ハルシャーニ, エレナ
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1730/31年の教会暦において、ハンブルク市の音楽監督を務めていたテレマンは特別な構想による新作を発表しました。それは聖書のテキストではなく、新作の詩を用いたオラトリオを教会の礼拝で演奏するというものでした。この時に演奏されたのは、詩人であり音楽家でもあるアルブレヒト・ヤコブ・ツェル(1701-1754)のテキストによる聖ヨハネの祝日のためのオラトリオ「わが神なる主はたたえられん」TVWV 1:602/1216。ツェルは演劇的ともいえるほどのドラマティックな情景を描き出し、テレマンは3人のバス歌手を含む独唱と、4本のホルン、3本のフルートなど多彩な楽器編成によるアンサンブルを用い幅広い表現でテキストに素晴らしい音楽を付けています。エジプト人の嘆きが歌われる箇所では、半音階進行を含むヘ短調の旋律で描かれ、逃げ惑う民衆と追手の描写では16分音符を多用し、緊張感が盛り立てられています。もう1曲は復活祭後の第2日曜日のためのオラトリオ。演奏は、テレマンを得意とするミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズの指揮によるケルン・アカデミー。エレナ・ハルシャーニ、クラウス・メルテンスら独唱陣も見事です。(2022/05/27 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :555271-2 |
ドイツ後期バロック音楽の作曲家・音楽理論家ヨハン・ダーフィト・ハイニヒェン。若き頃は弁護士として活躍するも、音楽の道を選び、1710年にヴェネツィア留学。その後、ザクセン選帝侯フリードリヒ・アウグスト1世の宮廷に仕え、宮廷楽長の地位に上りつめます。この2つのイタリア語のオラトリオはハイニヒェンの晩年1728年の作品。1719年からドレスデンの宮廷で活躍したイタリアの詩人ステファノ・パラヴィチーノのテキストを用いたもので、大規模な受難曲の代用品として書かれています。『S'imbruna il ciel』は聖書で「イエスの死」の直後に起きたとされる地震を描き、激しい自然現象を通して神への畏怖が描かれています。もう1曲の『L’aride tempie ignude』は死(Morte)と希望(Speranza)、神の愛(Amor divino)と懺悔(Poenitenza)を登場人物とする寓意劇の形式で書かれており、オペラのような劇的な物語となっています。キリストの受難とその意味に思いを向かわせる作品をケルン・アカデミーと独唱者たちが味わい深く演奏しています。(2022/04/29 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :555507-2 |