ベイキルヒ, ドミニク
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「ジャズを演奏し始めたとき、それが自分に合っていると理解しました。二つの音楽を融合させなければならないと分かったのです。」(ニコライ・カプースチン)カプースチンの音楽は、このアルバムに収録されている作品も含め、まるでオスカー・ピーターソンの即興演奏のように聞こえますが、その楽譜には即興に聞こえる部分まですべて克明に記されています。1961年にモスクワ音楽院を卒業した後、カプースチンは11年間にわたりオレーク・ルントストレムのジャズ・オーケストラで演奏し、この経験が作曲を始める弾みとなり、最初のピアノ協奏曲Op.2や変奏曲、ジャズのコードで始まるトッカータ(このアルバムが世界初録音)といった作品が生まれました。1970年代には夜想曲やコンサート・ラプソディを作曲し、時代とともにそのスタイルを進化させました。その後、1980年に作品番号はようやくOp. 30に到達、この年はまた、モスクワで彼のピアノ協奏曲第2番が初演された年でもありました。以降も彼はビッグバンド・ジャズの音楽を作品に反映し、音楽の素材やオーケストラとの関係にも柔軟に対応し続けました。とりわけ、1993年のピアノ協奏曲第6番は、ハーモニーがより複雑化し、ファンクの要素が取り入れられましたが、ソリストへの要求は依然として高く、演奏は更に困難を極めています。(2024/11/01 発売)
レーベル名 | :Capriccio |
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カタログ番号 | :C5528 |
ジャズ・パーカッショニストの経歴を持つ異色のピアニスト、フランク・デュプレーによるカプースチン・プロジェクト。ピアノの名手だったカプースチンはピアノと管弦楽のためにも数多くの曲を書いており、番号付きのピアノ協奏曲だけでも6曲あります。第5番は演奏時間20分ほどの単一楽章の曲。カプースチンはモスクワ音楽院在学中からジャズ・ピアニスト及び作曲家として評判になっており、卒業後もジャズ・バンドに参加して活動しました。同時にモスクワ放送交響楽団のピアニストとして演奏会に参加。当時の首席指揮者ゲンナジ・ロジェストヴェンスキーの意向で現代曲や西側作品にも参加しました。こうした経験はピアノ協奏曲第5番のオーケストレーションにも反映され、一聴完全にジャズでありながらシンフォニックな緻密さは現代音楽の場数を踏んだ練達の域に達しています。ニコライ・ペトロフに献呈され、ピアノ・パートは超絶技巧を要します。2018年には日本初演が行われて話題になりました。他の2曲も20分弱の曲で、2台のピアノや4手連弾によるジャズ風のインタープレイが見事です。即興と思わせる音楽の全てが楽譜に書きこまれているということにも驚かされます。(2023/02/17 発売)
レーベル名 | :Capriccio |
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カタログ番号 | :C5495 |