コーエン, ロバート(1959-)
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サン=サーンス(1835-1921)の室内楽作品は、フランス音楽の歴史の中でも重要な位置を占めています。魅力的な個性と溢れるほどの抒情性、そして決して激昂することのない穏やかな表情が多いため、時として「没個性」とレッテルを貼られてしまうこともありますが、やはり聴き手にとって「心を落ち着ける場所」になることは間違いありません。1875年に書かれた「ピアノ四重奏」はフォーレの雰囲気を湛えた音楽。よく練られた構成を持ち、しばし劇的な感情の高ぶりを見せています。「舟歌」は1897年の作品で、最初はヴァイオリン、ピアノ、チェロとハルモニウムのために書かれましたが、ここではサン=サーンス自身の編曲によるハルモニウムの代わりにヴィオラを用いたの編成で演奏されています。本当に舟に揺られているような優美な作品です。1854年から1855年にかけて作曲された「ピアノ五重奏曲」は、思いの他厳粛な音で始まりますが、すぐに美しい流れが現れます。シューマンのピアノ五重奏を思わせる内省的で、名ピアニストだった彼らしい充実したピアノ・パートをもっています。(2013/04/24 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572904 |