シール, マイケル
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英国の作曲家エイドリアン・サットンは1967年にケントで生まれ、ジンバブエと南アフリカで青春時代を過ごした後、ロンドン大学のゴールドスミス・カレッジで音楽を学びました。キャリア初期にはスタジオやコンサート用の作品を制作し、テレビ脚本家としても活動しましたが、後に劇音楽に関心を移し、ロンドンの国立劇場とのコラボレーションで多くの人気作品を手掛け、「戦火の馬」や「夜中に犬に起こった奇妙な事件」で成功を収め、ローレンス・オリヴィエ賞を受賞しました。サットンの音楽は、20世紀イギリスのオーケストラ音楽、特にウォルトンやバックス、フィンジからの影響が感じられます。その作風は劇的で、感情表現やハーモニーが頻繁に変化します。2022年に病気の診断を受けた後、コンサート音楽に専念することを決意し、新たな作品を次々と発表しました。その1つが、2023年6月に発表されたヴァイオリン協奏曲。これはフェネラ・ハンフリーズによって世界初演されました。彼は、これらの新作を「本当の自分の音楽」と表現。このアルバムではヴァイオリン協奏曲を中心に据え、劇場作品に基づく管弦楽曲などを聴くことができます。(2024/10/11 発売)
レーベル名 | :Chandos |
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カタログ番号 | :CHAN20349 |
【ニーノ・ロータの二つの顔、映画音楽とクラシック音楽を聴き比べる】プッチーニ、ラヴェル、ストラヴィンスキーも訪れていたというミラノの音楽一家に生まれたニーノ・ロータ。地元の音楽院を経てローマのサンタ・チェチーリア音楽院で学び、卒業後にはトスカニーニの勧めで奨学金を得てカーティス音楽院へ留学して作曲を学びます。アーロン・コープランドと親交を結び、フリッツ・ライナーから指揮の指導も受けました。帰国後のロータはアメリカで学んだにもかかわらずジャズとは距離を置き、前衛に走ることもなく新古典主義スタイルの作品を書きました。「受けの良いメロディを書くことは怖くない」「聴いた瞬間にわかってもらえる音楽を書きたい」と公言していたロータの作品は、第2次大戦後のクラシック音楽界では時代遅れに見える面がありましたが、まさにそのアプローチゆえに映画音楽では大成功を収めることになりました。それでも彼は「クラシック音楽の作品は、少なくとも映画音楽と同等以上に大事だ」と語っています。このアルバムでは、まずトルストイの原作による1956年の映画『戦争と平和』の音楽を組曲仕立てにしたものを収録、その後にはイ・ムジチ合奏団の委嘱で書かれた弦楽のための協奏曲(グリーグのホルベルク組曲に通じる趣があります)やカルロ・マリア・ジュリーニの指揮で初演されたハープ協奏曲など「クラシック音楽」の作品を収録。そして最後にクラシック音楽そのものをテーマにした映画『オーケストラ・リハーサル』の音楽で締めくくり、映画音楽とクラシック音楽というロータの二つの顔が同じ源泉から出ていることを実感させる巧妙なプログラミングになっています。映画音楽の中では超有名曲を避け、録音の少ない『戦争と平和』の音楽をとりあげたのは、ほぼ同時期の1952年にプロコフィエフが完成させた同名オペラの音楽との比較を促す意図があるのかもしれません。20世紀前半の作曲家の発掘と再評価に力を入れるCAPRICCIOらしいアルバムです。(2023/03/10 発売)
レーベル名 | :Capriccio |
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カタログ番号 | :C5494 |