スラットキン, レナード(1944-)
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子供たちに最初に観せたいオペラと言ったら何がいいでしょう?「サロメ」とか「トスカ」では人生の理不尽は学べますが、夢がありません。かと言って「フィガロの結婚」や「ルル」ではちょっと早過ぎます。そこでオススメはこのラヴェルの「子供と魔法」です。本来なら実演を観るのが一番のこのオペラ、時計やカエル、ネコ、ティーカップ、イスなど普段なら動かず、しゃべらないものたちが瞬時に命を得て、舞台狭しと動き回り、勉強がイヤになった子供に話しかけてくるのです。ラヴェル(1875-1937)が付けた音楽もまたカラフルで飛び切り幻想的。映像がなくても全く問題ありません。はらはらどきどき興奮の45分をお楽しみください。カップリングはこれまた楽しい「マ・メール・ロワ」組曲。こちらも不思議な世界が展開します。スラットキンの表情豊かな指揮は、魔法のようにステキな音楽を造りだすのです。全く、子供って乱暴で言うことを聞かなくて、そして本当は心の底から優しくて、お母さんの事が大好きで…。(2015/11/25 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.660336 |
18世紀のトレドの町で繁盛しているトルケマダの時計店。ラバ弾きのラミーロが時計を修理してもらうためにやってきます。そこに現れたのはトルケマダの女房コンセプシオン。「はやく町の時計台の調整に行きなさいよ」とがなりたてますが、実は彼女は早く亭主を追っ払って、その間に愛人を招きいれて××を楽しもうとしているのです。亭主もジャマ、客のラミーロもジャマ。彼女はラミーロには「そこの時計を持って2階に上がって」と頼みます。誰もいなくなった店に現れたのは愛人ゴンザルヴェ。若干の気持ちの食い違いでコンセプシオンがやきもきしていると、そこにラミーロが戻ってきます。おや、またもう一人の愛人イニーゴがやってきました。しかしコンセプシオンはラミーロにすっかり目移りしています…さてどうなることやら。この「スペインの時計」は、同じく短いオペラ「子供と魔法」と一緒に論じられることが多い作品です。とは言え、こちらの作品は少しだけ"大人向け"。ちょっと色っぽくてキワドイ内容になっていますのでご注意くださいね。「ドン・キホーテ」はラヴェル(1875‐1937)の最後の作品。映画の劇中歌として作曲されましたが、他の作曲家との競作であり、結局こちらは採用されることなく、最終的には演奏会用の歌曲集として発表されたものです。ヴェテラン、ルルーの素晴らしい歌唱でお聴きください。 【歌劇「子供と魔法」…8.660336】(2016/03/30 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.660337 |
スラットキンとリヨン管による新プロジェクト、ラヴェル(1875-1937)の管弦楽作品集の第1集です。華麗オーケストレーションに彩られた音楽は、これまでにも多くの名指揮者たちが思い思いの色を塗った演奏を聴かせてきましたが、ここにスラットキンの新たな筆致による音の絵画を届けることとなりました。まずはスペイン風のリズムが楽しい「道化師の朝の歌」。この曲の解釈にはいろいろなものがありますが、このスラットキンの演奏は、前夜の過ぎた悪ふざけを思い出し、ちょっと苦笑しながら自己反省をする・・・もちろんちょっとまだ二日酔い?のような、シニカルさが漂うもの。落ち着いた「亡き王女のためのパヴァーヌ」、はじけまくりの「スペイン狂詩曲」などを経て、最後はお楽しみ「ボレロ」で締めくくります。決して羽目を外すことなく、上品さを保ちながらもやっぱり最後は爆発してしまう・・・。そんな人間味あふれるこのボレロが好きです。(2012/12/19 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572887 |
第1集(8.572887)は超有名曲の「ボレロ」を始めとしたラインナップで、たちまちファンの耳を虜にしたスラットキン&リヨンのラヴェル(1875-1937)管弦楽作品集。第2集では、2つのワルツを含むピアノ曲からの編曲物を集めています。どれも一筋縄ではいかない作品ですが、そこは名手スラットキン。きっちりコントロールした美しい響きを届けてくれます。「高雅で感傷的なワルツ」はもともとシューベルトのワルツをモティーフにして書かれたという作品で、ピアノによる初演時には作曲家の名を伏せ「誰の曲か」を当てるという試みがなされたといいます。ピアノ版では他の作曲家の曲と思った人もいたようですが、管弦楽版になれば、まさしく「音の魔術師」ラヴェルならではの音世界が展開しているので、これなら間違える人もいないのでは?「夜のガスパール」はラヴェル自身の編曲ではありませんが、「オンディーヌ」の冒頭のピアノの幽かなさざめきが見事にオーケストラに移し替えられています。「クープランの墓」は第1次世界大戦で命を落としたラヴェルの友人たちへの思い出を綴ったもの。ラ・ヴァルスはウィンナ・ワルツへのオマージュ。しなやかさの中に強かさが感じられるラヴェル。これはステキです。(2013/12/18 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572888 |
大好評、スラットキン&リヨン管のラヴェル(1875-1937)作品集の第3集です。今回のメインは「展覧会の絵」ですが、他にも珍しい作品が含まれています。「展覧会の絵」は、20世紀の作曲家たちによるレアな編曲を集めたコンピレーション盤(8.570716)の他に、ラヴェル版はセントルイス交響楽団との録音が存在するなど、スラットキンの得意中の得意の曲。今回はリヨン管のスペックを極限まで生かした、オシャレで色彩豊か、溌剌とした世界が描かれています(ラヴェルが削除した5番目の「プロムナード」はスラットキンの編曲したものが置かれています)。またシャブリエの「華やかなメヌエット」とシューマンの「謝肉祭」からの編曲は、ディアギレフの依頼によるものですが、これらは現在ほとんど聴く機会がありません。しかしこのアレンジは目を見張るほどに素晴らしく、まさに音符が目の前で乱舞するかのようです。ドビュッシーの作品は、作曲家の死後、新しく設立された出版社ジャン・ジョベールから依頼され編曲されたもので、こちらも生き生きとした極彩色の響きが与えられています。(2016/04/27 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573124 |
1909年、セルゲイ・ディアギレフ主宰の“バレエ・リュス”の依頼を受けてラヴェルが作曲したのが、レスボス島を舞台にした古典的なグレコローマン(ギリシャ・ローマ風の意味)のラヴ・ストーリーである「ダフニスとクロエ」です。ラヴェルはこの作品を「巨大な音楽のフレスコ画」と呼び、情熱的な音楽、色彩的な管弦楽法を用いて瑞々しい作品に仕立て上げました。この作品のアイデアは、バレエ団の振付師であったフォーキンからもたらされたものですが、上演の際、様々な案件でフォーキンとディアギレフが対立、そのまま決裂し、この作品自体も同時期に上演された「牧神の午後」でのニジンスキーのエロティックな所作によって起こったスキャンダルに隠れ、一時は表舞台から姿を消してしまったのです。しかし、その音楽はバレエがなくとも充分に聞き応えのあるもので、現在は、バレエとしてよりも、演奏会のプログラムとして多くの人に愛好されています。余白に収録された「海原の小舟」はピアノ曲からのラヴェル自身の編曲で、絶え間なく変化する海の気分を描写しています。(2017/01/25 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573545 |
1889年のパリ万博で「ロシア音楽」に初めて接した14歳のラヴェル。この時の強い衝撃はずっと彼の心に残り、創作人生の支えとなりました。1907年にリムスキー=コルサコフの「アンタール」のスコアに出会ったラヴェルは、「交響曲」もしくは「交響組曲」として完成された12世紀の物語を新しく劇音楽に作り替えることを発案、ベルリオーズの「幻想交響曲」の“固定観念=idee fixe”と同じく、アンタールに一つの主題を与え、壮大な物語として仕立て上げました。リムスキー=コルサコフのスタイルを用いてラヴェルが作曲した第1番bis(トラック1)や、時には別作品である「ムラダ」からも曲を引用したこのラヴェル版は出版されることはありませんでしたが、今回の世界初録音では、2014年に書かれたアマン・マルーフによる新しいテキストを朗読として付け加えた“新しい作品”として甦りました。ロシアの重厚な響きの中に東洋風の雰囲気が漂うユニークな作品を、スラットキンとリヨン管が見事に表現しています。(2017/04/21 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573448 |
レナード・スラットキンが取り組む「ラヴェル:管弦楽作品集」シリーズ第6集には、待望の2曲のピアノ協奏曲と「ツィガーヌ」を収録。ジャズ風のリズムが多用された「ピアノ協奏曲ト長調」は冒頭から活力ある響きに満たされており、悠々と流れるオーケストラをバックにピアノが華麗な演奏を繰り広げます。戦争で右手を失ったヴィトゲンシュタインのために作曲された「左手のためのピアノ協奏曲」は超絶技巧が駆使された作品で、こちらもパーカッションが重要な働きを見せる多彩な響きが特徴です。ソロを務めるデュモンは1985年生まれの気鋭のピアニスト。パリ音楽院でブルーノ・リグットに師事、数々のコンクールで受賞歴を持つ名手です。オリエンタルな風情を持つ「ツィガーヌ」でヴァイオリンを演奏するのは来日経験もある女性ヴァイオリニスト、ジェニファー・ギルバート。迫力ある音色が魅力的です。スラットキンの生き生きとした演奏が作品に花を添えています。(2019/09/27 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573572 |
1983年のグラミー賞において、ベスト・コーラス・パフォーマンスにノミネートされたアルバム。レナード・スラットキンは、1979年~1996年までセントルイス交響楽団の音楽監督として活躍、その後もワシントン・ナショナル交響楽団、デトロイト交響楽団の音楽監督を務めるなど、現代を代表する指揮者の一人です。スラットキンが率いていた時代のセントルイス響は、アメリカのオーケストラ番付においてビッグ・ファイブ(ニューヨーク・フィル、クリーブランド管、フィラデルフィア管、ボストン響、シカゴ響)を脅かす存在と高く評価され、Voxに残したラフマニノフの交響曲・管弦楽曲集は、ラフマニノフ演奏の正しい解釈者としてクラシック・ファンから大きな支持を集めました。エリート・レコーディングスのオボール&ニクレンツによる録音はここでも高い完成度を誇っています。MMG(Moss Music Group)原盤。(2018/05/25 発売)
レーベル名 | :MMG |
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カタログ番号 | :MCD10020 |
スラットキンとセントルイス響の画期的業績の一つ、ラフマニノフの管弦楽作品全集から交響曲第1番他が24bit/192kHzリマスターによる「VOX AUDIOPHILE EDITION」で復活。先にリリースされていた第2番&ヴォカリーズは『ステレオ』誌上での既発盤との比較で「最も顕著な違いはオーケストラの立体感。前後左右の広がりと距離感が正確で、ステージの奥行きも深みを増す。グロッケンシュピールのようにトゥッティで他の楽器に埋もれやすい楽器の音も鮮明に聴こえるので、管弦楽の演奏効果を熟したラフマニノフならではの工夫が伝わり、演奏に引き込む力が一気に強まる」と高評を得ました。この第1番は初出時に『レコード芸術』で「セントルイス響の名技を生かした明晰な表現が作られている」(小石忠男氏による演奏評)、「広々とした音場の中にオケが展開する。奥行きもとれ、解像度高く、それでいて全体はよく融け合っている。音はしなやかで艶があり、パートの定位ははっきりしていて、歪みや混濁は出ていない」(相澤昭八郎氏の録音評)と高く評価されました。アナログ・テイストを留めるリマスターによりリフレッシュされた名録音の魅力に浸ることが出来ます。(2023/11/24 発売)
レーベル名 | :Vox |
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カタログ番号 | :VOX-NX-3029CD |