ノールショピング交響楽団
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アルヴェーンは、交響曲第4番の作曲後20年以上たって第5番に着手しましたが、その完成への道は険しいものでした。第1楽章は難なく完成することができたものの、全曲の完成までは10年の期間を要し、その後も改訂を行い、最終2楽章については、ついに満足の行かないままで遺されてしまったのです。確かに劇的な緊張に富む第1楽章に比して、後続の楽章は若干印象に乏しいような感もありますが、アルヴェーンらしさも出ており、後世の我々は、あからさまな未完とならなかったことを吉とすべきかもしれません。アンダンテ・レリジオーソは、自作の「黙示録カンタータ」からの抜粋編曲で、弦、ハープ、チェレスタが夢のように美しい響きを紡ぎ出します。(2007/04/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557612 |
アルヴェーンは、生涯に3本の映画のために音楽を書きました。当盤ではそのうちの2つから編まれた組曲を収録しています。いずれも彼の練達のオーケストレーション技術と民俗風味がマッチした、良質の音楽といえましょう。「ソールバッケンのシュノーヴィ」は牧歌的なムードが強く、フィドルを思わせるかのように、ヴァイオリン・ソロがあちこちに顔を出します。農村における不倫物語を題材とした「ビュグデサガ」は全体に暗い雰囲気に包まれていますが、こちらではよりシンフォニックな表現が目立ちます。「エレジー」は典型的な葬送曲ですが、途中で登場する甘く切ない旋律がとりわけ印象的です。(2007/08/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557828 |
スウェーデン出身の作曲家ハンス・エクルンド(1927-1999)の交響曲集。1947年から1952年まで、王立音楽院でラーシュ=エリク・ラーションに指導を受け、ベルリンとローマに留学し作曲家として活動を始めたエクルンド。ダルムシュタット夏季現代音楽講習会で、スウェーデン人として初めて作品が演奏され注目を集めましたが、最後まで無調を採用することはありませんでした。彼は生涯に13曲の交響曲を書き、第4番を除く全ての作品にイタリア語のタイトルを付しています。このアルバムには、バルト海周辺の風光明媚な「ゴットランド島」の風景と民謡に触発された豊かな響きをもつ第3番、破壊的な戦争を主題とし、全体的に暗い雰囲気が支配する、鋭いリズムが特徴的な第5番、「シンフォニア・ピッコラ(小さい交響曲)」と題されているものの、実質上、彼の最長の作品の一つであり、恩師ラーシュ=エリク・ラーションへの追悼の意も込められている第11番、この3つの交響曲が収録されています。(2020/08/07 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :555087-2 |
1935年、フィンランド生まれの作曲家サッリネン。北欧を代表する彼の作品は意外なほど多くリリースされているので、その気になれば色々と聴き比べができる、ある意味恵まれた作曲家でもあります(cpoからもすでに6枚のCDが出ていて、多くのファンを獲得するのに大いなる貢献をしています)。1947年に作曲されたチェロ協奏曲はバリバリの技巧を駆使した力強い音楽。バックのオーケストラも4本のホルンなどの金管楽器からハープ、チェレスタまで多彩な楽器を用いた豊かな音響が楽しめるスペクラキュラーなものとなっています。彼の交響曲の中で最も長大な第6番は「ニュージーランドの日記より」という副題を持ち、ニュージーランドを訪れた際の印象が盛り込まれた、思いのほか叙情的な部分も持つ聴き応えのある曲です。(2009/11/25 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :999971-2 |
「自然交響曲」(cpo777237)をはじめとした壮大な作品で知られるハウゼッガー。リヒャルト・シュトラウスやマーラーに次ぐ後期ロマン派の大家でしたが、無調や十二音の潮流に乗ることがなかったため「時代遅れの作曲家」とみなされ第1次世界大戦後にはすっかり忘れられてしまった人です。21世紀になって少しずつその作品が見直されるようになり、録音も増えています。この交響詩「バルバロッサ」は1899年に書かれた彼の第2番目の交響詩。当時のベルリンにおけるワーグナー、ブルックナーの影響の強さと若い情熱に溢れた素晴らしい曲です。ゴットフリート・ケラーの詩を用いた「夜に寄せる3つの賛歌」も爛熟した美しい響きと、堅固な構成を持つ「小さな交響曲」と呼ぶべき歌曲集です。ベテラン、ベーゲマンの渋い歌声が作品を引き立てています。(2017/09/29 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :777666-2 |
他のスカンジナヴィア諸国と比べて影の薄いスウェーデン音楽ですが、cpoファンの皆さんならラングストレムやペッテションはもうお馴染みでしょう。ここにご紹介するペッテション=ベリエルは、ピアノ小品や民謡風の歌曲で知られていますが、5曲の交響曲や4曲のオペラなど大曲も数多く作っています。交響曲第2番は、父の影響で古代ギリシャ・ローマの文学や哲学に強い関心を持っていたP.Bが、南国への熱い思いを込めて作曲したもので、北国の若者のギリシャへの旅を標題的に描いています。実は、作曲当時P.Bはドイツより南へ行ったことがなく、初めてイタリアを訪れたのは、その10年後のことでした。空想の中で膨らんだ南国への憧れが、この交響曲を一層美しいものにしたのかもしれません。ヴァイオリンと管弦楽のためのロマンスも、心の込もった夢見るような美しい作品です。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :999564-2 |
1879年ストックホルム生まれのナタナエル・ベリ(ベルク)の交響曲全集、完結編。1879年に生まれた彼は獣医の資格を持ち、1939年まで国防省で少佐として軍馬の管理をしたのち、作曲家に転身。アッテルベリやペッタション=ベリエルらとともに20世紀前半のスウェーデンを代表する独創的な作品を書き上げました。彼の作品目録には6曲の歌劇をはじめ、いくつかのバレエ音楽、オーケストラ伴奏付き声楽作品、交響詩や室内楽曲がありますが、何よりも重要なのが5曲の交響曲です。彼の交響曲はどれもタイトルを持っており、このアルバムに収録されたのは第4番と第5番。第4番は彼の友人アッテルベリとの賭けから生まれたという軽妙な作品ですが、条件の一つである「20分以内」という長さを超過してしまったため、ベリは罰金を払うことになったというエピソードがあります。最後の交響曲となる第5番は、華やかでドラマティックな音楽。タイトルの「passioni」には情熱の意と苦しみの意があり、そのどちらも満たすかのような起伏のある各楽章が聴きどころです。終楽章の終結部では天に向かって静かに昇っていくかのようなコラールが登場。情熱と受難は長い逡巡の末、和解に至るという結末です。(2023/12/22 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :777665-2 |