トリンドル, オリヴァー(1970-)
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日本ではもっぱら「ジャングル・ブック」の音楽を書いた人として知られるシャルル・ケクラン(1867-1950)ですが、実際は作品番号226に至る、たくさんの曲を残していて、その中でも静謐で内省的な雰囲気を湛えた室内楽作品は、ドビュッシーやプーランクともまた違う味わいを持つことで知られ、近年演奏される機会が増えています。今回このケクランの一連の作品を演奏しているのは、1991年からバイエルン放送交響楽団の首席オーボエ奏者を務める名手シュテファン・シーリと、彼を取り巻く仲間たち。無伴奏から七重奏までと、まるで音のステンドグラスを見るような多彩で親密な響きは、室内楽作品を聴く喜びをダイレクトに体感させてくれるものです。(2015/10/28 発売)
レーベル名 | :Oehms Classics |
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カタログ番号 | :OC1823 |
ユダヤ系ドイツ人の作曲家ゲルンスハイムが残したチェロのための作品全集。最初の作品である「チェロ・ソナタ第1番」から彼の死の2年前に書かれた「チェロ・ソナタ第3番」に至るまでに、およそ50年の年月を経ており、それは彼の創作活動のほぼ全般に渡っています。初期の作品には明らかにメンデルスゾーンの影響が見られますが、少しずつ独自の作風を獲得していく様子も感じられます。チェロを演奏するヒュルスホフは、以前、ゲルンスハイムのチェロ協奏曲を初演するなど、ゲルンスハイム作品に深い理解を抱いており、このソナタ集でも共感溢れる演奏を披露しています。(2018/05/25 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :555054-2 |
ドイツの作曲家、ピアニスト、指揮者ゲルンスハイム(1839-1916)。一時期は忘れられていましたが、最近になってその作品が演奏、録音されるようになり、広く人気を博するようになっています。フランスに留学した際、サン=サーンスやラロと親交を結び影響を受けましたが、何よりゲルンスハイムが愛していたのはブラームスの音楽で、、彼の4曲ある交響曲にもブラームスの面影が横溢していることで知られています。この2つのピアノ五重奏曲もブラームスの五重奏曲に良く似た雰囲気を持ち、特に第2番はブラームスの「クラリネット五重奏」の後継とも呼ぶべき音楽で、しっとりとした風情と重厚さを兼ね備えた素晴らしい作品です。各々の楽器の会話をお楽しみください。(2015/08/26 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :777580-2 |
ドイツの現代音楽作曲家ハラルド・ゲンツマーは若いころヒンデミットに作曲を師事し、一時期はクラリネット奏者として兵役に就くなど、バラエティに富んだ音楽人生を送った人です。ゲンツマーは、師であるヒンデミットの作風を受け継いだせいか、その作品にはロマンティックさや官能性はあまりなく、切り詰めた響きの中で、旋律を徹底的に展開させていく新古典派主義に近い作品を多く残しています。電子楽器「トラウトニウム」の新しい音色を追求した何曲かの協奏曲で知られていますが、このアルバムにはオーソドックスな楽器、ピアノ、チェロ、トロンボーンのための協奏曲が収録されています。各々の楽器の特性を活かし、時には暴力的ともいえる音色を駆使しながら、聴き手を興奮の渦に巻き込む音楽です。(2017/11/29 発売)
レーベル名 | :Capriccio |
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カタログ番号 | :C5330 |
ポーランド系、ドイツの作曲家フィリップ・シャルヴェンカは、3曲の交響曲の他、ヴァイオリン協奏曲や室内楽などを作曲していますが、同じく作曲家で世界的なピアニストしても活躍した弟フランツ・クサヴァーの影に隠れがちな存在でした。しかし近年、彼の作品が次々と見直され始めています。フィリップは教師としても優れており、1881年に弟クサヴァーがベルリンとニューヨークに開校した「シャルヴェンカ音楽院」では楽理と作曲を指導し、偉大な指揮者オットー・クレンペラーやオスカー・フリートなどを輩出しています。また当時の指揮者、ニキシュやハンス・リヒターなどがフィリップの交響曲を演奏していました。ここでは決して多くはない彼の作品の中から、ヴァイオリン、ヴィオラとピアノのための室内楽作品を収録。フィリップの妻マリアンヌは名ヴァイオリニストとして活躍していたこともあり、弦楽器の扱いが見事です。ここでヴァイオリンを演奏するのは、1997年にエリザベート王妃国際コンクールで2位受賞の名手ブロイニンガー。ヴィオラは2005年ジュネーヴ国際コンクールでヒンデミット賞を受賞したベルトー。ピアノは世界的なドイツの奏者、トリンドルです。 (2020/05/15 発売)
レーベル名 | :Capriccio |
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カタログ番号 | :C5391 |
ユダヤ系の家庭に生まれ、ベルリンでブルッフに作曲を学んだオスカー・シュトラウス。ワルツ全盛だった時代の中で、敢えて「シュトラウス一家」との混同を避けるために、自らの姓「Strauss」から“s”を一つ取り除いたとのエピソードが知られています。彼はワルツ作曲家としてよりも、より実入りの良いキャバレーにおける劇場音楽の仕事を選択し(これはほかならぬヨハン・シュトラウス2世の助言だったとされます)、1904年に書き上げた最初のオペレッタ「愉快なニーベルンゲン」で大成功を収め、オッフェンバックの後継者としての地位を築きました。20曲ほどのオペレッタの他、映画音楽やバレエ音楽も書きあげており、このアルバムでは彼の珍しいピアノ協奏曲を始めとした管弦楽作品を聴くことができます。古典的な手法で書かれた「セレナード」は曲中の「ワルツ」と「行進曲風に」で、後の軽妙なオペレッタを思わせるエレガントな作風が味わえます。またフランツ・リストが提唱した“新しいドイツ”モデルに基づく「ピアノ協奏曲」は彼がブルッフの生徒であったことが理解できるロマンティックな作品です。3つの楽章は切れ目なく演奏され、リストを想起させる大胆な楽想も現れます。オリヴァー・トリンドルの巧みな演奏が知られざる作品の魅力を引き立てます。(2020/07/17 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :555280-2 |
スイスの作曲家ハンス・ショイブレの作品集。ドイツ人の両親の下に生まれたショイブレは、幼い頃から音楽に接し作曲も行っていたようです。20歳を過ぎた頃からライプツィヒに留学、ピアノと作曲を学び、歌劇場ではマーラーとヒンデミットの作品に魅了されたといいます。1930年からはフリーの作曲家として活躍。ベルリンでは17作品を仕上げています。このアルバムには3つの作品を収録。1967年のピアノ協奏曲は彼の5番目のピアノとオーケストラの作品。調性感が薄く、全体に不安な雰囲気が漂いますが、第3楽章では少しだけ諧謔的な旋律も現れます。ピアノ独奏はオリヴァー・トリンドル。このような知られざる作品の紹介に尽力しています。オーボエと弦楽オーケストラのためのコンチェルティーノは1959年の作品で、この曲に続けて2曲の管楽器のための協奏曲が作曲されました。1959年作曲のセレナードは委嘱された作品のようですが、公演の記録は残っていません。(2024/05/24 発売)
レーベル名 | :Solo Musica |
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カタログ番号 | :SM451 |
フランスの現代作曲家アンドレ・ジョリヴェ(1905-1974)。彼のファンはとても多いのですが、それは彼の作品があまりにも独創的であり一度聴いたら忘れられないほどに印象深いものだからでしょう。このアルバムにはそんなジョリヴェの室内楽作品がたっぷり収録されています。どれもエキゾチックなメロディに充たされいますが、中でも耳に残るのが「典礼組曲」でしょうか。ここでオーボエを吹いているのはバイエルン放送響の首席奏者シッリ。彼はオーボエとコーラングレを持ち替えて、このヘブライ風のメロディを見事に演奏しています。そよぐ風をイメージさせる涼やかなハープ、はるか彼方から届く祈りの声。各楽器の音がせめぎあい心地良く体に纏わりつく様は、確かに他の作曲家の作品では味わえない快感です。ソプラノのカルクを始めとした素晴らしい奏者たちの奏でる音楽も極上です。(2013/10/23 発売)
レーベル名 | :Oehms Classics |
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カタログ番号 | :OC875 |
ハンガリー系オーストリアの作曲家イェネー・タカーチ(タカーチュ・イェネー)の作品集。ウィーン国立音楽大学でヨーゼフ・マルクスに作曲を学び、ウィーン大学ではハンス・ガルに対位法を、グイード・アードラーに音楽学を学んだ後、1920年からピアニストとしてドイツ、ハンガリー、ユーゴスラビアでコンサート・ツアーを開催、絶賛されました。1926年にバルトークと知り合ったことで、作品に自身のルーツであるハンガリーの要素を取り入れるとともに、彼が訪れたエジプト、アラブの音楽の影響も反映するなど、コスモポリタンな作風による作品を多数発表します。このアルバムには5つの作品を収録。耳なじみのよい旋律に終始する「セレナード」、ヴァイオリンが哀愁たっぷりの旋律を歌い上げるラプソディ「ハンガリーの旋律」、オーケストラとパーカッション、ピアノが競い合うように激しい演奏を繰り広げ、バルトークを思わせる「ピアノ協奏曲」、うなるような低弦の旋律が様々に変容していく前衛的な作風を持つ「パッサカリア」、それぞれケルト、ハンガリー、アメリカの民謡をもとにした「3つの小品」と、タカーチの広範囲な作風を楽しめます。(2022/04/08 発売)
レーベル名 | :Capriccio |
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カタログ番号 | :C5438 |