グラーフ, ハンス(1949-)
Search results:13 件 見つかりました。
1820年頃のドイツの小さな町。ここに住む小心者の兵士ヴォツェックが、彼の内縁の妻マリーと鼓手長の不義を知り、口論の末に彼女を刺し、自身も沼にはまり溺れ死ぬという実際に起きた事件を元にした悲惨な物語「ヴォツェック」。それまでの後期ロマン派の歌劇とは全く違い、厳密に構成された台本と、無調を取り入れた各場の音楽が絡み合った斬新で革新的な作品は、20世紀の最高傑作として評価されています。そして作品の持つメッセージはいつの時代にも変わることがありません。このヒューストンでの上演は、日本でも人気の高いバリトン、トレーケルが温かみのある響きを駆使しながらも、主人公ヴォツェックの絶望と狂気を余すことなく歌い上げています。ワーグナーを得意とするシュヴァネヴィルムスのマリーも的確な配役です。ハンス・グラーフ率いるヒューストン交響楽団の美しく厚みのある響きも、演奏の完成度を高めています。(2017/01/25 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.660390-91 |
マーラーの「大地の歌」は「テノールとアルト、オーケストラのための交響曲」という副題を持っています。この曲が書かれたのは1908年ですが、その前年に長年務めたウィーン宮廷歌劇場を辞任、長女の死、そして自らの心臓病の診断と、かなり心が折れる事項が続いたのです。そして、彼もまた「第9のジンクス・・・ブルックナーやベートーヴェンが第9までしか書けなかったこと」を信じていました。そのためか、この曲には番号を与えることなく、ただの「交響曲」もしくは「連作歌曲」としての位置づけを与えたのでしょう。酒に溺れ、秋の静けさにな泣き、愛しき大地に別れを告げる者。曲全体に漂う厭世観、そして甘酸っぱい青春への回想は、終楽章の結びの言葉「ewig(永遠に)・・・」と共に、痛いほどに胸に迫ります。(2012/01/18 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.572498 |