シェラン, マリアンネ・ベアーテ(1975-)
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バッハの至高の名曲「ミサ ロ短調」に、究極の美演と言うべき名盤が加わりました。冒頭で身の引き締まるような厳しい音の塊が聴き手を襲う、というイメージがあるところ、この演奏では、合唱団の声が立ち昇っていくかのような柔らかい印象を受けます。その後、それぞれ35名程度の合唱団と室内管弦楽団の信じがたいほどの一体感が生み出す音楽の美しさは、たとえようもありません。独唱者たちの歌唱にも同様の美意識があり、ミュラー=ブリュールの棒が全体をまとめます。自分で合唱をやり、この曲を歌う機会があるという方には特にお薦めします。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557448-49 |
【ウィーン音楽史上の大御所フックス、最晩期の至芸を充実演奏陣で!】ウィーン古典派の三大作曲家が対位法を学んだ理論書『パルナスス山への階梯』の著者で、三代にわたる神聖ローマ皇帝に楽長として仕えた大作曲家フックス。その晩年の知られざる傑作音楽劇が、欧州古楽シーン最前線をゆく演奏陣によって全曲録音されました。バッハやヘンデルより四半世紀早く、A.スカルラッティやパーセルなどと同じ頃に生まれたフックスは1690~1710年代が活動全盛期でしたが、1723年プラハでの主君の戴冠式を祝う《権勢と貞節》を書きながら脚を悪くして随行できず半ば引退状態に。その中で1726年の皇妃誕生日を祝うべく書かれた《アリアンナの冠》は、数々の木管・金管と打楽器が加わる充実編成の楽団と合唱を従え、5人のソリストが旋律美豊かな歌を交わしてゆく一種のセレナータ。多声処理のたくみさや種々の楽器を活かして効果的な書法を繰り出す引き出しの多さはさすが巨匠の至芸というほかなく、ヴィヴァルディやヘンデルら当時の現役世代にも比肩しうる緩急自在の音楽内容は、フックスが理論好みの書斎派などではなく常に最前線の現役気質を失わなかったことを強く印象づけてくれます。物語は怪物ミノタウロスを退治した英雄テーセウスがナクソス島に置き去りにしたアリアンナ(アリアドネ)を酒神バッコ(バッコス)が慰め、傍らで王子ペレオと海の精テーティが結ばれるというもの(北半球の星座「かんむり座」はこの作品の表題に示された冠に由来)。キーラントやピッチニーニらシーン最前線の名歌手たち、頼もしくも切れ味抜群なゼフィーロの古楽器演奏に加え、アーノンクールとの共演歴でも名高いシェーンベルク合唱団の参加も頼もしいところ。充実した作品解説(英・独・伊語)と併せ、ウィーン音楽史を再訪したくなる刺激豊かな新録音と言ってよいでしょう。(2023/09/22 発売)
レーベル名 | :Arcana |
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カタログ番号 | :A548 |