コベス, ビセンテ(1982-)
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アルゼンチン出身のアストル・ピアソラは、10代の終わりにタンゴに開眼、以降バンドネオン奏者として頭角を現し、やがて優れたタンゴの作り手として君臨しました。「タンゴの歴史」は1986年、フルート奏者のマーク・グローヴェルのために作曲された作品です。タンゴの誕生から年号を30年ごとに区切り、それぞれの時代にタンゴが演奏されていた場所をイメージしながら創り上げたもの。今ではタンゴと言えばバンドネオンが中心ですが、初期のタンゴはフルートとギターの組み合わせによるものも多く、ピアソラの「タンゴの歴史」は、今ではタンゴの演奏を担う役割から淘汰されてしまったこの2つの楽器に焦点をあてており、フルート奏者たちの格好のレパートリーにもなっています。独奏フルートのための「6つのタンゴ・エチュード」はピアソラ唯一の無伴奏作品。他に、コベスと瀬尾によるアレンジ曲と、未発表のオラシオ・フェレルの詩の朗読を添えた「わが死へのバラード」が収録されています。 【アルバムに寄せて】・・・瀬尾和紀 - 私がパリに留学したばかりの頃に亡くなった作曲家がメシアンでありピアソラだった。それからピアソラの音楽に出会ったのだが、生命力に溢れ、かつ哀愁漂う音楽に一瞬で虜になった。そう、ノスタルジーをフルートでここまで表現させてくれる曲は他に聴いたことがなかったし、フルートの表現の可能性を知ったのはピアソラがきっかけだった。以来30年、ずっとピアソラの音楽に対する感情が変わったことはない。これまでにも既にNAXOSでピアソラの素晴らしいアルバムをリリースしているスペインの友人、ビセンテ・コベスとこのアルバムに取り組めたことは心に残る思い出だ。(2021/10/08 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573571 |
982年生まれのギタリスト、コベスによるラテン・アメリカ・ギター作品集です。彼は1997年から伝説のギタリスト、ペペ・ロメロに学び、その後世界中で演奏旅行を行い、多くのオーケストラとも共演しています。2008年にはモスクワのチャイコフスキー音楽院からルービンシュタイン・メダルを授与されていますNAXOSにはバロモの録音(8.570420)があり、こちらも好評を博しています。この演奏、お聴きいただければわかる通り、粒立ちのはっきりした明晰な音と、迸るような情熱に満ちた表情が素晴らしく、思い切り感情移入できそうです。おすすめはトラック14の「アルフォンシーナと海」。泣けます。(2011/03/16 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572527 |
最近、優れたギタリストの妙技によって、このスペインの作曲家モレノ・トローバ(1891-1982)の名前も広く知られるようになりましたが、まだまだ未知の部分が多く、このアルバムに収録されている「フラメンコ協奏曲」などは、なぜ今までこんなにステキな作品が録音されていなかったのだろう?と首をひねってしまう人も多いのではないでしょうか。それほどまでに、この曲素晴らしいのです。もちろん、ここで完璧なギターを奏でているのは名手ペペ・ロメロ。まさに神がかり的な演奏が繰り広げられています。指揮者としても高い才能を持っていたモレノ・トローバはオーケストラの扱いも巧みであり「ギターと管弦楽のための対話」ではハープやチェレスタを用いた、星のきらめきのような響きも追求されています。こちらでギターを演奏しているのは1982年生まれの若手ビンセント・コベス。指揮者のマニュエル・コベスは彼の兄弟です。(2015/02/25 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573255 |
もしスペインの名ギタリスト、アンドレス・セゴビアがモレノ・トローバに「ギター曲を書いてほしい」と依頼しなければ、彼は「サルスエラ(スペイン歌劇)」の作曲家としてのみ、今日の音楽史に名前を残していたでしょう。モレノ・トローバは実際にギターを演奏できたわけではなく、ギターそのものにもほとんど興味を持っていませんでした。しかし、1910年代に初めてセゴビアに会い、作曲の依頼を受けて数週間後に出来上がったホ長調の小品をセゴビアが気に入ったことで、彼は最終的に100曲を超えるギター曲を作曲。これらはセゴビアだけでなくイエペスも愛奏したため、モレノ・トローバは「ギター曲の作曲家」として知られるようになったのです。この第2集も、第1集と同じくペペ・ロメロとビセンテ・コベスが独奏を担当。情熱と遊び心に満たされた美しい3作品を楽しめます。(2017/04/21 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573503 |