コダーイ・クァルテット
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ここに聴く3曲は、いずれも知名度の点では正直言ってマイナーですが、新譜発売ごとに絶賛されるコダーイ・クワルテットの秀演で味わっていただけます。ここは理屈っぽく、音楽の性格を決める「調性」の観点から楽しみましょう。「第9番ト短調」は、ベートーヴェンやモーツァルトの同じ調性の曲の性格を連想させます。「第7番ニ長調」の第一楽章は、気がつくと転調していて実にシューベルトらしい。「第3番変ロ長調」の第2楽章はその調で始まりますが、変ハ長調(フラット七つ!)に転調して、ハラハラさせながら元に戻る様が聴き物です。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.550592 |
第1番は10代前半の作品で、作曲年齢が信じられないほど完成されています。楽章毎の調性の選択が奇妙なのも初期のシューベルトらしいですが、それを感じさせない自然な音楽の流れにご注目ください。第4番と第8番は10代後半の作。第4番は母を失い、モーツァルトやグルックの偉大なオペラ初体験を経たせいか、恐るべき進歩を示した劇的な佳作。第8番はハイドンとモーツァルトの弦楽四重奏曲にひけをとらず、その後のシューベルトの大成を予見させます。「魔王」を思わせる激しい三連符が印象的な第1楽章や美しい緩徐楽章は、聴き手を捉えて離しません。(2002/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.555921 |
当盤収録の3曲は、全集でもなければ録音に恵まれない作品ですが、まさにナクソスの出番。3曲とも20歳に達する前の作品で、家庭で弦楽合奏を楽しんでいた若き日のシューベルトが、筆の趣きにまかせて書き綴った愉悦の音が飛翔するさまに、聴き手は魅了されます。第6番と第11番の流麗さ、自由自在の転調、そして何より抜群の歌謡性は、我々のシューベルトに対するイメージそのままです。母を失い、声変わりにより少年合唱隊で歌えなくなった、作曲者が15歳になる年に作曲された第2番は、少し気負った感のあるドラマ性を強く帯びています。(2003/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557107 |
弦楽四重奏曲第15番は、このジャンルでのシューベルトの最終作となる晩年の逸品、この時期の彼でなければ到達することのできない、長大なスケールに深い美しさを湛えたものといえましょう。もちろん幽玄という言葉がふさわしいような場面も多いわけですが、精力的な一面も持っているのが、また深遠な印象を強めています。終楽章などドラマティックな展開が怒涛のように続きますが、そのエネルギーには驚かされるほどです。併録の5つのドイツ舞曲は16才の作で、父や兄とのシューベルト一家による四重奏による演奏を意図されたものですが、いかにも素朴で親密な雰囲気が魅力的です。(2005/08/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557125 |
シューベルトの弦楽四重奏曲全集はこれで完結となりますが、当盤は1811年から1816年にかけて書かれた、一部楽章のみの未完作や他の編成の作を収録した、補遺的な内容となっています。もっとも未完成作でも、書いたところまでは、未完であることを忘れて上質な音楽を楽しめてしまうのがシューベルト。後年の恐ろしいまでの深みや、絶妙の転調といった要素はあまり見られませんが、それなりに楽しめる作品ばかりです。中でも、盤の冒頭と結尾に配置された2つのハ短調作品は、ベートーヴェンを思わせるような力強さや、パトスの迸りが感じられる佳作となっています。(2007/05/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557126 |