スチュワート, ポール
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【Grand Pianoレーベル10周年記念企画第2弾。実験と創造が生み出した「もう一つのロシア音楽史」に迫る】20世紀初頭、世界中の芸術家は斬新な表現を求めて“実験”を繰り返していました。ロシアで盛り上がったのはアヴァンギャルド(前衛)。「モダニズムの聖書」と讃えられたピアノ・ソナタを書いたモソロフ、ソ連革命政府に一時は重用された未来主義の旗手ルリエ、独自の音体系による無調世界を目指したロスラヴェッツらが代表格でしょう。一方で前衛に背を向け、古き良き伝統を大事にしながら創作を続けた作曲家達も同時期にいました。メトネルもその一人、まさにいぶし銀のロシア音楽が聴けます。伝統的なロシア音楽で始まったスタンチンスキ―は26歳で不慮の死を遂げなかったらどんな世界へと進んだのでしょう。その萌芽をここからぜひ聴き取ってみてください。 ――吉池拓男(監修)(2022/04/15 発売)
レーベル名 | :Grand Piano |
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カタログ番号 | :GP896X |
【Grand Pianoレーベル10周年記念企画!】19世紀から20世紀前半にかけて“ピアニスト=作曲家の黄金時代”と言われます。ピアニストは個性を際立たせ、磨き上げた「名人芸」を競い合ったのです。「名人芸」といっても技巧的な華麗さだけではなく、語り口の妙、祖国へのこだわりなど、様々な“芸”で聴衆の心を掴みに行きました。そのための大切なツールが得意なピアノ奏法を活かした自作&自編曲でした。異様に広がる特異な手で弾くための可憐な難曲を書いたヘンゼルト、蕩けるように甘い和声で飾られた優雅な小品を量産したフリードマン(op.27-1は好例)、ピアノの美を知り尽くした繊細な書法が光るホフマン(特にop.40)、フランクのヴァイオリン・ソナタのピアノ・ソロ用編曲に代表されるコルトーの編曲魔術、冷涼なフィンランドの情緒を暖かな視線で300曲以上のピアノ作品で描いたパルムグレンなど、このBOXはそんな音楽のショーケースです。 ――吉池拓男(監修)(2022/04/22 発売)
レーベル名 | :Grand Piano |
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カタログ番号 | :GP899X |
フランスで生まれ、6人組の中心人物であったオネゲルは、専ら大規模なオラトリオや管弦楽作品などでその作品が知られますが。ここで聴くヴァイオリン・ソナタではかなり内省的な一面を見せてくれるかのようです。彼は生涯にヴァイオリン・ソナタを4曲(番号付きはそのうち2曲)作曲し、その時期はおよそ30年にまたがっています。最初に書かれた番号なしの二短調のソナタは、まだ調性を保っており、先人の影響下にあることが良くわかります。しかし、その4~6年後に書かれた第1番のソナタは調性も付されることなく、独自の道を歩み出したオネゲルの姿が見えてくるかのような仕上がりです。とは言え、やはり随所に見られるノスタルジックな味付けは、彼の心情を表しているかのようです。1919年に書かれた第2番も、流動的な旋律に織り込まれた感傷的な気分が耳に残ります。1940年の無伴奏ヴァイオリン・ソナタでも、身の引き締まるような厳しい音の中に、やはりどことなく懐かしげな感情が織り込まれています。1742年製のグァルネリを存分に歌わせるカヤレイの妙技にしばし心奪われてください。(2011/02/16 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572192 |
その詩的で憂いを含んだ音楽はラフマニノフと比較され、「近代ロシアの最も偉大な作曲家の一人」とされるニコライ・メトネル(1880-1951)。しかしもし血筋を考えるならば、彼の祖先は、父方、母方ともドイツ人でした。若き頃から才能を発揮し、ピアニスト、作曲家として華々しく活動を始めた矢先に勃発したロシア革命の余波を受け亡命。晩年は祖国の地を踏むことなかったのです。そんな彼のピアノ曲は、最近になって多くの演奏家たちが取り上げるようになり、素晴しい人気を博しています。このスチュワートによるシリーズも価値ある名演です。この第1集では3曲を収録。18歳の作品である「ソナチネ」は、まだチャイコフスキーなどの先人の影響が見られるものの、特徴的なリズムや独創的な楽想が用いられた興味深い作品です。1902年から03年に書かれた劇的で美しい第1番のソナタと、第10番にあたる「回想のソナタ」は、まさにメトネルらしさが横溢する名曲です。(2012/11/21 発売)
レーベル名 | :Grand Piano |
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カタログ番号 | :GP617 |
ロシアの作曲家、ピアニストのニコライ・メトネル(1880-1951)。14曲のピアノ・ソナタをはじめ、3曲のピアノ協奏曲、室内楽曲、声楽曲とその作品ジャンルは多岐に渡り、そのどれもが「思考が感情で飽和する時にインスピレーションがやってきます。そして感情には感覚が吹き込まれています」と彼自身が語ったように、それはどれもが情感溢れる豊かなストーリー性を有しています。ロシアで学び、将来を嘱望されたものの、1917年のロシア革命の折に演奏旅行のため出国、結局、そのまま祖国に戻ることはありませんでした。1925年、一旦パリに住むものの、当時のフランス音楽には馴染めず、1936年にイギリスに移動、定住しこの地で生涯を終えます。激動の人生でありながらも、イギリスでは多くの支援者を得て、彼の作品が次々に録音されるなど、かなり幸福な晩年を送ったようです。このアルバムでは3つの時代の作品を収録。妻の弟アンドレイの死を悼み作曲された「三部作」ソナタ、短いながらも極めて雄弁なソナタ「おとぎ話」、そして最後のソナタである「牧歌」に見られるのどかで美しい曲想には、彼の祖国であるロシアの風景が封じ込められています。(2016/12/16 発売)
レーベル名 | :Grand Piano |
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カタログ番号 | :GP618 |
ピアニスト、ポール・スチュワートが演奏するメトネルのピアノ・ソナタ全集。完結編となる第3集には3曲のソナタが収録されています。「ソナタ・バラード」は最初は単一楽章で構想、1913年に出版されましたが、作品の出来に不満を持ったメトネルは第2楽章の序奏と終楽章を追加し、翌年に新版として出版しています。"闇に対する光の勝利"、"猜疑に対する信仰の勝利"がテーマであり、メトネルの弟子たちによるとこれはロシアの詩人アファナーシー・フェートの詩に触発されたとされ、楽譜にも詩の引用がされています。ピアノ・ソナタイ短調は第1次世界大戦中に作曲された作品。単一楽章で書かれており、この中には民謡的要素やロシアらしさを醸し出す鐘の音を模した旋律が含まれています。ピアノ・ソナタ「夜の風」はラフマニノフに献呈された曲。現代作曲家のカイホスルー・ソラブジが「近代における最も偉大なピアノ・ソナタ」と評したという優れた作品で、曲の冒頭にはロシアの詩人フョードル・チュッチェフの詩の表題が記されており、「夜は人間の本分である」というチュッチェフの思想が反映されたストーリーを感じさせる作品です。(2022/09/09 発売)
レーベル名 | :Grand Piano |
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カタログ番号 | :GP888 |