マリー, フロレント
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【ダウランドが英国を離れての諸国での活躍も見据えた傑作選】ノルマンディのカーン音楽院でパスカル・ガロンに師事した後、パリやヴェルサイユとは異なる豊かな古楽研究の歴史を持つフランス・リヨン音楽院で研鑽を重ねたリュート奏者フローラン・マリー。中世・ルネサンスを得意とするアンサンブル・セラドンやドゥース・メモワールの一員として、またバロックに造詣の深いアンサンブル・コレスポンダンスやレ・フォリー・フランセーズ、フィリップ・ヘレヴェッヘのコレギウム・ヴォカーレ・ヘントなどで通奏低音奏者として幅広く活躍する演奏家ですが、リヨン音楽院では多声による即興演奏をはじめ15~17世紀特有の古い音楽語法も学んでおり、その成果はCarpe Diemレーベルからのソロ・デビュー盤となったテルツィ作品集(CD-16327)に結実しました。同レーベル2枚目となる本盤はリュート音楽の大家、英国人作曲家ダウランドの作品集。この音楽家や英国文化を読み解く上で重要なキーワードとなる「憂鬱(メランコリー)」をテーマに掲げながら、ダウランドがドイツを経てイタリアへ向かった旅路やデンマーク王室時代を経ての帰国に難儀したエピソードにも繋がる選曲になっており、英国内の芸術語彙に留まらなかった作曲家の幅広い活躍ぶりに改めて気づかされます。フローラン・マリーの奏でるリュートが紡ぎ出す、くすんだ響きの奥にまばゆい輝きが感じられる美音も魅力的。多声書法を浮かび上がらせつつも起伏に富んだ音楽のドラマをよく捉えた演奏で、この作曲家の独奏曲の豊かさを堪能できる1枚に仕上がっています。(2024/09/20 発売)
レーベル名 | :Carpe Diem |
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カタログ番号 | :CD-16336 |