ノリントン, ロジャー(1934-)
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2021年11月、ロイヤル・ノーザン・シンフォニアとの演奏を最後に指揮活動から引退したロジャー・ノリントン。今回初リリースとなるこのアルバムでは、ノリントンのレパートリーとしては珍しいマルティヌーの交響曲を聴くことができます。マルティヌーの6曲の交響曲は、彼がアメリカに滞在していた1942年から1953年にかけて作曲されました。第5番は、ニューヨーク・タイムズ紙のインタビューでマルティヌー自身が「よく出来た、有機的で秩序のある作品」と語った自信作。第6番は1955年のボストン響創立75周年のための委嘱作で、初演を担った指揮者シャルル・ミュンシュを念頭に書き上げたとされています。マルティヌーはこの曲をそれまでの交響曲とは根本的に異なるものと考えて「交響的幻想曲」の副題を付けました。ドヴォルザークのレクイエムの旋律をはじめとする様々な楽想が入り混じり、秩序と構成を重んじた第5番とは対照的に自由で幻想的な作品になっています。ノリントンは1998年から2011年の13年間にわたりシュトゥットガルト放送交響楽団の首席指揮者を務め、作曲当時に聴衆が感じたサウンド・イメージに迫るために、時代考証に基づいてオーケストラのサイズ・配置・奏法を調整し、弦楽器のノンヴィブラート演奏を基調とする「シュトゥットガルト・サウンド」と呼ばれる独自のスタイルを編み出しました。透明感と立体感を保ち、曲の構造を明らかにする演奏スタイルは、エルガーなどの20世紀作品でも効果を発揮しましたが、さらに時代が下ったマルティヌーをどう響かせるのか、大いに注目されます。(2022/08/12 発売)
レーベル名 | :SWR Classic |
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カタログ番号 | :SWR19119CD |
ヴォルフガンク・リーム(1952-)の管弦楽作品集の第7集です。ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団に委嘱された「他の2つの楽章」は2005年にロリン・マゼールの指揮によって初演された作品で"あらかじめ完成された何か"に続く2つの楽章です。これ自体が変幻自在なものであり、第1楽章だけでほぼ30分の長さがあります。アルミンクによる「Abkehr-出発」は彼が来日した際、新日本フィルハーモニー交響楽団との共演で日本初演を行った作品です。タイトルの「出発」とはリームの言葉によると「マーラーの第9交響曲」の世界からの別離であり、多くの引用を含めながらも、曲は途中でエキセントリックに中断され思いが解決することはありません。デンマークのアーティストのために書かれた「影の小品」はシベリウスのオマージュです。どれもなかなか不思議な肌触りを持つ音楽です。(2016/01/27 発売)
レーベル名 | :SWR Classic |
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カタログ番号 | :SWR19001CD |