プリエト, カルロス・ミゲル
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1945年に作曲されたにも関わらず、このヴァイオリン協奏曲の全編に漂うのは馥郁たる後期ロマン派の妖艶なる香りです。天才少年として将来を嘱望されつつも、アメリカに亡命し、ハリウッドの映画音楽作曲家として活躍していたコルンゴルトですが、彼はいつでも「ドイツのクラシック作曲家」として認められることを望んでいました。この作品がハイフェッツの手で1947年に初演された時も「時代錯誤」という酷評を受けたのですが、彼自身としては大満足であったことでしょう。一時期すっかり忘れられていたのですが、最近になって多くの演奏家がこの曲を取り上げ、すっかり人気曲となったのは間違いありません。全曲を通じて、自身の映画音楽からの引用が見られますので、このまま、再度何かの映画音楽に使ってみるのも良いかもしれません。それほどまでに劇的で心惹かれる作品です。(2009/08/26 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.570791 |
ニューヨーク出身のハープ奏者ジャネット・パウルス。彼女はクリーヴランド音楽大学でハープの学士号を取得した後、メキシコ州立交響楽団の首席ハープ奏者を経てメキシコシティ・フィルハーモニー管弦楽団の首席ハープ奏者に就任しました。その後はニューヨークで演奏活動を行い、1997年からはメキシコシティを拠点に活動、2002年からはミネリア交響楽団の首席奏者を務めています。このアルバムでは3人のメキシコ作曲家の作品を演奏。この中の何曲かはパウルスのために書かれたものです。アングロのハープ協奏曲は、これまでに何度も演奏してきたという彼女の大切なレパートリー。ロドリゲスの「Saudade サウダージ」は曲を聴いた彼女が「すぐに録音したい」と伝えたところ、作曲家が快諾したというものです。また日本人の母を持つパウルスは、幼い頃に折り紙で鶴の折り方を教わっていたといい、1997年にアウシュヴィッツで見かけた千羽鶴からインスピレーションを受け、長年の友人であるホルヘ・トレス・サエンスにハープと弦楽のための作品を依頼。「Mil y una grullas 千羽鶴」と題された作品が完成。彼女は作品のお礼として実際に千羽鶴をサエンスに送ったということです。カルロス・ミゲル・プリエトとミネリア交響楽団が2つの協奏曲と「サウダージ」で共感溢れる演奏を聴かせます。(2023/08/18 発売)
レーベル名 | :Toccata Next |
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カタログ番号 | :TOCN0027 |
ベネズエラ出身のピアニスト、ガブリエラ・モンテーロ。5歳で初の公開演奏会を行うなど神童ぶりを発揮、順調にキャリアを重ね、アルゲリッチからも「稀有の才能の持ち主」と評価されました。即興演奏を得意としており、尊敬するバッハ作品をモティーフにした一連の即興演奏のアルバムが大ヒットしたことでも知られています。このアルバムでは彼女の作曲家としての一面にも注目。世界初演となるピアノ協奏曲第1番「ラテン」は彼女自身の体験を元にした南米の人々の物語を描いた作品。躍動するリズムに支えられた喜びの感情と、激しい怒りの感情が交錯する魅力的な協奏曲です。同じく、特有のリズムとジャズのイディオムが取り入れられたラヴェルの協奏曲がカップリングされており、アルバムの特色を強調しています。(2019/11/15 発売)
レーベル名 | :Orchid Classics |
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カタログ番号 | :ORC100104 |
ベネズエラ出身でアメリカで活躍するピアニスト、ガブリエラ・モンテーロ。幼い頃から神童として名高く、8歳のときにベネズエラ政府から奨学金を得てアメリカに留学し、研鑽を重ねてきた人です。1995年のショパン国際ピアノ・コンクールでは銅賞(1位なし)を獲得、またマルタ・アルゲリッチからもその才能を高く評価されています。そんな彼女の名前を決定的に高めたのは2000年代に発売された「バッハ・アンド・ビヨンド」でした。ここで彼女はバッハを「素材」とみなし、これをもとに見事なインプロヴィゼーション(即興演奏)を披露。人々を驚かせたのでした。今回、ORCHID CLASSICSへの彼女のデビューとなるこのアルバムでは、得意とするラフマニノフの協奏曲。そして自作とインプロヴィゼーションの数々を聴くことができます。日々進化していく彼女、これは本当に聞き逃せません。(2015/06/24 発売)
レーベル名 | :Orchid Classics |
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カタログ番号 | :ORC100047 |
数あるピアノ協奏曲の中でも、最も人気が高く、またピアニストにとっても困難な壁である「ラフマニノフの第2番」。交響曲第1番の初演時における手痛い失敗を跳ね返した、ラフマニノフにとっての特別な作品です。/名手ギルトブルグにとってもこの作品は特別な存在であり、演奏する際には特別な心構えが必要だとブックレット(英文)で語っています。ブックレットによると、オープニングの鐘の音を思わせるピアノの重厚な和音、続く激流のようなアルペジョ。これらについてギルトブルグは熟考をめぐらし、一つ一つの音を大切に奏でている様子が理解できます。ギルトブルグは練習曲「音の絵」についても多くの考察をめぐらせており、その演奏で作品の持つ魅力を完璧に伝えることに成功しています。/ジャケットに使われている写真は、ギルトブルグ自身が撮影したサンクトペテルブルクの「血の上の救世主教会」。ラフマニノフの音楽を象徴する鐘の音を象徴する風景です。/(2017/09/29 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573629 |
ピアノ協奏曲第2番(8.573629)で、冴え渡る技巧と考え抜かれた解釈を披露したボリス・ギルトブルグ。この第3番でも極めて個性的な演奏を聴かせます。第2番よりも演奏的に困難な箇所が多く、至るところに即興的なフレーズが散りばめられるとともに、曲の雰囲気が刻々と変化していく第3番ですが、完璧に弾きこなすと、これ以上演奏効果のあがる曲はありません。ギルトブルグはこの作品を徹底的に研究し、冒頭に現れる主題の役割は「全体をまとめるもの」として捉え、冷静に弾くことで作品全体にメリハリをつけています。そして第1楽章の後半に用意されているカデンツァも聴かせどころの一つ。ギルトブルグはもちろん「難しいヴァージョン」をやすやすと演奏、聴き手の心をしっかり掴みます。また彼は、この曲と「徹夜祷」Op.37との関連も指摘。こちらも興味深い解釈を聴かせます。同時収録の「コレッリの主題による変奏曲」でも変奏が進むごとに多彩な世界を見せてくれます。今作でもギルトブルグ自身のブックレット解説(英語)と、彼が撮影した写真をジャケットに使用。アルバム全体が一つの完成された作品として成立しています。(2018/05/25 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573630 |