ウィーン・ジングアカデミー女声セクション
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芸術家志望だった父の方針で早くから厳格な音楽教育を受けたヒンデミットは、ピアノ、弦楽器、管楽器の演奏に熟達し、20歳の時にはフランクフルト歌劇場のコンサートマスターになります。第一次世界大戦への従軍(1918年)の後はヴィオラ奏者として活動しつつ、多数の作品を生み出しました。1幕物のオペラである《聖スザンナ》は1919年から1921年の作品。同じく1幕物の《殺人者、女の望み》《ヌシュ=ヌシ》との三部作として書かれ、そのどれもが性的な表現を含むこともあり、ほとんど上演機会がありません。無調でありながらも、時々妖艶なハーモニーが聴こえてくる《聖スザンナ》、もともとはビルマの物語を題材とする人形劇の音楽として書かれたというユーモラスな《ヌシュ=ヌシ》の舞踊音楽はどちらも若きヒンデミットの意欲作です。1933年から1934年に作曲された交響曲《画家マティス》は、同名の歌劇に先立ち書かれたもの。イーゼンハイム祭壇画で知られるルネサンスの画家マティアス・グリューネヴァルトを題材にしていますが、ナチス・ドイツ時代におけるヒンデミット自身の芸術的闘争も反映した問題作です。オルソップの指揮は作品全体にメリハリを与え、生き生きとした音楽を紡ぎ出します。《聖スザンナ》では、歌手たちが緻密な人物表現を行い、複雑な音楽を従え見事な物語を創り上げています。(2021/11/26 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.574283 |