アルベルト, ヴェルナー・アンドレアス(1935-2019)
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音楽を聴く時、それが作曲された時期を意識して聴くのは、必ずしも幸せなことではありません。ヴェッツの第2交響曲が1919年の作だと聞いて否定的な見解を述べる人も、もしこの曲が19世紀初頭の作だと言われたら、美しく壮大な名作だと思うでしょう。実際、春の日差しの中のまどろみにたゆたう幻想のような冒頭から、美しい音楽があふれています。全体としては、田園情緒と雄大さが混ざり合って、メンデルスゾーンとブルックナーが交互に顔を出しています。最後に第1楽章の第1主題が高らかに現れるところなど、「夕映えの平原でついに結ばれる二人」風な映画のラスト・シーンのようでなかなか感動モノです。クライスト序曲はオペラなどの序曲ではなく、不幸な生涯を送った劇作家クライストを描いた交響詩です。(2000/02/01 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :999695-2 |
ヴェッツはR.シュトラウスやシェーンベルクと同時代に生きながら、ドイツの片田舎で一生を送り、音楽の様式の激動の時代とは無縁だった日陰中の日陰の作曲家です。ブルックナーを敬愛していた彼の音楽は、交響曲冒頭のトレモロをはじめとして、確かにその影響を強く感じさせるものですが、後期ロマン派風の神秘的な要素も多分に含まれ、決して時代遅れのマイナー作曲家として片づけられない複雑な面を見せています。ほとんど無名の作曲家がこれほど重量級の交響曲を3曲も残したとは、さすがドイツ音楽界の層の厚さを感じさせます。ドイツ・ロマン派フリークやドイツの田舎が大好きな方に特にお勧めします。(2002/01/01 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :999818-2 |
作曲家グレーナーは、幼い頃からボーイソプラノとして聖歌隊で活躍、その才能を認められ、音楽院で学んだ後は、数々の土地で楽長を務め、1898年から1906年まではロンドン王立ヘイマーケット劇場の音楽監督に就任します。1911年からはザルツブルク・モーツァルテウムの院長も務め、フリーランスの作曲家として作品も発表するようになります。しかし、1944年にベルリンの自宅が爆撃されたことで、全ての自筆譜が消失してしまい、失意のうちに各地を転々とし、ザルツブルクで生涯を閉じました。彼はナチスに傾倒していたことでも知られ、どうしてもその作品が敬遠される傾向にありますが、音楽は注目に値するものです。既発のピアノ三重奏曲(777599-2)も秘かな人気を誇っています。(2012/04/11 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :777447-2 |
アメリカの現代作曲家ゴードン・シャーウッドの作品集。若い頃から音楽の才能を認められ、20歳の時には、ミトロプーロスが指揮するニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団によって「交響曲 第1番」が初演され、数々の賞や奨学金を獲得したにもかかわらず、ちょっとした犯罪がもとで(地下鉄に貼られていたエルヴィス・プレスリーのポスターを盗む)、20年以上も世界中を放浪、その後15年は物乞い生活を送り、ようやく晩年にポルトガルの小さな村に安住したという波乱の人生を送った人です。このアルバムには初期の交響曲と、後期のピアノ協奏曲、シンフォニエッタが収録されており、ストラヴィンスキーやバルトークの影響も伺える興味深い音楽を聴くことができます。(2018/04/27 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :777012-2 |