ノールショピング交響楽団
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アルヴェーンは、交響曲第4番の作曲後20年以上たって第5番に着手しましたが、その完成への道は険しいものでした。第1楽章は難なく完成することができたものの、全曲の完成までは10年の期間を要し、その後も改訂を行い、最終2楽章については、ついに満足の行かないままで遺されてしまったのです。確かに劇的な緊張に富む第1楽章に比して、後続の楽章は若干印象に乏しいような感もありますが、アルヴェーンらしさも出ており、後世の我々は、あからさまな未完とならなかったことを吉とすべきかもしれません。アンダンテ・レリジオーソは、自作の「黙示録カンタータ」からの抜粋編曲で、弦、ハープ、チェレスタが夢のように美しい響きを紡ぎ出します。(2007/04/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557612 |
アルヴェーンは、生涯に3本の映画のために音楽を書きました。当盤ではそのうちの2つから編まれた組曲を収録しています。いずれも彼の練達のオーケストレーション技術と民俗風味がマッチした、良質の音楽といえましょう。「ソールバッケンのシュノーヴィ」は牧歌的なムードが強く、フィドルを思わせるかのように、ヴァイオリン・ソロがあちこちに顔を出します。農村における不倫物語を題材とした「ビュグデサガ」は全体に暗い雰囲気に包まれていますが、こちらではよりシンフォニックな表現が目立ちます。「エレジー」は典型的な葬送曲ですが、途中で登場する甘く切ない旋律がとりわけ印象的です。(2007/08/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557828 |
エルフリーダ・アンドレーはスウェーデンの女性オルガニスト・作曲家・指揮者。彼女は卓越した演奏技術で、スカンジナビア諸国で女性として初の大聖堂正オルガニストの地位に就いたことで知られています。このアルバムには1869年に初演された「交響曲第1番」と「フリチョフ」組曲を収録。交響曲第1番は、初期の作品でもあり、彼女自身はあまり高く評価していませんでしたが、聴衆や批評家は好意的に受け止めました。「フリチョフ組曲」は、詩人エサイアス・テングネールの叙事詩による、彼女唯一の歌劇《フリチョフの神話》を基にした5曲からなる組曲。この叙事詩は、スウェーデンのほぼすべての子どもが知っているほど有名なものですが、歌劇自体は出版されることなく上演もほとんど行われることがありませんでした。アンドレーは後に5つの楽章からなる組曲に編曲。1909年に自身の指揮で初演しています。荘厳な雰囲気を持つ前奏曲、哀愁漂う「インゲボルクの哀歌」、重厚な「リング王の頌歌」、憧れに満ちた「フリチョフのロマンス」、最後は劇的な「フリチョフの海路」が置かれています。(2025/03/14 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :555589-2 |
スウェーデン出身の作曲家ハンス・エクルンド(1927-1999)の交響曲集。1947年から1952年まで、王立音楽院でラーシュ=エリク・ラーションに指導を受け、ベルリンとローマに留学し作曲家として活動を始めたエクルンド。ダルムシュタット夏季現代音楽講習会で、スウェーデン人として初めて作品が演奏され注目を集めましたが、最後まで無調を採用することはありませんでした。彼は生涯に13曲の交響曲を書き、第4番を除く全ての作品にイタリア語のタイトルを付しています。このアルバムには、バルト海周辺の風光明媚な「ゴットランド島」の風景と民謡に触発された豊かな響きをもつ第3番、破壊的な戦争を主題とし、全体的に暗い雰囲気が支配する、鋭いリズムが特徴的な第5番、「シンフォニア・ピッコラ(小さい交響曲)」と題されているものの、実質上、彼の最長の作品の一つであり、恩師ラーシュ=エリク・ラーションへの追悼の意も込められている第11番、この3つの交響曲が収録されています。(2020/08/07 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :555087-2 |
1935年、フィンランド生まれの作曲家サッリネン。北欧を代表する彼の作品は意外なほど多くリリースされているので、その気になれば色々と聴き比べができる、ある意味恵まれた作曲家でもあります(cpoからもすでに6枚のCDが出ていて、多くのファンを獲得するのに大いなる貢献をしています)。1947年に作曲されたチェロ協奏曲はバリバリの技巧を駆使した力強い音楽。バックのオーケストラも4本のホルンなどの金管楽器からハープ、チェレスタまで多彩な楽器を用いた豊かな音響が楽しめるスペクラキュラーなものとなっています。彼の交響曲の中で最も長大な第6番は「ニュージーランドの日記より」という副題を持ち、ニュージーランドを訪れた際の印象が盛り込まれた、思いのほか叙情的な部分も持つ聴き応えのある曲です。(2009/11/25 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :999971-2 |
美しいピアノ曲「春のささやき」で知られるノルウェーの作曲家クリスティアン・シンディング。彼は鉱山の町コングスベルグで生まれ、父の死などの苦難を経て音楽の道へ進み、ライプツィヒ音楽院でヴァイオリンと作曲を学び、後に作曲家に転向。成功を収めました。シンディングはワーグナーやリヒャルト・シュトラウスの影響を受け、特に交響曲第1番(1890年発表、後に改訂)は高い注目を集めました。甘美な旋律や色彩豊かな楽器編成はチャイコフスキーやメンデルスゾーンの影響もあるものの、重厚な響きや感傷的な旋律からはすでに確立した彼の個性が感じられます。第2番(1917年初演)は、スケルツォを排した3楽章構成。批評家や聴衆からは若干時代遅れとみなされてしまいましたが、初演時には「メンデルスゾーンとワーグナーの出会い」と評されています。交響曲第3番は、53歳の時にオスロで作曲を開始し、翌年、アルトゥール・ニキシュ指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団によって初演され大成功を収めました。当時はシェーンベルクやプロコフィエフなど革新的な作曲家も台頭していましたが、シンディングの音楽は後進的とはみなされず、最もドイツ的な性格を持つ北欧の作曲家」としてバックスやヴォーン・ウィリアムズと並ぶロマンチックな交響曲の作り手として称えられています。ちなみにこの時期、彼の年金は増額され、ロチェスターのイーストマン音楽学校で教える機会もありましたが、すぐに辞職。オスロの王城敷地内のアパートに移り住み、そこで余生を送りました。彼の最後の独創的作品となった交響曲第4番は80歳の誕生日の2日後に初演、もともと「霜と春 - 管弦楽のための狂詩曲」として構想され、バスクラリネット、ハープ、ピアノを加えたオーケストレーションが特徴で、彼の作品の中で最もリヒャルト・シュトラウス的な要素を持っています。また代表作「春のささやき」との関連が考えられ、物語的な要素とシンフォニックな展開が融合した作品です。シンディングの交響曲全集はこれで3種目で、ドイツの指揮者とスウェーデンのオーケストラのコンビがこれらの曲の「ドイツ的な性格」が持つ魅力を適切に引き出しています。(2025/02/07 発売)
レーベル名 | :Capriccio |
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カタログ番号 | :C5540 |
「自然交響曲」(cpo777237)をはじめとした壮大な作品で知られるハウゼッガー。リヒャルト・シュトラウスやマーラーに次ぐ後期ロマン派の大家でしたが、無調や十二音の潮流に乗ることがなかったため「時代遅れの作曲家」とみなされ第1次世界大戦後にはすっかり忘れられてしまった人です。21世紀になって少しずつその作品が見直されるようになり、録音も増えています。この交響詩「バルバロッサ」は1899年に書かれた彼の第2番目の交響詩。当時のベルリンにおけるワーグナー、ブルックナーの影響の強さと若い情熱に溢れた素晴らしい曲です。ゴットフリート・ケラーの詩を用いた「夜に寄せる3つの賛歌」も爛熟した美しい響きと、堅固な構成を持つ「小さな交響曲」と呼ぶべき歌曲集です。ベテラン、ベーゲマンの渋い歌声が作品を引き立てています。(2017/09/29 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :777666-2 |
スウェーデンの名門オーケストラの一つ、ノールショピング響がブルックナーの生誕200年の誕生日に先立って録音した交響曲第9番が登場。指揮は2020年から同響の首席指揮者を務めるシュテフェンス。バイエルン放送響とベルリン・フィルの首席クラリネット奏者を歴任したのち指揮に転じたシュテフェンスの作る音楽は、中庸のテンポで落ち着きのあるオーソドックスなもの(演奏時間は24:29/11:24/24:57)。この録音の翌日にはモーツァルトのクラリネット協奏曲と当作品による、大作曲家の白鳥の歌と呼ぶべきプログラムを演奏して好評を博しました。(2025/04/25 発売)
レーベル名 | :Orchid Classics |
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カタログ番号 | :ORC100371 |