新ハイドン四重奏団
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初期ロマン派に特徴的な、ちょっとばかりクサくて情熱的な短調の楽想と、名技主義への傾斜がたまらないといった向きには、シュポアの音楽は大いなる楽しみを与えてくれるものといえましょう。第1ヴァイオリンにはもちろんのこと、その他のパートにも、大ヴァイオリニストたるシュポアの面目躍如たる華々しいパッセージが多数登場し、聴くものの耳を大いに楽しませてくれます。しかしシュポアの音楽は、単にそれだけの皮相なものに終わるものではありません。流麗な旋律とドラマチックで美しい和声展開、そしてヴィオラを2本使用したことによる中声部の充実した響きは、第一級の作曲家としての存在感を示すものといえましょう。*Marco Polo 8.223599の再発売盤(2004/05/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.555966 |
シュポアの弦楽五重奏曲全集もついに完結編を迎えました。このジャンルにおける彼の最終作である第7番は、いよいよ深みを増し、協奏曲や独奏曲を思わせるような、第1ヴァイオリンの華やかな立ち回りはいつもどおりですが、そこはかとなくロマンティックな憂いの色が滲み出ています。やや先行して書かれた六重奏曲は、よりシンフォニックな志向をみせており、後に書かれた高名なブラームスの同編成の2曲にも匹敵する作品といえましょう。「ポプリ」(接続曲)も、やはり弦楽器5つ(独奏ヴァイオリン+弦楽四重奏)のために書かれたものですが、一転して若書きの娯楽系作品で、ロシア民謡とモーツァルトの「お手をどうぞ」が、楽しく華やかに展開されていきます。*Marco Polo 8.223600の再発売盤(2006/03/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.555968 |
チャイコフスキーの弦楽四重奏曲は、絢爛たる交響曲や協奏曲と比べると今一つポピュラリティに恵まれませんが、なかなかどうして大変に精力的な楽想に満ちた魅力的な作品です。当盤収録の両曲では、まずは緩徐楽章の美しさが大いに注目されるところでしょう。特に全トラック中これだけは単独で演奏されることも多い第1番の第2楽章「アンダンテ・カンタービレ」は、何か懐かしくなるような温か~いメロディーがいつまでも耳から離れない佳品です。また全般に各楽器の能力いっぱい精力的に弾きまくらせる書法が目立ち、オーケストラ的な華やかなムードを感じる部分も多く、フィナーレで見せる彼一流のしつこい盛り上げなどさすが!といった感があります。(2000/09/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.550847 |
この盤を聴いていると、誰もが納得、大衆的な人気を博すわかり易い面白さを持ちながらも、決して陳腐に陥ることのないチャイコフスキーが、わずか3曲+αで弦楽四重奏曲の分野から撤退してしまったのは残念至極という思いがつのるばかりです。一聴したところ平易なメロディーが気持ちよく歌われている裏で、伴奏に回った楽器が非常に凝った動きを見せていたりするあたりなど、彼にとって4つの楽器という器は窮屈に感じられたのかな、などと想像してしまうのは勘繰り過ぎでしょうか?といっても作品自体はもちろん成功しており、独特のメランコリックな色彩を帯びたロシア情緒をふんだんに盛り込んだチャイコフスキー節を、トコトン堪能することができます。(2000/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.550848 |