トリンドル, オリヴァー(1970-)
Search results:54 件 見つかりました。
CPOが積極的にリリースしているヘルツォーゲンベルクの作品集。このアルバムは弦楽四重奏曲全集(全3巻)の最初を飾るものです。ミンゲ四重奏団による素晴らしい演奏は、この作曲家についての誤った認識(どうしてもブラームスっぽさが拭えない…)を根底から覆すものではないでしょうか。弦楽四重奏の精力的な音楽の中に幽かに感じられるユーモア、ピアノが加わることで、また一層華やかさを増すピアノ五重奏、新たな名曲を発掘する喜びに胸躍る1枚となること間違いありません。(2009/07/15 発売)
レーベル名 | :CPO |
---|---|
カタログ番号 | :777082-2 |
ベストセラー作家を父としてフランスに生まれたアルベリク・マニャール(1865-1914)。今年は彼の生誕150年記念年にあたります。パリ音楽院では作曲をジュール・マスネに学びますが、彼が本当に影響を受けたのはヴァンサン・ダンディ(またはその師であるセザール・フランク)であると言われています。循環形式を巧みに用いた数々の作品を残しましたが、そのほとんどは出版されることもなく忘れられてしまいました。しかし、このアルバムに収録された室内楽曲を含むいくつかの作品は、当時のフランスの音楽とは違う、革新的な性格と壮大な構想を持っていて、これらを称して「フランスのブルックナー」と呼ぶ人までいるというほどです。作品自体はどれも4楽章からなる基本的な形を保っていますが、曲の至るところが沸騰寸前の熱さを持っているというなかなか侮れない作品です。(2015/10/28 発売)
レーベル名 | :CPO |
---|---|
カタログ番号 | :777765-2 |
スイス系ロシアの作曲家パウル・ユオンは、チャイコフスキーとストラヴィンスキーを繋ぐ重要な役割を果たした人です。モスクワに生まれ1889年にモスクワ音楽院に入学、作曲と音楽理論をタネーエフに学びます。1894年にはベルリンに入学し、クララ・シューマンの義弟であるヴァルディマール・バルギールに学び、更なる研鑚を積みました。1896年にロシアに戻り、教師と評論家として活躍し、最初の交響曲とオペラを書き上げます。2年後にはまたベルリンの戻り、ヨーゼム・ヨアヒムからベルリン大学の教授に任命されています。そんな彼の音楽には、祖国であるロシアの音楽の影響はほとんど見ることができません。明らかにドイツ・ロマン派音楽の伝統を継承したものと言えるでしょう。多くのジャンルの作品を書きましたが、基本的には室内楽の作曲家であり、また彼自身が優れたピアニストであったため、ピアノの部分は精緻で複雑な書法が用いられています。複雑かつ不規則なリズムは、その後の世代であるストラヴィンスキーやブラッハーへと繋がっていきます。(2012/09/12 発売)
レーベル名 | :CPO |
---|---|
カタログ番号 | :777507-2 |
ノルウェーの作曲家ヨハンセンは、1904年にオスロ音楽院に入学し、1915年にベルリンに留学し研鑽を積みました。初期の作風はロマン派の様式を継承したグリーグ風のものでしたが、1920年にパリへ旅行した際、ストラヴィンスキーの音楽を聴き、強い影響を受けたためか、その後の作品は新古典派主義の様相を帯びていきます。作品番号のついた作品はわずか36曲のみですが、その他に無数の「番号なし」の作品が存在しており、これらは管弦楽作品から室内楽、歌曲までのさまざまなジャンルに渡っています。アルバムの中心となる「ピアノ協奏曲」は1920年代から構想が練られた作品ですが、結局完成に至ったのは1955年になってからでした。優れたピアニストとして活躍したヨハンセンらしい、古典的な形式と調性感を持つ華やかで技巧的な作品です。他にはドイツ的な堅固さを持つ「交響的変奏曲とフーガ」、精緻なオーケストレーションが魅力的な「パン」。最もノルウェーの民族的な旋律が活かされた「ノルウェーのモティーフによるエピグラム」が収録されています。(2020/04/24 発売)
レーベル名 | :CPO |
---|---|
カタログ番号 | :555246-2 |
オーストリアの作曲家・ピアニスト、ヨーゼフ・ラーボアの室内楽作品集第4集。ラーボアは3歳の時に失明するというハンディを背負いながらも、音楽教師として大成。シェーンベルク、アルマ・マーラーの最初の教師を務めた他、20世紀初頭の音楽家たちと親交を結びました。なかでも戦争で右手を失ったパウル・ヴィトゲンシュタインを指導したことは彼の生涯にとっても大切な出来事であり、ブラームスを思わせる落ち着いた作風による80曲ほどの作品のほとんどは裕福なヴィトゲンシュタイン家の尽力によって出版されました。このアルバムではヴィトゲンシュタインのための「左手ピアノのための」2作品を含むクラリネットを用いた作品を収録。クラリネットはパウルの弟で後に言語学者として名をなしたルートヴィヒが演奏していた楽器であり、これらの曲を聴くと彼が優れた奏者であったことが窺えます。2001年に25歳の若さでケルンWDR交響楽団の首席クラリネット奏者に就任したトルステン・ヨハンスを中心に、ラーボア作品を得意とするピアニスト、オリヴァー・トリンドルら名手による演奏です。(2023/01/13 発売)
レーベル名 | :Capriccio |
---|---|
カタログ番号 | :C5473 |
ヨーゼフ・ラボー(ラボル)はオーストリアの作曲家・ピアニスト。3歳の時に失明するというハンディを背負いながらも、音楽教師として大成。シェーンベルク、アルマ・マーラーの最初の教師を務めた他、20世紀初頭の音楽家たちと親交を結びました。なかでも、戦争で右手を失ったピアニスト、パウル・ヴィトゲンシュタインを指導したことはラボーの生涯における大切な出来事であり、彼の作品のほぼ全てがヴィトゲンシュタイン家の尽力で出版されました。作曲家としては、生涯に渡り明快な古典形式を愛し、バランスの取れた美しい作品を数多く書き上げました。ここに収録されたピアノ四重奏曲とピアノ五重奏曲も、ブラームスを思わせる落ち着いた色彩を持つ作品。後期ロマン派の重い響きを用いることなく、孤高の世界を創り上げています。(2019/10/18 発売)
レーベル名 | :Capriccio |
---|---|
カタログ番号 | :C5390 |
【ラヴェル、プロコフィエフ、コルンゴルト...左手ピアノ協奏曲の歴史を拓いたラーボア作品を世界初録音!】ドイツ生まれのピアニスト、オリヴァー・トリンドルとCAPRICCIOレーベルが取り組むヨーゼフ・ラーボア・プロジェクトに、待望の左手のためのピアノ協奏曲が登場。オーストリア生まれの作曲家ラーボアは3歳の時に失明しましたが、優れた音楽の才能を発揮して教師として大成しました。その門下にはシェーンベルク、アルマ・マーラー、パウル・ヴィトゲンシュタインらがいます。ウィーンの名家に生まれたヴィトゲンシュタインはピアニストとしての未来を嘱望されながら第1次世界大戦でのけががもとで右手を失いますが、左手で演奏を継続することに挑み、家の資産を生かして名だたる作曲家に左手のためのピアノ協奏曲を委嘱、多くを自ら初演しました。それらは今日この分野の大きな財産となっています。その端緒を開いたのがここに収められた作品群。それぞれKonzertstuck 小協奏曲と題されていますが、演奏時間20分から25分の規模があります。第1番は主題と変奏、第2番と第3番は緩-急-フィナーレの3楽章構成。いずれも後期ロマン派らしい楽想と楽器法で彩られて時にリヒャルト・シュトラウスの初期作品に通じる趣きがあり、ピアノ・パートは十分に聴き映えがするよう書かれていて、これまで録音が無かったのが不思議に思えます。左手のためのピアノ音楽の歴史に関心のある人のみならず、後期ロマン派の音楽に興味のある人にお勧めしたい1枚です。(2024/02/09 発売)
レーベル名 | :Capriccio |
---|---|
カタログ番号 | :C5521 |