マッジーニ四重奏団
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バックスはオーケストラ作曲家として高名ですが、その筆致は他のジャンルでも冴え渡り、室内楽曲の牙城ともいうべき弦楽四重奏曲ももちろん例外ではありません。彼ならではの旋律の美しさ、和声の色彩と陰影の豊かさはいわずもがな、いかにも室内楽曲らしい線的な書法と、大オーケストラに伍するが如くの厚みのある表現とが最良のバランスで同居しており、演奏は相当に難しいといえますが、その効果の程は満点です。もちろん両曲では基調となるムードには違いがありますが、それぞれ第1楽章ではシンフォニックな充実ぶり、第2楽章では歌いに歌う表情の豊かさ、第3楽章では活気溢れる舞曲的・あるいは民俗的な要素が特に光っています。(2002/01/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.555282 |
弦楽四重奏曲第3番は作曲者50歳過ぎ、脂の乗り切った頃の作品で、冒頭から異様な気合が飛び散り、全4楽章で35分を超える本格的力作ですが、アイルランドの自然が発想の源にあります。録音が非常に少ないのでナクソス価格で聴けるチャンス!更にお薦めしたいのがカップリングのチャーミングな2曲。「叙情的間奏曲」は題名通り、叙情で直球勝負、その美しさに聴き惚れてしまいます。バックスがまだ学生の頃の6は、冒頭の旋律が余りにも親しみやすくて涙モノ。これもまた、作曲者のアイルランドへの強い憧れの産物。昨今流行りのケルト風味の癒しに通じるものがあります。(2003/02/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.555953 |
嗚呼ヴィオラよ! いつも日陰者扱いをされるお前のためにも、こんな素晴らしい曲があるとは!! この楽器に対するものとしては異例なほど、高音域の活用と運動性への高度な要求がなされるだけあって聴き応えは抜群、手に汗を握る思いです(第3楽章終結部など本当にスゴい)。ピアノパートの華麗さや、モダンでありながら親しみやすい旋律と和声など、(まだまだマイナーですが)まさに超名曲の条件が完全に揃った傑作と申せましょう。やはりパワフルなピアノが印象的なピアノ四重奏曲、オーボエと弦の線の対比と調和が見事としかいいようのないオーボエ五重奏曲と、併録の2曲も素晴らしい出来映えです。(2003/08/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.555931 |
その柔和な音色の特質から、クラリネット+弦の編成による室内楽は、渋くて味わい深い名作の宝庫となっていますが、ブリスの五重奏曲も例外ではありません。ブリスは第1次大戦で、クラリネット奏者であった弟を亡くしていますが、物憂げなクラリネットのソロで開始されるクラリネット五重奏曲には、彼の肉親に対する想いが反映されているのかもしれません。一方の弦楽四重奏曲第2番は、純器楽的な発想による、細かな音の動きの面白さを聴かせるような作品となっています。それだけに演奏の難度も相当なものですが、イギリスものではお馴染のマッジーニ四重奏団、持ち前の名人芸でそれによく応え、素晴らしい音の万華鏡が現出してます。(2005/01/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557394 |
今やリリースされる録音全てがイギリス近代音楽ファンの注目の的となるマッジーニ四重奏団、今回はアーサー・ブリスの室内楽を取り上げます。当盤の3つの収録曲は作曲年代の新しい順に並べられています。「弦楽四重奏曲第1番」は、ブリスらしい明快なリズムと叙情的な旋律が楽しめ、かつ本格的な四重奏曲に仕上がっています。「会話」は作曲者が、"フランスの6人組"と出会った頃の作品で、楽器編成から軽妙な曲想から、いかにもフランス近代らしい作品。イ長調の弦楽四重奏曲は第一次世界大戦中の作品で、まるでラヴェルの室内楽を聴いているかのような透明感、心地よいことこの上ありません。(2002/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557108 |
ブリッジは第一次大戦頃を境に大きく作風を変えていますが、当盤ではその前後にあたる、弦楽四重奏曲2曲を聴くことができ、あたかも別人の2作曲家の作品を聴くかの趣きもあります。前者にあたる第1番は、旋律美をたっぷり味わうことのできる、ロマン派の流れを汲むものとなっており、第2楽章の哀愁をたたえた美しさなど、大変に親しみやすいものといってよいでしょう。一方後者となる第3番はうって変わって、ベルクを思わせるような鋭く厳しい、しかし調性は後退しても、無味乾燥とは程遠い濃密な響きが全曲を支配しており、こちらはこちらで一旦中毒するとハマッてしまうような、妖しい系の美しさが魅惑的です。(2004/01/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557133 |
当盤収録曲のうち、一番親しみやすいのは、ピアノ四重奏の編成による「幻想曲」でしょう。フォーレやブラームスを思わせる、いかにも後期ロマン派といった濃密な書法が全編を支配しており、やや小規模な作品ながら、圧倒的な存在感を誇っています。弦とピアノの対照や融合も見事な傑作といえましょう。2曲の弦楽四重奏曲はやや辛口で、一筋縄ではない凝った和声が、緊張感のある美しさを醸し出しています。特に晩年の作品である第4番ではその傾向はいっそう強まり、積極的に不協和な音程を多用したり、ポンティセロ奏法を用いたりと、耳障りに成りかねない響きが、巧みに操られており、その優れた作曲技術には驚かされます。(2005/05/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557283 |
イギリスの作曲家ブリッジは、かのブリテンの先生として名高い存在です。このアルバムでは、彼が弦楽四重奏のために書いた作品を集めました。どの曲からもそこはかとなくイギリスの田園の空気が感じられ、その暖かさから内包する憂鬱までしみじみと描いています。特に幻想四重奏曲は優れ、抒情性と深い感情が劇的要素を含めて結びついた傑作といえるでしょう。なお、「ダニー・ボーイ」でおなじみの「ロンドンデリーの歌」では、この名旋律を素材に幻想曲風の拡大がなされており、なかなかの聴きモノとなっています。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.553718 |