ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団
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1962年に発表された「スターバト・マーテル」、そして1963年の「ルカ受難曲」に連なるペンデレツキの宗教的合唱作品である「ウトレーニャ」の登場です。始めてこの曲を聴いた人は、地の底から響くような合唱に身震いすることでしょう。しかし用いられた詩は、ロシア正教の早朝礼拝の典礼文だというから驚きです(この曲を朝から聴くのは少々勇気がいることでしょう)。第1部(名指揮者オーマンディに捧げられた)でキリストの埋葬を描き、第2部ではその復活を描いています。衝撃的な大音量に圧倒される部分も多いのですが、根底を貫いているのは静かな神への祈り。聴き終わった時の脱力感がたまりません。(2009/06/24 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572031 |
1960年代のペンデレツキを知る人が、この「クレド」を聴いたら、あまりのロマンティックさに目を丸くするかもしれません。何しろ、冒頭から切なく激しくとも美しい響きに満ち、調性から逸脱することもないのですから。この音楽性の変容を拒否する人もいるかもしれませんが、祈りの心を伝えるには、このような調和に満ちた音楽も必要なのでしょう。「ペンデレツキらしさ」を求める人は、その30年ほど前に書かれたカンタータをどうぞ。こちらにはおなじみの破壊的な音が横溢しています。(2010/11/17 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572032 |
前衛の旗手としても活躍したことのあったベンデレツキですが、やがて誰の耳にも「分かり易い」新ロマン主義に傾倒します。この朗読、声楽つきの大作、交響曲第7番もそういった路線で、声という楽器の持つエモーショナルな表出力を存分に活かしながら、表題に掲げられている内容を、壮大に歌い上げていきます。前衛時代を思わせるような鋭い響きを随所に挟み込みますが、あたかも後期ロマン派を思わせるような感覚です。また、題材も7に絡めば、楽章の数も7、7音の動機も登場する、七尽くしもこの曲の特色ですが、なんと第6番を完成させる前に、この第7番を書き上げたというのだから、念が入っています。(2006/12/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557766 |
NAXOSの人気シリーズ、ヴィトのペンデレツキ(1933-)作品集。今回は合唱曲を5曲お届けいたします。今作も収録曲の作曲年代は40年に渡り、その作風の変遷を確かめることができる趣向になっています。1997年の「聖なるアーダルベルトの賛歌」は、まるでヴェルディの宗教曲を聴いているかのような平易で美しい和声を用いた曲です。聖ダニエル讃歌(8.557980に収録)と対をなす作品で、描かれているのは8世紀のプラハの人々のために殉教した司祭アーダルベルトの業績です。曲ごとに時代が戻っていく仕掛けとなっており、最後に置かれたストロフィは、彼が名声を確立した作品で、ギリシャ語、ヘブライ語、ペルシャ語のテキストと、断片的なフルートの音、パーカッションの応酬は、まさに「ゲンダイオンガク」そのものと言えそうな音楽です。この作品で、ポーランド作曲家同盟の第2回青年作曲家コンクールの第1位を獲得した若き作曲家は、その時どんな方向性を夢見ていたのでしょうか。(2012/10/24 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572481 |
ポーランドを代表するレーベルから故クシシュトフ・ペンデレツキに捧げるアルバム。ピアノ協奏曲「復活」は ペンデレツキ自身が"ネオロマンティックな精神から生まれた"と語っており、2001年に起きたアメリカ同時多発テロ事件への思いも込められています。2001年から翌年にかけて初稿が書かれ、2007年に改訂が施されました。バルトークやプロコフィエフを思わせるサウンドと、最終楽章に現れる美しい聖歌の旋律が強い印象を残します。「クリスマス」と題された交響曲第2番は1980年にズービン・メータとニューヨーク・フィルの委嘱で書かれた作品で、クリスマスの聖歌が曲のあちこちに引用されていますが、曲全体としてはショスタコーヴィチに近い激しさを持っています。アンドレイ・ボレイコはサンクトペテルブルク生まれですが父方はポーランド系で、2019/20のシーズンよりワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務めています。(2022/12/23 発売)
レーベル名 | :CD Accord |
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カタログ番号 | :CDAccordACD299 |
今回のペンデレツキの新録音は、なんと1986年チャイコフスキー国際コンクールの覇者バリー・ダグラスをソリストに迎えた「ピアノ協奏曲」を中心とした1枚。技巧派として知られる彼が繰り広げる華麗な音色がマッチした、およそペンデレツキの作品とは思えないプロコフィエフやラフマニノフ風の壮大なピアノ協奏曲を聴くことで最近の彼の求める方向性が見えてくるように思えてきます。2001年から2002年にかけて初稿が作曲され、初演はサバリッシュ指揮のフィラディルフィア管、ソリストはエマニュエル・アックスでした。2007年に改編版が作られ、ここでは作曲家自身が指揮するシンシナティ交響楽団とダグラスが演奏を担っています。全体は10の部分からなり、タイトルの「復活」には9.11からの影響も含まれているとのことで、最終部に現れる美しすぎる聖歌を耳にすると不思議な感動が呼び起されることでしょう。1992年のフルート協奏曲はペンデレツキらしさが横溢するものであり、この不定形な音の動きが却って安心できる音楽です。(2013/04/24 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572696 |
2008年にペンデレツキ自身の指揮によって日本初演が行われたホルン協奏曲(独奏は名手ヴラトコヴィチ)は、その幾分懐古的な音使いと、ホルンの超絶技巧が相俟って、すぐさま人気作品となり、瞬く間にCDリリースも行われ、多くの人たちが「現代におけるペンデレツキの存在価値」について思いを馳せるきっかけとなりました。このホルン協奏曲は、初演時から幾分の改編を経て、2010年に録音されたもの。当時の熱狂ぶりから一歩離れた冷静な聴き方ができるのではないでしょうか?他の5つの作品は、60年代の“尖ったペンデレツキ”を中心に選曲。ヴィトによる安定感のある演奏は、ペンデレツキ・サウンドの変遷をじっくり味わわせてくれること間違いありません。こてこてのゲンダイオンガクからジャズの影響、インプロヴィゼーション、そしてネオ・ロマンティシズム。ペンデレツキの語法は、まるで流れる水のような柔軟さを持っています。(2012/07/18 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572482 |
ナチスによるユダヤ人虐待、ワレサ氏率いるグダニスクのストライキといった、ポーランドの歴史・社会に題材を求めて書かれた「ポーランド・レクィエム」は、全曲の完成までに13年以上を要しました。規模の大きさだけでなく、何より内容の凄まじさで、古今東西のレクィエムの中でも特異な作品なのです。テキストは伝統的なラテン語のレクィエムにより、一部ポーランドの聖歌が加わります。基本的には70年代後半からペンデレツキが採用していたネオ・ロマン主義によりながら、前衛的な手法も取り混ぜています。演奏はオール・ポーランド人キャストにより、合唱団の優秀さは特筆すべきもの。今やペンデレツキをまとめて聴くならナクソスです。(2005/01/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557386-87 |