの2つの作品は、どちらかというとドイツ後期ロマン派、ブルックナー、マーラー、R.シュトラウスの伝統を汲むものです。それもそのはず、交響曲 嬰ハ短調は彼がドイツに留学していた20歳のころに書かれたもので、天才的な才能の萌芽と、後の深淵な思想が混在する力作であることは間違いありません。あのロマン・ロランが大絶賛したという素晴らしい作品です。もう1曲の「海の詩」はもともとピアノのために書かれた作品で、あのウォルト・ホイットマンの詩に触発されたものです。通常、ピアノのために書かれた版が演奏されますが、この作曲家自身による管弦楽版も、ドビュッシーの「海」と肩を並べる名作と言えるでしょう。刻々と表情を変える波、瞑想と静けさ、七色に光る水面…海からは驚くほど多くの表現が生まれます。イスラエル生まれの女性指揮者アトラスは、ブロッホのスコアを完全に再現し、その隠された魅力を顕わにします。(2013/10/23 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573241 |
エルンスト・ブロッホはスイス出身のユダヤ人作曲家で、主にアメリカで活動したとされています。若い頃はジュネーヴで学び、イザイにヴァイオリンを学び、フランクフルトで研鑽を積み、更に一時はパリにも住み、その後は1916年からアメリカに渡り、様々な場所で活躍、1924年にはアメリカの市民権を獲得します。彼はオーケストラや室内楽団のために30ほどの作品を書き、その中にはとびきりの傑作も含まれています。歌劇「マクベス」の交響的間奏曲は、30年近く前に完成を見た歌劇を見直したブロッホが、プログラムノートに手を入れ、2つの幕間の間奏曲を付け加えたというもの。曲全体のライトモティーフが使われた色彩感豊かな作品です。1955年に完成された交響曲は、彼自身においても自信作であったようで、曲についての詳細な説明を友人であるA.チャップマンに送っています。そこには第1楽章から第4楽章までの楽想の移り変わりと感情推移が記され、演奏するためにも素晴らしい手引きとなっています。短い「イン・メモリアム」は彼の友人であったピアニスト、エイダ・クレメントに捧げられたもの。3つのユダヤの詩は彼の「ユダヤ・ツィクルス」の一つの作品で、ユダヤの伝統的な旋律を引用し、素晴らしいオーケストレーションを施した表現的な作品であり、ブロッホの面目躍如と言った感のあるものです。(2014/07/23 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573290 |